卓球+ヘディング=「ヘディス」って知ってる? 沖縄で修学旅行生も楽しんだ ぎぼっくすさんが語る魅力
沖縄タイムス+プラス / 2025年1月11日 7時0分
お笑い芸人のぎぼっくすさんが、卓球台で専用ボールをヘディングで打ち合うスポーツ「ヘディス」の認知度向上に一役買っている。まだ国内での競技人口は300人程度ともいわれる中、2019年に九州王者に輝いた。これまでの経験を生かして、修学旅行での活動の一環としてヘディス体験を県外高校生にしてもらうなど、新たな普及活動に尽力する。ヘディスの魅力を「誰でも少し練習したら試合ができるほどの手軽さにある」と話し、沖縄での公認試合開催も視野に入れている。
ヘディス
2006年にドイツの大学生によって考案された新スポーツ。卓球台と専用ネットを用いて、直径15.9センチ、重さ100グラムの専用ゴム製ボールを頭で打ち合う。ルールは卓球とほぼ一緒だが、ノーバウンドでの返球が認められるなど多少の違いはある。競技人口はヨーロッパを中心に約10万人ともいわれている。
ぎぼっくす
FEC所属のピン芸人。2019年からヘディス九州王者。2020年5月から1年間、毎日ヘディングでの的入れ動画をインスタグラムに上げ続けたチャレンジ企画を達成。同企画が縁で出会った女性と翌21年結婚した。小中高とサッカー経験者。同じくピン芸人のニッキーと、コンビ「ビッグボディ」として漫才やコントの賞レースに出場している。体重150キロ。
横浜の高校生「帰って広めたい」
11月、八重瀬町のYellCafe。営業時間外を利用して、沖縄県唯一のヘディスの公認試合ができる施設だ。この日訪れたのは、横浜市立みなと総合高校の2年生の4人。同校の修学旅行では生徒の興味関心に応じて自由に日程を組める時間がある。さまざまなマイナースポーツが好きだという髙木心斗さんが沖縄で楽しめるスポーツを調べたところ、ぎぼっくすさんの活動を知ってインスタグラムでメッセージを送ったことがきっかけだった。
4人の生徒とぎぼっくすさん、後輩芸人のなかちさんの6人で行った総当たり戦で優勝した髙木さんは「優勝してうれしいよりも『楽しい』の方が気持ちとして勝りました」と、初めてのヘディスを楽しんだ。「なんでもっとはやらないんだろう。横浜に持って帰って広めたいです」と、“伝道師”に意欲を示した。
ぎぼっくすさんが公認試合に出る際に、何度か練習に付き合ったことがあるなかちさん。「高校生が楽しそうにやってくれてうれしい。(最初のレクチャーなど)やればやるだけすぐに吸収していって『今はもう勝てないんだろうな』と思います」と笑う。
ヘディング好きが高じて
ぎぼっくすさんは少年時代、元サッカー日本代表の秋田豊さんに憧れてヘディングが好きになった。ヘディスとの出合いも、秋田さんがヘディスの大会に出たというスポーツ新聞の記事を読んだことがきっかけだった。
自身はサッカー経験者でなおかつヘディング好きの現役九州王者でありながら、今回のように初体験の高校生に負けることもある。サッカーやヘディングの経験や基礎がなくても、ある程度練習したら試合ができるようになる。ぎぼっくすさんは「それこそがヘディスの魅力です。ルールも卓球とほぼ同じなので、新しく覚える必要がないことも気軽に始められる理由です」と話す。また、卓球台の高さの関係で、身長の低さが有利に働くこともあるといい「小学3年生ぐらいからは対等に大人と試合ができるようになります」と推す。
「来年以降は沖縄で公認大会ができるようにしていきたいです。大会を目標に据えた体験会も実施したいと考えています」。大きな体を上下左右に動かしながらヘディングを磨き続ける。
へディスの体験会などの問い合わせはぎぼっくすさんのSNSまで。
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