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那覇市で消防設備ふた8個の窃盗被害 鉄の買い取り価格高騰で換金狙いか 消火活動に支障の恐れ

沖縄タイムス+プラス / 2025年2月6日 7時23分

鉄製のふたが盗まれた連結送水管。左から8枚が被害に遭った=1月15日、那覇市・パレットくもじ

 那覇市のパレットくもじでこのほど、ビルの壁に設置されている消防設備の鉄製のふたが8個盗まれる被害が発生した。鉄の買い取り価格が上昇する中、昨年7月には近隣の別のビルでも同様の被害が起きており、那覇署が換金目的の窃盗事件とみて捜査している。

 被害に遭ったのは、火災の発生時にポンプ車がホースを接続する「連結送水管」と呼ばれる消防設備で、消防法で7階以上の建物などに設置が義務付けられている。

 送水口に直径約15センチのふたがあり、鎖でつながれていたが、切断されて12個中8個が盗まれていた。ビルを管理する「久茂地都市開発」によると、被害は約27万円に上る。

 同社の宮里浩業務部長は「ビルが建って約30年になるが、まさか送水口のふたが盗まれるとは思わなかった」と驚きを隠さない。ふたがないと送水口にごみが入ったり、傷付いたりすることがあり、消火活動の遅れにつながる恐れがある。宮里部長は「大変危険。許されない」と話した。

 那覇市消防局予防課によると、ふたのない送水口にごみが詰められ、消火活動に支障を来した事例もあったという。

 金属類の盗難は全国で相次いでいる。佐賀県では昨年12月、消火栓ボックス内にある金属製の消防器具が101本盗難に遭った。愛知県では公園の水飲み・手洗い場の蛇口計61個が水道管から盗まれた。

 県内で鉄の買い取り・販売を手がける「一琉興業」によると、鉄の買い取り価格はここ2、3年で約2倍に上昇している。前川哲也社長は「以前は1キロ10~20円程度だったが、国際情勢の影響などもあり、現在は30~40円と高止まりしている」と話す。

 那覇署は「同様の被害を確認したらすぐに通報してほしい」と呼びかけ、リサイクル業者にも不正品の買い取り防止に協力を求めている。(社会部・垣花きらら)

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