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とれたてテナガエビ食ったどー 地元沖縄県民の案内で清流を満喫

沖縄タイムス+プラス / 2024年12月3日 9時0分

10月でも川に入れる! 沖縄の長い夏を堪能する家族= 2024年10月6日、名護市の源河川

 2024年10月。夏も終わりに近づいた。沖縄県名護市の山あいに広がる源河川で、家族の楽しそうな声が響いていた。東京都から訪れたUさん一家(お父さん、お母さん、小学生の子ども2人)が、同市在住の石川琢磨さん(38)の案内で行われた「川エビ捕りとバーベキュー」を体験していた。「沖縄の清流で自然に触れながら、家族の思い出を作りたい」との希望をアプリで伝えたところ、石川さんがホスト役を買って出た。

 待ち合わせ場所で出迎えた石川さんは、普段は会社員だが、地元のアウトドア活動にも詳しい頼れる存在。エビ捕りに使う網や安全グッズなどを事前に準備し、子どもにも安心して遊んでもらうための配慮を欠かさない。「初めての沖縄旅行なんです」と緊張気味だったUさん一家も、石川さんの親しみやすい笑顔にすぐ打ち解けた。

 清流に到着すると、まぶしい日差しの下、透き通った水がキラキラと輝いている。石川さんが「この岩の陰や水草の周りにエビが隠れていることが多いですよ」とアドバイスすると、子どもたちは網を手に夢中で探し始めた。お母さんも負けじと挑戦するが、エビ捕りは思った以上に難しいようだ。

 石川さんが「ほら、ここにいますよ!」と岩陰を指差すと、その場で見事に1匹捕獲。子どもたちから「すごい!」と歓声が上がる。やがてお父さんも1匹ゲットし、照れくさそうに笑顔を見せた。「コツをつかむと楽しいですね」と、いつの間にか一家全員がエビ捕りに没頭していた。

 捕れたエビは「テナガエビ」と呼ばれる沖縄の川エビ。その場で石川さんが炭火で焼き上げ、新鮮な味を堪能する。プリッとした食感と川の香りに、「これ、めちゃくちゃおいしい!」。初めての体験に一家は大喜びだった。

 川遊びを満喫した後は、石川さんの自宅の庭へ移動。木々に囲まれた広々としたスペースにはバーベキュー用のグリルが用意されていた。ハイケイ(卵を産み終えた雌鶏)や島オクラなど地元の食材をふんだんに使った料理を次々と振る舞い、家族全員が舌鼓を打った。「遊んだあとのご飯は格別ですね」と満足そうだ。

 さらに、子どものために石川さんが用意した沖縄伝統舞踊「エイサー」の衣装に大盛り上がり。手作り感あふれる衣装を身に着けた子どもたちは、地元の文化に触れる貴重な時間を楽しんだ。

 あいにく途中で雨が降り始めたが、石川さんが設置してくれたテントのおかげで、家族は安心してバーベキューを続けることができた。雨音をBGMに、地元の文化や自然について語り合う時間は、何とも特別なひとときだった。

  「地元の人と一緒に体験できるって、やっぱり特別ですね」「子どもたちも大満足です」と話すUさん一家。観光地を巡るだけでは味わえない、本当の沖縄を感じられたと大満足の様子だった。石川さんも「沖縄の自然や文化を知ってもらえてうれしいです。自分も新しい気づきがありました」と語った。

 今回の体験を支えたのは、おもてなしアプリ「LOCOLINK(ロコリンク)」(https://locolink.jp/)だ。観光客と地元住民をつなぐこのアプリは、ガイドブックには載っていない地元密着型の体験を提供することで、旅行の新たな魅力を生み出している。地元の人との触れ合いを通じ、飾らないその土地の姿を発見できるだけでなく、もてなした側の世界が広がる。この特別な1日は、きっと家族の心に長く刻まれることだろう。

 

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