音楽クリエイター集団バンドのTOKYO RABBITが示す【後編】“音楽を基軸とした総合エンタテインメントカンパニー”

OKMusic / 2020年12月25日 19時0分

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(okmusic UP's)

数多くの著名シンガーに楽曲提供を行ない、幾つものヒット曲を生み出してきたソングライター、堂野アキノリ(Vo)が中心となって結成されたTOKYO RABBITが、11月6日にシングルコレクションEP『うさぎのジャンプ』を配信リリースした。作品のことはもちろん、なぜ今シングルコレクションを出すのか、彼らがこれからどんなビジョンを描きながら動いていくのか。それぞれの点から彼らを紐解いていきたい。

■TOKYO RABBITが今のところ 一番反響があるんです

TOKYO RABBITにとって2020年は大きなターニングポイントとなった。2019年から1年数ヵ月で2作のEPと4作の配信シングルをリリースした彼ら。“もっとスピーディーにいい曲を作ってリリースしたい”という想いから集まった楽曲たちは、それぞれ違うテイストに仕上がっているが、プロフェッショナル集団ならではの曲としてバンドのカラーが憂き目に出ていると感じられる。しかし、なぜアーティストやバンドが思うように活動できないコロナ禍で『うさぎのジャンプ』を発表することにしたのか。その真意を訊いてみた。
「ちょうどいいタイミングで作品数が揃ったからです」(堂野)
「僕とかもそうですけど、コロナで演奏をする機会がなくなったのですが、4月、5月で楽曲が溜まってきたんですよ。それで、シングルコレクションを出そうかという話が出てきて」(阿部)

コロナ禍がバンド活動においてプラスに働いたことがリリースのきっかけだった。だが、リリースしようと考えてすぐ行動に移せるのは、堂野が代表を務める配信中心のレーベル『TOKYO RABBIT RECORDS』の中核にTOKYO RABBITが存在するからである。この点は自主レーベルの大きな強みであり、楽曲制作から編曲、レコーディングまで全てをこなせるメンバーが揃っているからだろう。そして、今作はバンド名にもレーベル名にも入っている“うさぎ”が“ジャンプ”で飛躍するという意味がド直球に込められた。分かりやすいからこそメッセージ性が強いと感じられたのだが、その点についてはどうなのだろうか。
「まさにその気持ちです。たらたらとやっていても仕方ないなと思って。地道にシングルリリースを重ねていって、FMラジオや有線で流してもらったことで僕たちを知ってもらえたこともあったりして、結果ストリーミングの再生数がちょっとずつ増えていったんです。レーベルの中で、一番コツコツやってきたからかもしれませんが、今のところ僕らの趣味の延長線みたいなTOKYO RABBITの音楽が一番反響あるんですよね。それもあって、初めてしっかりとプロモーションを組んでやってみようと考えて付けたタイトルになります」(堂野)

プロモーションを組んで本格的に活動をしたいという想いは同記事の【前編】でうかがったが、バンドがこの作品に関し“本格始動”と銘打っている意味が堂野の言葉からも分かった。実際にどんなプロモーションを行なったのか。
「今回は初めてテレビ番組の『バズリズム02』で特集を組んでもらうんです。バンドについて紹介してもらうコーナーがあったりして」(堂野)

堂野にとっても、バンドにとっても初挑戦となるテレビ番組でのプロモーション。テレビは想像以上の宣伝効果を生むきっかけになると筆者も思うので大きなチャンスと言えるだろう。そんな彼らの意欲作『うさぎのジャンプ』について訊いていこう。今作はどの曲もテイストが異なった7曲が揃っている。どんなジャンルにも対応できるメンバーの演奏力、キャッチーなメロディーに乗った心に響く歌詞がバンドの魅力だと改めて感じることができた。なぜ、どの曲もテイストが異なっているのだろうか。その理由として作詞作曲を担当する堂野はトサキユウキ(Gu)の存在が大きいと話す。
「僕は作家を3年ほど専属でやっていたので、コンペ案件の話が山のように来ていたんです。“このアーティストにはこういう曲を”という感じでいっぱい書かなきゃいけなかったので、その経験からタイプが違う曲をたくさん書けるんですよ。でも、例え僕がタイプの違う曲を書いたとしても統一性を持った上で対応できる人はトサキなんですよね。いろんなサウンドを作れるし、今回ふたりで実験的に作った曲もあって、“この曲のイントロ、ジャンルは何?”と訊いたら“レゲエです”と答えてきたり(笑)。“レゲエのイントロ”とか言われて“レゲエをぶち込んでくるんだ!?”と驚きましたよ」(堂野)
「毎日いろんな曲を聴いてますからね」(トサキ)

