［オフィスの窓から］笑顔あふれる会社に福 長嶺ふじ子

長嶺ふじ子氏

　「あたらしき　年の始に　かくしこそ　ちとせをかねて　たのしきをつめ」

　新年を迎え2週間がたちました。皆様良い年をお迎えでしょうか？　冒頭の和歌は古今和歌集の「新しい年のはじめにあたり、このように、千年までをと祝う気持ちで楽しいことをどんどんやろう」という歌です。

　私どもの会社も新年は島根から相談・指南役の荒川長巳先生を囲み、楽しい対話からスタートしました。古今東西、笑顔や楽しさが縁起をもたらすという格言はありますが、医学的にも楽しい時にドーパミンやセロトニンなどのホルモンが分泌され、心身だけでなく社交性にも良い影響を与えることが分かっています。

　ドーパミンはモチベーションや集中力を高め運動機能の調整を行う作用、セロトニンは睡眠の調整や社会的行動を高める作用があり、双方をバランスよく活性化することが健康増進につながるとされています。

　健康経営においても企業ヒアリングの際に従業員のあいさつや表情を見ることは肝要です。あいさつは社内コミュニケーションの指標となり、表情は現場の活気の指標となります。

　弊社も個々の自己実現を目標に明るい職場づくりに励んでいました。実際に会社が走り出すと理想通りにいかず、経営と現場のスタッフ間で意見の相反、緊張や諦めなどの感情が出ることもあり、恥ずかしながら人間関係が良いとはいえない状況の時もありました。

　状況打破のきっかけは、ワークショップなどのアイデア出しの取り組みです。弊社の健康経営支援サービスは組織作りを目的としたワークショップも含まれ、社内でもノウハウを用いました。多様なスタッフの良さを生かした運営が可能となり、コミュニケーションの改善を感じています。

　もし離職や生産性でお悩みがあれば、職場環境へのポジティブアプローチとなる社内ワークショップなどを試してみてはいかがでしょうか？　風通しの良い組織作りで笑顔あふれる会社にし「笑う門には福来たる」で共に利益も大きく飛躍する年に致しましょう。

　（ステラヘルスジャパン代表）

次回は野原真麻氏（アイランドワークス代表）です。