ロック史上最強のトリオはTHE POLICEかもしれない

okmusic UP's / 2014年3月21日 18時0分

SYNCHRONICITY - ジャケット画像 (okmusic UP's)

 久しぶりにポリスの全作品を聴き通して熱くなった。改めてスゴいバンドだったのだと思い返しているところだ。彼らが活躍した80年代は音楽的には不毛な10年などと言われることがあるのだが(ベテラン勢は逼塞し、コンピュータ/シンセによる打ち込み主体の音楽が市場を支配した感があったから?)、もちろんそんなことはない。ベテラン勢も、その当時の新人たち、ニューウェイブと呼ばれたバンドも優れた作品を残した。中でも燦然と輝く活躍をしたのがポリスだった。今回は当時を振り返りつつ、彼らの残した名盤『SYNCHRONICITY』と、その背景を辿ってみよう。

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■ポリスがデビューした頃

 個人的な思い出から書き始めて申し訳ないが、ポリスのデビューアルバム『OUTLANDOS D' AMOUR』('78)が出たのは大学在籍中の頃で、パンク、ニューウェイブの嵐が吹き荒れている時代だった。とはいえ、それはあくまで自覚的に最前線の音楽シーンを意識している者たちが感じていることであって、一般にはビー・ジーズの「STAIN! ALIVE」や「NIGHT FEVER」がヒットしているさなかのことであり、世の中はディスコブームで呑気に浮かれていた頃だったのである。そういや、歌謡番組『ザ・ベストテン』が生放送を開始したのもこの年だったのだが、まぁどうでもいいか。

 アルバムは買わなかった。が、友達が手に入れ、“すごくいい”とベタ褒めし、貸してくれたのを聴いた。この中に収録されていた「ROXANNE」がシングルでカットされ、早々とヒットしていた。一聴してみて感じたのは、世間で言われるニューウェイブのバンドとは随分趣が異なっているということと、パンクとレゲエの融合とか宣伝されるほど、それがバンドのサウンドの特徴というわけではないなということだった。当時、パンクとレゲエというのが尖った音楽の2大勢力で、レゲエのほうはまだまだボブ・マーリーの人気は絶対だったものの、ブラック・ウフルーやリントン・クウェシ・ジョンソン、オーガスタス・パブロ、リー・”スクラッチ”・ペリーなど、ダブサウンドやミックス手法を取り入れたレゲエアーティストが続々と登場するなど、レコード屋のコーナーでもスペースが拡大していた。

■市場を賑わせたパンクロック、そしてニューウェイブの時代

 一方のパンクロックはこれまたセックス・ピストルズやクラッシュがシーンを賑わせていたが、それ以外にもストラングラーズ、ダムド、スージー&バンシーズ、バズコックス、ジャム、シャム69、エディ&ザ・ホット・ロッズ、ジェネレーションX…とUKの有名どころを並べてみたが、活況を呈していた。USとなると、ラモーンズやパティ・スミス、テレヴィジョン、リチャード・ヘル&ボイドイズ、ハートブレイカーズ、トーキング・ヘッズ、デッドボーイズ…と、こちらもキリがないのでこのくらいで(名前を挙げているだけで懐かしくなってしまった)。まさに枚挙にいとまがないというやつで、それ以外にも種々雑多なバンドの輸入盤が毎月のように入荷してきては店頭に並ぶという状況だった。にもかかわらず、パンクロックへの風当たりは冷たかったものだ。汚くて粗末な服装をして、世の中への悪態をついている。音楽のレベル、とりわけ楽器演奏の技量はお粗末で、ギターは3コードくらいしか弾けない。思いつきだけでバンドをやっている。どれも一発屋で低能…等々。ザ・フーやヴァン・モリソンのいたゼム、エリック・バードン率いるアニマルズ、そしてローリング・ストーンズ、キンクス…。彼らが初期に掲げていたロックスピリッツはそのまま後輩パンクロッカーたちに受け継がれていると言ってよかったが、いつしかその肝心のスピリッツを読み取れなくなったリスナーやジャーナリズムは、パンク、それに続いて登場したニューウェイブ勢をもクズ呼ばわりしたものだった。面白かったのは、すでに押しも押されぬ超人気バンドの座に納まっているローリング・ストーンズやザ・フーまでが、パンクを意識したファッションをしはじめ、アルバムを出し始めたことだった。どちらも、パンクのゴッドファーザーだという取り上げられ方をされていたものだ。ちなみにストーンズの大ヒット作『SOME GIRLS』もポリスのデビュー作と同じ1978年に出ているのだ。もっとも、ヒットしたシングル「MISS YOU」は見事なまでにディスコ調だったのだが…。

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