“どの曲もジャンルが違う=バンドの色がない”ではなく、TOKYO RABBITの曲はどこか通ずる魅力が詰まっている。堂野が言う“統一性”とはなんなのか。
「いい曲をとにかく出そうという想いがあるんです。あっちもこっちも試したら楽しいじゃないですか。それを自由にできるのはいいんだけど、バンドの統一性というのは自然的にできてきていると僕は思うんです。例えば、ずっと歌う曲を普通に歌うんじゃなくて、曲として楽しめばいいんだと思ったのが「東京」をレコーディングした時で。トサキがレコーディングの設定を間違えて10時間くらいかかったんですよ(笑)。その時に“エアリーな感じにもっと力を抜いて”とかディレクションされて。これだったらいっそのこと裏声にしたらいいかと思ったことから「#37 JIBUN LIFE」以降は裏声を結構使うようになりました。その結果、裏声ヴォーカルのバンドの雰囲気も作れたりとか、その時思いつく“これかも”をずっとやり続けることで統一性が生まれる気がします」

堂野とトサキで制作していく楽曲にジャンルの統一感がないということで、演奏を支える大塚篤史(Dr)と阿部樹一(Pf&Key)は大変ではないだろうか。大塚はこの制作方法について楽しめていると話す。
「大変ではありますね。でも、僕がドラムを録音する時にはトサキくんが方向性を決めてくれているので以外と新鮮な気持ちで取り組めているんです。自分が今までやってきたジャンルの経験があるので、その中でどうやってアプローチをしようか考えて挑むのから、自分の中にあるもので音をはめ込んでいくように音作りをしていて。前みたいにスタジオでみんなで“せーの!”と合わせる流れじゃなくて、考える時間が自由にあるから意外と楽しいんですよ。曲を聴いて“こんな感じできたか!”と思いながら音を探していく。考える時間が増えたことも楽しめている要因ですかね」(大塚)
「トサキとふたりで作っちゃうと楽曲としての方向性や色はあるんだけど、なんか欠けるんですよね。味がちょっと足りなかったり、阿部さんのピアノが入るだけで高級品になるし。“これが音楽だな”と思うんですよ。だから、ふたりのサウンドの必要性が僕自身もだんだんと分かってきていると思います。やっぱり4人じゃないとダメだなと」(堂野)
「堂野くんが詞も曲も作っていて、トサキくんがこういう感じの曲と方向性と決めてくれるんですけど、最初の時点で“これは違うな”という気がしないんですよね。自分が苦手で時間がかかっちゃうということはあるにしても、自分がやってきたジャズの経験とクロスオーバーさせたくないというか、勝手にイメージが湧いてくるのはいいんです。でも、よく“ジャズ風に”とか言われることがあるんですが、どこをジャズ風にしたいのか分からないんですよ」(阿部)
「僕は結構曖昧なお願いをしちゃいますよね(笑)」(トサキ)
「トサキくんのように知ってる仲だったらなんとなく言ってることが分かるんですけど、リズムのことを言ってるのかヴォイシングなのかとかね。だから、あまりジャズはジャズとこだわっていないからこそ、好きなようにやらせてもらえています。前はグランドピアノの生音をスタジオで録ってましたけど、最近は家で生のピアノを録れるんです。でも、シンセサイザーとかそういう音を家で重ねたりできるし、トサキくんがこうしたほうがいいと言ってくれるので、前よりいろんな音に挑戦するようになりました」(阿部)

メンバーの話からも、それぞれがプロミュージシャンとして活動している4人が集まっているからこそ、チームとしての団結力がこの作品の制作を通じて一層強くなっていったのだということが分かった。
「僕はこのバンドは続くだろうなと思えています。みんなやる気もあるし、続けられることが有難いですね。結局、続けていかないと意味がないし絶対成功しないじゃないですか。だから、まず続くのであればやった方がいいと思います。続ければ勝ちですからね」(堂野)

