【伊平屋 観光・物産フェア】島の牛肉使ったレトルトカレー初出品 沖縄タイムスふるさと元気応援企画 2月7~9日に開催
沖縄タイムス+プラス / 2025年2月6日 10時18分
[伊平屋 観光・物産フェア2025]
沖縄タイムス社などが主催する「伊平屋 観光・物産フェア2025」が7~9日、那覇市久茂地のタイムスビルで開かれる。「沖縄タイムスふるさと元気応援企画」の一環で入場無料。今回は伊平屋の牛肉を使ったレトルトカレーなどが初出品される他、島の青年たちによるエイサーも初めて披露される。民具制作の体験やミニライブなどもあり、多彩な内容だ。島の魅力や出店する事業者の一部を紹介する。(北部報道部・前田高敬)
経産牛でカレー 特産品に 今回販売から肉増量
伊平屋島は和牛肥育が盛んだ。子牛は高値で買い取られる一方、10年ほどで役目を終えて業者に引き取られていく母牛(経産牛)はどうなるんだろうと、伊平屋村田名で畜産を営む武井圭介さん(45)はふと気になった。
聞くと食肉になることはほとんどなく、ドッグフードとして処理されることすらあるという。「それはあんまりだな」と思った武井さんは、せめて最期まで面倒を見たいと思うようになった。
役目を終えた母牛は「お疲れさま」の意味を込め、5、6カ月間伸び伸び放牧する。その間は、米どころでもある伊平屋の稲わらを存分に食べさせているという。そうするとストレスが解消され内臓が活性化されるのか、硬くて食用に適さないとされる母牛の肉は柔らかくなる。
その肉を使って開発したのがレトルトの新商品「てるしの牛カレー」。昨年9月末から販売し、千個がすぐ完売した人気ぶりだ。今回販売する分からは肉の量を10%増やし、値段も850円にした。牛肉を使った食品がフェアで出されるのは初めてだという。
大きめに切った肉をたっぷり入れ、ごろごろした食感が楽しめる。味は「微辛」にし、子どもでも食べやすいようにした。普段は伊平屋村のフェリーターミナルと田名、野甫、前泊の売店で販売されている。
今は自身の飼育する20頭ほどでやっているが「同じような思いを抱く農家は多いはず」と話す武井さん。近隣にも声をかけ、経産牛を使ったこの商品を新しい伊平屋島の特産に育てていきたいと意気込んだ。
環境に優しいモズク漁へ MEL認証申請
フェアでモズクとその加工品などを販売する伊平屋村漁業協同組合(新垣雅士組合長)は昨年12月、モズク養殖についてのMEL認証(マリン・エコラベル・ジャパン)を日本水産資源保護協会(東京)に申請した。
同認証は水産業を持続的に進めるため、生産管理と環境負荷の低減などを進める漁業者が対象。生産量や廃油の処分記録などを付ける必要があるので生産者にとっては負担だが、同漁協の齋藤伸哉販売課長兼加工場長は「お墨付きを得られれば付加価値につながる」と期待する。
同漁協のモズクの水揚げは昨年が700トンほど。他産地と比べ海の深い所でも養殖され、出荷期間が長いのが特徴だ。生食用の他、つくだ煮や麺、クッキーなどにも使われる。
ただ県全体で見ると恒常的に在庫があるため、価格は低い。そこで販売や加工側からの勧めもあり、数年前から勉強会を開くなどして今回の申請にこぎ着けたという。
齋藤さんは「認証が得られれば、『環境に優しい』伊平屋のモズクの認知度は上がると期待できる。取引先も、価格や販売面で協力してくれる」とその効果に期待を寄せた。
島の情報 店から発信
野甫島の共同売店再開 マリンショップ充実
伊平屋島と橋でつながる野甫島。共同売店「野甫売店」が2019年度で閉鎖してからは、島の人は伊平屋島に買い物へ出かけていた。だが悪天候で橋が通行止めになることもあり、不便を強いられていた。
昨年11月に売店を再開したのは勝原孝一さん(41)。「やり方を変えないと閉鎖・再開の繰り返しになる」と、南城市にオープンした米国系大型スーパー「コストコ」の再販店として営業を始めた。コストコ再販店は県内離島では初といい、今では伊平屋全体から買い物客が訪れるようになった。
元々は伊平屋での草分け的なマリンレジャーショップを営んでおり、売店に併設した。野甫港の目の前という地の利を生かし、「繁忙期には観光案内所的な役割も果たしたい」と意気込む。
勝原さんの取り組みもあって、マリンショップは増えている。伊平屋村商工会によると、7店舗ほどが交流サイト(SNS)などで積極的に島の情報を発信している。
勝原さんは「ぞっとするほど透明な野甫の海を利用しない手はない。売店とレジャーの両輪で野甫の役に立ちたい」と話した。
マリンレジャーの問い合わせは伊平屋島観光協会、電話0980(46)2526。
黒糖アガラサーに新商品 海やから千増 ホイップを添えて
元は鮮魚店から始まり、現在は「うずまきもち」など特産品作りでも知られる伊平屋村田名の総菜店「海やから千増」は伝統的なスイーツ、黒糖アガラサー(黒糖蒸しパン)を使った新商品「アガラサーホイップ」(500円)を販売する。
