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沖縄・南風原町の洋菓子店がSNSで人気 ターンムとフランス菓子のコラボ 新春スイーツいかが?

沖縄タイムス+プラス / 2025年1月1日 4時1分

ガレット・デ・ロワ(左)と干支をモチーフにしたフェーブ(人形)。1箱にフェーブ一つ付いてくる

 【南風原】新年に沖縄の食材を使ったフランスの伝統菓子はいかが? 南風原町津嘉山の洋菓子店「パティスリー・アカヒロ」が、フランスで新年に食べられる焼き菓子「ガレット・デ・ロワ」に沖縄で新年に食べるターンム(田芋)を加えた商品を“沖縄発”の新春スイーツとして売り出している。交流サイト(SNS)で人気が広がり、新たに県外配送を始めるなど販路を広げている。

 ガレット・デ・ロワはフランス語で「王様の菓子」。カトリック教会の公現祭(エピファニー、1月6日)を祝う伝統菓子だ。

 アカヒロのオーナーパティシエ宮城弘樹さん(39)はフランス修行時代、現地の菓子文化に興味を持ち、7年前の開店時から作り続けている。

 パイ生地の中にアーモンドクリームを挟んで焼き上げるのが一般的だが、フランスでは地方によってオレンジなどかんきつ系のフルーツを混ぜ込む「自由度」(宮城さん)に着目。アーモンドの油っこさを軽めにしようと、父源幸(もとゆき)さん(69)が南城市で経営するパン屋「みなもとや」のターンムパンにヒントを得てオリジナルのクリームを作った。

 ガレット・デ・ロワには菓子の中に人形(フェーブ)を仕込み、切り分けた際、人形が誰に当たるかを楽しむ習慣がある。

 アカヒロは、フェーブを県内の陶芸家、明石朋実・屋我優人夫妻に依頼。日本の食品衛生法上、食べられない物を中に仕込めないため、ガレットの上にのせるスタイルを取る。干支(えと)をモチーフにした直径約1センチのフェーブは人気でコレクターもいるほどだ。

 県外からも発注があったがこれまで断っていた。昨年から環境を整え、県外発送を始めている。

 宮城さんは「ターンムを使った沖縄感で、新年のお菓子として沖縄をアピールできれば」と期待する。

 ガレット・デ・ロワは1月いっぱい販売する。店舗販売は5号サイズ(直径15センチ)で税込み2200円。今年の開店は1月3日から。開店時間は午前10時~午後6時。水曜定休。問い合わせはアカヒロ、電話098(894)6866。(編集局付・上間正敦)

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