■古さと新しさがいい感じに 混ざった曲が揃っている

確かに堂野の言う通りだろう。活動の方向性や楽曲の統一性といった、バンドならではの空気感は長年続けていかなければ形成されないと筆者は思う。そのベストな4人で作り上げたのが『うさぎのジャンプ』だ。作品の中で特に印象に残っている楽曲をそれぞれに訊いてみた。
「「東京」も好きだし、「ツキノヌクモリ」も「明方の唄」も好きだな。「ツキノヌクモリ」は人生初の曲だしね」(堂野)
「それこそ、僕も23歳の頃から「ツキノヌクモリ」は知っていますよ。前のバンドでも歌っていたし」(大塚)
「それぞれかなり思い出がありますよね。「HANABI」や「#37 JIBUN LIFE」は少し前なので。「#37 JIBUN LIFE」なんかは、わりとセッション的なアプローチでいこうとなって作ったり、「東京」もそうですし。「明方の唄」はシンセなんかも入れて、今後僕もシンセを取り入れようかなと思えた曲ですね」(阿部)
「「SUN SHOWER」はクオリティーが高いですよね。なので、僕は「東京」か「SUN SHOWER」が印象深いかな」(トサキ)
「「the NEW WORLD」なんかは、トサキのトラックをもらってその上にメロディーを付けたんですよ。だから、トサキ発信なんですよね」(堂野)

話は少し変わるが、「the NEW WORLD」は8月に配信シングルとしてリリースされた楽曲。そのシングルのジャケット写真はコロナ禍を現した作品に仕上がっている。歌詞もそうなのだが、どんな狙いがあったのだろうか。
「コロナ禍で生きる人へ向けたメッセージソングですね。ジャケットも地球がマスクをしていますからね(笑)」(堂野)
「そのデザインいいですよね! 誰が作ったんでしたっけ?」(トサキ)
「僕だよ、僕。予算ないからストックの素材使ってね!」(堂野)
「嘘!うまいですね」(トサキ)
「そうそう。最近『Adobe Photoshop』の使い方を覚えたのよ」(堂野)
「「明方の唄」のジャケットは?」(トサキ)
「それも僕(笑)。でも、このジャケットは少し間違えたなと思ったんだよね。写真は良かったんだけど、文字が良くなかった」(堂野)
「僕は、さだまさしさんのシングルが出たのかと思っちゃいましたよ(笑)」(トサキ)
「あははは」(全員)
「さだまさしさん大好きなんですよ。それで、こんなジャケットのアルバムあったよなと思って!」(トサキ)
「なので、兎に角「the NEW WORLD」は最近作った曲なんですよ。コロナで世の中が暗いなと思って。もうちょっとコロナを楽しむと言うと変ですけど、こういうのはこういうので変化する時期だから味わってみてもいいんじゃないかと伝えたかったし、気分って大事だと思うからハッピーになりたいなと思って」(堂野)

堂野の何事にもとらわれず挑戦しつづける人間性がとても感じられた。冒頭でも少し触れたが『TOKYO RABBIT RECORDS』は楽曲制作、レコーディングなど一貫して行なえるレーベルだ。その上で、堂野は映画を自身で作成したり、MVを撮ったりもしている。ついにCDジャケット制作にも取り組み出したというのだから、その才能には驚きを隠せない。そんな彼が書く歌詞についても2019年にリリースされた「東京」から変化を感じた。「東京」では上京をしてきた人への応援ソングとして書かれていたが、筆者は「東京」以降の作品は恋愛や失恋の歌詞が多くなっているように思えた。
「一切失恋はしてないですけど(笑)。昔からある曲はその時に失恋したりしていたんでしょうね。TOKYO RABBITの音楽においては感じたことがないようなことを書くことは絶対したくないと思っています。嘘を書きたくなくて。まったく経験していない内容のものがこのバンドを通じて世の中に出ることに対しては、変な感じがするんです。必ず何か思ったことしか言葉にしないから、作品としてその時の気持ちを真空パック作業するんですけど、その結果いいメロや歌詞だなとか、いいバランスだなと思ったものを世の中に出しています。別に今、自分が恋を引きずっているとかではないんですよ(笑)」(堂野)

何事にも器用なバンドだからこそ、アプローチとしてあえて恋愛の歌詞を書いているのかとも感じていたが。
「そういう意味では、あえて恋愛を入れましたね。あと、「SUN SHOWER」も最近書いた曲なんです。「#37 JIBUN LIFE」も今思ったことを書いています。それ以外の曲は若い時に書いた曲だから、そう言われると昔の方が恋愛をしていましたね」(堂野)

