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沖縄の高校生シンガー・ソングライター 友利あゆが初シングル「名も無き声」 全国大会ファイナリストの実力

沖縄タイムス+プラス / 2024年12月26日 15時0分

初シングル「名も無き声」をリリースした友利あゆ=11月、沖縄本島中部

 現役高校生でシンガー・ソングライターの友利あゆがこのほど、初シングルとなる「名も無き声」を配信リリースし、ミュージックビデオ(MV)を公開した。ギター1本の弾き語りで歌い続けてきた自身の代表曲を、バンドアレンジで仕上げた作品。MV撮影は沖縄本島中部を中心に行った。友利は今回のリリースが実現したことで「アーティストという存在に近づけた。今の段階での最大限が出せていると思う」と語る。

Instagram | @tomotomo_ri

代表曲をバンドアレンジで

 高校1年生の冬からギターを弾き始め、約1年半後の今夏には、全国の10代のミュージシャン限定の夏フェス「マイナビ閃光ライオット2024」でファイナリストに選出されるなど着実に実力を付けてきた。

 普段は弾き語りで活動しており、今作では外部ミュージシャンの力を借りてバンド形式の編曲に仕上げてもらった。「今後は自分でも編曲や映像制作ができるようになりたい」と、自らの世界観や音楽をよりダイレクトに表現していく意欲も強い。

 「名も無き声」は「初期中の初期に作った純度100%の曲」だといい、思い入れが強い。「白黒に見える世界 何が正解か分からず」「感情なんてなかったほうが 傷つかないのに」との歌詞からは、これまでの人生でぶつかってきた壁の高さを感じさせながらも、明るく壮大なメロディーや感情を揺さぶるように歌い上げる声の力からは、それらを乗り越えてきた強さも垣間見える。

 「詞やメロディーラインに自分らしさを出せました。自分のためだけに作った曲ではあったんですけど、この曲を聴いて救われたり、感動したりしてくれる人がいるって知ってうれしくなりました。これからも人に寄り添える曲を作っていきたいです」

肌身離さないアコースティックギター

 友利はこれまで、北谷町や那覇市、時には自らが通う高校の校内でのストリートライブで経験を積んできた。学校にはギターを背負って登校し、教室の机の傍らにはケースに入ったままのギターが立てかけられている。今作のMVでも、ほぼ全編を通してギターをかき鳴らす姿が収められている。

 「声とギターという最低限の楽器の数で、最大限自分らしさを伝えることができます」と話す一方で、「曲を作る時に、編曲したバージョンも想像しながら作るんですよ。ゆくゆくは、弾き語りもバンドバージョンも両方やっていきたいです」と展望を語る。今後の楽曲リリースや県外ライブにも前向きな姿勢を見せている。

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