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「いちぎん食堂」が1月23日に閉店 那覇市久茂地で24時間営業 感謝や名残惜しむ声

沖縄タイムス+プラス / 2025年1月25日 11時53分

平打ち麺が特徴だった看板メニューの名護そば

 那覇市の都心で24時間、うちなー食堂ならではのメニューを提供し、県民や観光客に人気だった「いちぎん食堂」が23日で閉店した。食堂の公式X(旧ツイッター)によると3月31日に閉店を予定していたが、深刻な人手不足と急激な物価高騰などで経営が厳しく、早期閉店を決断したという。突然の別れに、名物店のXには感謝や名残惜しむ声が多く寄せられた。(政経部・大城大輔、金城紅映)

 いちぎん食堂は数十年前、いちぎんスーパーから食堂に転身し、久茂地の勤め人の胃袋を満たしてきた。平打ち麺を特徴とする店主の出身地の名護そばやステーキ、A・B・Cランチなど、100種類以上のメニューを24時間提供。会社員や地元客の他、観光客や飲み会帰りの人々が訪れ、昼夜を問わず活況を呈した。

 店主が22年4月に他界してからは、家族が那覇市前島の姉妹店「ハイウェイ食堂」とともに経営を引き継いだ。だが人手不足が深刻化し、ハイウェイ食堂も23年9月に閉店。いちぎん食堂も営業時間を短縮し、メニューも半分ほどに減らして営業を続けた。

 コロナ禍後の厳しい状況に加え、スタッフの人数もぎりぎり。深夜帯の営業は2人で回す日もあったという。人件費を上げて募集をかけても人は集まらず、閉店を決めた。

 運営していた「一銀企画」の照屋瑞紀専務は「24時間営業を続けたい」との思いをずっと持ち続けた。しかし24時間をやめたことでイメージが崩れ、常連客が離れてしまったという。

 照屋専務は「24時間営業で、安くたくさん食べられるのが父のこだわりだった。このスタイルが時代にそぐわなくなったのかもしれない。寂しい気持ちはある」と語った。

 県の食に詳しいオキナワふうどライター嘉手川学さんは「スーパーの一角で名護そばを提供するようになり、総菜などのメニューも増えて、いつの間にか食堂になっていた」と振り返る。「24時間営業で、いつでも食べられるのはうれしかった」と別れを惜しんだ。

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