堂野の歌詞には彼の中で統一性があることが分かる。その他、EPを聴いてサウンドアプローチの幅広さがバンドの強みであること、そこに恋愛の歌詞が乗っているから幅広いリスナーに響く曲が揃ったのではないだろうかと強く感じることができた。
「嬉しいですね! この前、トサキに言われて印象的だったのが“TOKYO RABBITってただ遊んでるだけで面白いですよね”という言葉で。彼は全体的にバンドを見て言ってるんですよ。TOKYO RABBITって確かにただ遊んでるだけだと思ったんです」(堂野)
「ただ、やりたいことをやってるだけみたいな(笑)」(トサキ)
「映画を撮ったり、曲を作ったりね。でも、その空気感というか人生を楽しもうとしている感じはあっていいんじゃないかと思います。大人がいい歳になってもずっと遊んでる姿は逆に最初のバンドコンセプトに戻って“うさぎがアリス・イン・ワンダーランドへつまらない顔してる人間を引っ張って連れて行って遊ぶ”みたいなことを毎日考えてるわけじゃないですけど、それもいいと思いました」(堂野)

この自由な感覚、子供心があるメンバーだから生まれる楽曲なのだろう。確かに『うさぎのジャンプ』を聴いた第一印象は“面白いバンドだな”ということだった。その“面白い”という点が彼らの話を訊いて“無邪気さ”のような気がした。メンバーが思う本作の聴きどころとはどこなのだろうか。
「僕は自分が思っている強いメロディーの楽曲が揃ったので、その自信を持っているメロディーを聴いてほしいですね。いい作品が出来上がりました」(堂野)
「堂野さんがメロディーが強いと言いましたけど、楽器としては他のバンドでは気を使った演奏をすることが多かったのですが、TOKYO RABBITだとなんでも歌ってくれるし自由に好きなようにやらせてもらっているので、もし音楽をやってる人やこれからバンドをやりたい人がいたら単純に楽しんで聴いてもらえるんじゃないかなと思います」(阿部)
「僕の中では制作をする流れが今までと違ったかたちで作った作品なので、それがどう伝わるのか気になりますが、何も考えずにリスナーの素直な感覚で聴いてもらえたら嬉しいですね」(大塚)
「古さと新しさがいい感じに混ざった曲が揃っています。その点でもリスナーの層をなるべく広げたくてメロディーもサウンドも古いんですけど、今の若い人が聴いている古い感じの曲もあるし、音楽好きも楽しめるし、J-POP好きも楽しめるように意識をしました。だから、そういう意味でもそのサウンド感を聴いてほしいですね」(トサキ)

筆者もバンド経験者なので、演奏力の高い楽器の音にワクワクしながら本作を聴いた。阿部の言う通り、楽器経験者やこれからバンドに挑戦したい人も楽しめる作品だと思う。そして、『TOKYO RABBIT RECORDS』の強みでもある映像制作。TOKYO RABBITのMVは音楽と映像で楽しめる作品が多いが、映像制作は堂野が持つ感覚を一番引き出せるものなのだという。
「そこは僕が総合的にプロデュースしていますね。もともと、映像学部出身なんです。この間、自分が持つ感覚でどこが一番優れているか、脳を調べに行ったんですよ。テストみたいなものを受けて数値化されるんですけど、僕はミュージシャンだからもちろん音なのかなと思ったら、音は全然ダメだって先生に言われて(笑)。ちょっとショックなんですけど、視覚の情報量がめちゃめちゃ多くて、なかなか出ない数字だと言われました。いつもそうなんですけど、景色とか視覚にこだわるんですよね。なかなか共感してもらえないのですが、見た風景や物に対して一番相応しいメロディーが何かということに、変換する回路が人より太いということが調べたことで分かりました。だから、映像学部に行ったり、映像の方に行くのは、そりゃそうだよなと思いましたね。なので、音楽は他のメンバーに任せて、自分は映像をやろうかなと(笑)。2021年に長編映画を撮るんですよ。またそこで音楽が必要になったらこのバンドが活きてくるし、メンバーに助けてと言うはずです」(堂野)

作詞作曲をしている堂野からこの話を訊いて驚いたと同時に納得することができた。彼らのMVは背景の色味や景色、音とリンクした出演者の表情の流れなど、自然と視覚から音楽を楽しむことができる。この構成が堂野の感覚から生まれているのだが、科学的な根拠があることで一層強く納得した。バンドという表現では収められない“クリエイティブ集団”のTOKYO RABBIT。メンバーにとってTOKYO RABBITはどんな存在なのか。
「僕は先ほど話した、遊び場のようなものですね」(堂野)
「好きなようにやるですかね」(トサキ)
「トサキは仕事として音楽を振ると、言う通りに動かないんですよ。彼は自分の好きなように作ったらいいものになるから、それでいいんです。そういう意味ではわがままな人ですよ(笑)」(堂野)
「わがままではなくて、好きなものを作ってそれを聴いてもらえる時代じゃないですか。売り込みに行って聴いてもらえるわけじゃなくて、気軽に聴いてもらえるから頑張らなくていいんじゃないかな。自分のオリジナリティーを出していけばいいと思うんです。ただ、このメンバーで表現したい場所って感じですかね」(トサキ)

