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沖縄タイムスの戦後80年企画「沖縄の生活史 語り、聞く戦世」 体験の聞き手を募集 2月末まで受け付け

沖縄タイムス+プラス / 2025年2月8日 4時22分

「沖縄の生活史」の聞き手募集からの流れ

 沖縄タイムス社は、戦後80年企画「沖縄の生活史~語り、聞く戦世(いくさゆ)」の「聞き手」を募集します。「聞き手」が身近な人から一人の「語り手」を選び、「語り手」の生い立ちから戦争体験、戦後の暮らしぶりなどを聞き、その言葉を記録します。

 沖縄の日本復帰50年を迎えた2022年に、沖縄国際大の石原昌家名誉教授、京都大の岸政彦教授の監修で展開した「沖縄の生活史~語り、聞く復帰50年」のスタイルを取り入れます。

 2月末まで聞き手を受け付けます。3月の説明会と研修会後に聞き取りを始め、新聞掲載を目指します。

 「聞き手」の応募は、沖縄タイムスの専用フォームかメールで(1)名前(2)年齢(3)住所(4)メールアドレス(5)電話番号(6)略歴(7)「誰の生活史を聞くか」-を記入、送信します。

 専用フォームはhttps://docs.google.com/forms/u/1/d/e/1FAIpQLScS655-WzhV82JQ393JcDy1ArkV7QuZLONVV2hkuO1Ju4-reQ/viewfor  メールは、アドレスlife@okinawatimes.co.jp

戦争の記録 一人でも多く 説明会と研修会 3月予定

 沖縄タイムスの戦後80年企画「沖縄の生活史~語り、聞く戦世(いくさゆ)」は、新聞記者ではなく、一般の「聞き手」が「語り手」から生活史を聞き取り、原稿にまとめるのが特徴です。戦後80年がたち、体験者が高齢化する中、一人でも多くの戦争体験を記録したいと考えています。

 沖縄から離れたテニアンやサイパンなど太平洋の島々、台湾、そして沖縄本島や周辺の島々、疎開先といった場所のほか、当時の年齢などによって、それぞれの戦争体験に違いがあると思います。

 一人一人の体験を丁寧に聞き取り、紙面に刻むことで、あの戦争の全体像に少しでも近づくことができるのではないか、とも考えています。

 過去のつらく、苦しい体験を聞くことは、とても難しいかもしれません。「語り手」の気持ちに寄り添い、それでも同じ過ちを二度と繰り返さないために、何があったかを聞かせてもらう。そういった作業になると思います。

 聞き取るのは戦争体験を中心に、生い立ちから、戦後の暮らしぶり、平和に対する思いなど「語り手」の生活史です。「語り手」と「聞き手」が身近な関係であるからこそ、広がる話もあると思います。

 「聞き手」を2月末まで募集しています。専用フォームか、メールで応募ください。3月には那覇市久茂地の沖縄タイムス本社とオンラインの併用で概要の説明会と、聞き取りや録音、文字おこしの方法などに関する研修会を予定しています。

 4月から聞き取りを開始し、文字に起こし、最終的に1万字程度にまとめた原稿を提出してもらいます。提出順に6月ごろから随時新聞掲載を目指します。

参加者から感想多数 「沖縄の生活史」企画

 沖縄タイムスは参加型企画「沖縄の生活史」の第1弾として、2022年に「語り、聞く復帰50年」を展開しました。参加した「聞き手」から「人生の全てではなく、ピースの一つ一つに過ぎないが、母とじっくり話す時間は、とても楽しかった」などと感想が寄せられました。

 聞き手は10代~80代、語り手は20代~90代と、幅広い年齢の方々が参加しました。「沖縄社会を形づくってきたのは庶民と呼ばれる一人一人で、その人生を改めて確認する作業だった」「祖母の幼少の姿、祖父との出会いなど、知らなかった物語がまるでその時、そこで同じものを見たかのように頭の中に描かれた」。聞き取りを終えた感想もさまざまでした。

 記録を残すことの意義を感じた人もいます。「誰かの人生を丁寧に聞くことは、きっと誰かの励ましや勇気付けのきっかけになる」「市井の人たちの語りを残すことは、『時の権力者による歴史の改ざん』にも立ち向かっていける貴重な記録として後世に受け継がれていく」

 当時90代だった語り手の男性は、聞き取りを終え、紙面に掲載後、本として出版される前に亡くなりました。聞き手だった娘は「こんなに急に亡くなるとは思わなかった。企画がなければ『まだまだ元気だから』と父の話をじっくり聞くことはなかったと思う」と話しました。

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