同店の担当者は「アガラサーの黒糖のこくとホイップクリームが相まって絶品。ぜひ食べに来て」とPRした。
魚介類や野菜 特産ずらり 土産品店「ぬふや」
フェリーが発着する前泊港のほど近くにある「アイランドステーションぬふや」は、昨年5月にオープンした土産品店だ。
伊平屋産のイセエビ、夜光貝、島ダコといった魚介類やナーガラス(貝の塩漬け)、タンカンや島野菜など島の特産品を多彩にそろえている。
民具を作ってみよう 8.9日 要予約回あり
8(土)、9(日)両日には民具のギャラリーと体験工房「種水土花(しゅみどか)」(伊平屋村我喜屋)による民具作り体験が開かれる。
クバの葉を使ったミニかご作りに取り組む予約制の回は、両日とも午後2時と同3時半の2回開催。各回とも定員は8人で13歳以上が条件。定員に達したら締め切りとなる。参加費は3960円。予約は下記から。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdehmaOZ9TxiQwOT6PrJxHdE_t9iLXgEOyt0BNhkOmF92VlyA/viewform
また9日には「稲わらのミニほうき」と「クバと貝殻のガーランド」を作る予約不要の回もある。午前10時~午後4時(最終受け付け)まで随時開催する。6歳から参加可能で参加費は3300円。ただし材料には限りがあるため、できるだけ早い時間帯での参加を呼びかけている。
この他、種水土花は物産コーナーで民具の展示販売も行うことにしている。
村青年団がエイサー披露 8日午後3時と5時
今回のフェアでは、伊平屋村青年団協議会がエイサーを初披露する。
1975年ごろ、沖縄市の園田青年会から教えを受けたのが伊平屋のエイサーの始まりとされる。園田から受け継いだ力強さとともに、島独自のアレンジも加えられている。
演舞は、タイムスビル1階の野外スペースで8日(土)午後3時と同5時からの2回。
伊平屋の空気感じて 名嘉律夫伊平屋村長
事業者のほとんどが島を飛び出してPRする機会となる観光・物産フェア。回を重ねるごとに新商品などが加わり、島外に島の魅力を強くアピールできていると感じている。
個人的には恩師や郷友会の皆さんと、この場で出会えるのが楽しみだ。島の出身者以外の人もわざわざ声をかけてくれ、毎回大変うれしい思いがする。
今回も伊平屋出身や離島ファンの皆さんと、島のまーさむん(ごちそう)や泡盛を味わいながら交流したいと思っている。会場に足を運んで、伊平屋の空気を感じてもらいたい。
島の魅力がたくさん 宮城普巳嗣伊平屋村商工会長
日本最南端の天岩戸伝説があるクマヤ洞窟など、伊平屋島にはまだまだ伝え切れていない魅力がたくさんある。それを紹介するのが今回のフェアの目的だ。
今、島の産物を使った新商品がいくつも出ている。その一部を那覇で紹介できることに、とてもわくわくしている。ぜひ足を運んでもらい、味わい、堪能してもらいたい。
今回参加できなかった事業者の中にも、魅力的な商品や体験企画を用意している人たちがいる。島を訪れ自然や産物、人となりなど島の魅力を感じるきっかけになればと願っている。
【出展店舗・事業者紹介】
<飲食コーナー>
■海産物料理 海魚(いかすみ汁、魚汁そば、もずく天ぷらそば、しがい丼など)
<物産コーナー>
■種水土花(民具と特産品セット、植物アクセサリー、いへやじゅうてーポロシャツ、祝海亀など)
■海やから千増(うずまきもち各種、黒糖アガラサー・黒糖ナントゥ、平松黒糖まんじゅう、塩モズクなど)
■上原水産(セーイカ、生アオサ、マグロカマ、島魚の三枚おろし、島タコのボイルなど)
■倶楽部 野甫の塩(手もみ完全天日塩 塩夢寿美各種、卓上塩各種、天然にがり、塩かりんとうなど)
■伊平屋村漁業協同組合(島魚、もずくめん、もずくつくだ煮、あぶらみそ、乾燥もずく・あーさー、塩もずくなど)
■海産物料理 海魚(ナーガラス、夜光貝、島ダコのボイル、島ダコの油みそ、パパイア/シークヮーサージャムなど)
■藤田食品(黒糖パウンドケーキ、もずくのたまご、黒糖など)
■風希ネットワーク(豚トロみそ=甘口・辛口、豚肉ゴロゴロあんだんす=甘口・辛口)
■伊平屋てるしの牛(てるしの牛カレー)
■伊平屋酒造所(照島各種、たつ浪、芭蕉布、たな酒42度など)
■JAおきなわ伊平屋支店(各種黒糖、農産物など)
<イベント・展示>
■想華(umopana)民謡ショー=7日(金)午後5時半~6時
■伊平屋村青年団協議会エイサー=8日(土)午後3時~、同5時~
■「種水土花」民具作り体験=8日(土)、9日(日)
■観光PR
■移住定住・ふるさと納税PR
■抽選会
■伊平屋発タブロイド新聞「結」展示
■第30回伊平屋ムーンライトマラソン展(「オキナワグラフ」による)
■ぶらりおきなわ‘70s 伊平屋(Nanse
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