■オリジナル楽曲を出し続けることは 10年、20年と絶対に続けていく

メンバーにとって、自由に表現できる場所がTOKYO RABBITのようだ。そのバンドが作った曲を即座にリリースできる時代の流れを上手く活用しているのだが、そこは配信中心のレーベル『TOKYO RABBIT RECORDS』であるからこそ。このスピード感に対して大塚はあるエピソードを訊かせてくれた。
「以外とスピーディーにレコーディングから配信にいくので、僕のところに曲が届く時には一週間後にリリースみたいなこともあるんですよ」(大塚)
「あははは」(全員)
「なので、いつ曲作りの話が始まったか分からないけど、僕のところに届いた時にはほぼ出来上がっているので“また、急遽できたか”となるんです。でも、それを仕事と捉えているわけじゃなくて、楽しめているからTOKYO RABBITが遊びと言われたら近い感覚がある気がします」(大塚)
「今度から気をつけるよ(笑)クレームかよ!」(堂野)
「納品から配信されるまでのスピードに関しても、今まで僕が音楽活動をしてきた中でも各段に早いので、なんかそれは新しいなという感覚があります。それこそこの前、天下寿司で食事をしてたら僕たちの曲が流れてきたんですけど、“これ、2週間くらい前にドラムを録った曲だよな”みたいな(笑)。今までだとレコーディング後にプレスする流れだから、何ヵ月前に叩いたやつだと思って聴いてたけど、この感覚は初めてで。その分、楽しんでいますよ」(大塚)
「確かにすごくタイトだけど、これまでがとにかくゆっくり動くチームやバンドが多かったので、それは楽しいですよね」(阿部)
「ゆっくりやってたら先に進まないからね」(トサキ)
「そうだよね。自分で決めて先に進まないとダメだと思う。あとは、この間Sumireさんのライヴで2回だけスタジオ入って本番みたいな仕事があったけど、ああいうのもやりたいんだよね」(阿部)
「あったね。そういうのもやりたいと言えば出来るチームだから。やりたいと思っていることがあれば、叶えるのが僕の仕事なのでどんどん言ってほしいですね」(堂野)

レコーディングから2週間後には世の中に楽曲が出ている。配信が重きを置く時代だからこその体験だろう。その変化を楽しみ、どんなことにも挑戦できる環境を堂野は作りたいと話していた。うさぎのようにスピード感を持って動き、今を生きる彼らがこれから描くビジョンとは。
「音楽を基軸とした総合エンタテインメントカンパニーですね。だけど、一個ちゃんと確立したものを持ったうえでやりたいので、それがTOKYO RABBITなんです。音楽家であるメンバーと音楽をやりたいし、映画を撮るならTOKYO RABBITの音楽を入れるとか、出演してくれた俳優さんに歌ってもらう曲をTOKYO RABBITで作るとか。とにかくエンターテインメントに音楽は外せないものだし、その音楽を会社の中で内製できるということはすごいことですよね。そこが強みなので、リリースを重ねて僕たちのオリジナル楽曲を出し続けることは絶対に続けていきます。どこまでいけるか分からないけど10年、20年と出し続けてもいいと思っていますね。それと同時に音楽家とか映像家とかの線を引かずに、ジャケットのデザインもやる。感覚だからやるという、そういう活き活きとした場所だったり機会だったりチャンスを作るのが僕の仕事だから、まだ4人で小規模なチームですけど、TOKYO RABBITというチームがエンターテインメント界で認知されるようになったら、みんなでパーティーがしたいです! それが夢ですね」(堂野)

Text by 岩田知大

■音楽クリエイター集団TOKYO RABBITを紐解く【前編】
https://okmusic.jp/news/403811

配信EP『ウサギのジャンプ』

2020年11月6日(金)配信開始



■配信リンク
https://linkco.re/TDu2mFvh

<収録曲>
1. #37 JIBUN LIFE
2. HANABI
3. the NEW WORLD -alternate take-
4. 東京
5. SUN SHOWER -alternate take-
6. 明方の唄
7. ツキノヌクモリ



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