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山田孝之×仲野太賀×白石和彌監督、東映の集団抗争時代劇『十一人の賊軍』11・1公開決定

ORICON NEWS / 2024年5月27日 8時0分

山田孝之×仲野太賀×白石和彌監督、映画『十一人の賊軍』11月1日公開決定(C)2024「十一人の賊軍」製作委員会

 俳優の山田孝之と仲野太賀が、白石和彌監督による映画『十一人の賊軍』(11月1日公開)でダブル主演を務めることが、27日に発表された。昭和の東映黄金期の礎を築いた脚本家・笠原和夫(1927-2002年)によるプロットを、平成ヤクザ映画の金字塔『孤狼の血』チームが受け継ぎ、令和に新たな集団抗争時代劇をつくり上げ、日本から世界を目指す。

【画像】昭和の映画業界を牽引した笠原和夫さん

 集団抗争時代劇とは、1人のスターに頼らない「集団劇」。ひとりのヒーローが活躍するのではなく、チームワークで敵に打ち勝とうとする構造。1963年頃から67年頃に東映が作り出してきたジャンルであり、多くの人々に衝撃を与えた。

 当時の東映で活躍した脚本家の一人が、笠原だ。東映で「日本侠客伝」シリーズ(1964年-)、「仁義なき戦い」シリーズ(73 年-)などを手がけ、フリー転向後、『二百三高地』(80年)、『大日本帝国』(82年)で日本アカデミー賞の優秀脚本賞を受賞。98年、勲四等瑞宝章受章。脚本を通じてその時代の反骨精神や都合によって変わる正義に抗う人物を数多く描き、昭和の映画業界を牽引した。



 本作は、笠原が1964年に執筆し、幻となったプロットを、企画・プロデュースの紀伊宗之と白石監督、脚本の池上純哉たち『孤狼の血』チームが60年の時を経て、映画化した。

 舞台は1868 年、「鳥羽・伏見の戦い」を皮切りに、15代将軍・徳川慶喜をようする「旧幕府軍」と、薩摩藩・長州藩を中心とする「新政府軍=官軍」で争われた“戊辰戦争”。江戸幕府から明治政府へと政権が移り変わる激動の時代に起きた内戦の最中、新発田藩(現在の新潟県新発田市)で繰り広げられた歴史的事件・奥羽越列藩同盟軍への裏切り=旧幕府軍への裏切りのエピソードをもとに、捕らえられていた11人の罪人たちが「決死隊」として砦を守る任に就く。

 かつて笠原は「勝てば官軍、負ければ賊軍」という言葉の通り、勝った方が全て正しく、勝敗によって善悪が決まるのが当たり前の時代に“果たして勝つことだけが正義なのか?”と一石を投じるべく、憎き藩のために命をかけて砦を守らなければならない罪人たちの葛藤を構想した。

 しかし、当時の東映京都撮影所所長・岡田茂は物語の結末が気に入らずボツに。怒りに狂った笠原は350枚ものシナリオを破り捨ててしまったが、笠原が描こうとした物語のプロットは残され、今になって日の目を見ることになった。

 その経緯を紀伊プロデューサーはこう語っている。「かつて『七人の侍』『用心棒』はじめ日本の時代劇は、国内だけでなく海外でも高く評価され、誰もが知るハリウッド大作映画の基になるなど世界中のクリエイターやエンタメに影響を与えてきました。また現代においても世界では侍や忍者といった日本固有の文化・歴史の人気は根強く、『ラスト サムライ』の世界規模での高評価に加え、ハリウッドでは忍者コンテンツが作られ続け人気を博しています。直近では『SHOGUN 将軍』『忍びの家 House of Ninjas』が世界中で注目を集めています。日本独自の文化を基にしたコンテンツが世界で求められているのは普遍的なことではないでしょうか。 “日本が世界と戦える映画とは、日本固有の文化に根ざした時代劇が一番”です」。

 この一大プロジェクトでダブル主演を務める山田は、Netflixシリーズ『全裸監督』や『忍びの家 House of Ninjas』で海外でも注目を浴び、仲野も放送中の連続テレビ小説『虎に翼』での好演や、2026年の大河ドラマ『豊臣兄弟!』の主演が決定するなど、飛ぶ鳥を落とす勢い。そんな2人が、2018年公開の映画『50回目のファーストキス』以来の共演で、死と隣り合わせの戦場を我武者羅(がむしゃら)に駆け抜け、日本人の奥底に燻る反骨精神に火をつける。

■山田孝之のコメント

 スタッフ、キャストの皆さんが何とか乗り越えようとしていたのが伝わってきて、大変だったけど楽しい撮影でした。先にクランクアップしたほかのキャストの皆さんが炊き出しに来ていただいたり、こんな素敵な現場は本当にないと思いますし、ここまで大変だったからこそ、何としてでもいい作品を作ろうと一丸となって撮影に挑んでいました。

 白石監督とは『凶悪』以来でしたが、変わらぬパワフルさについていくのに必至でした。ですがなにより、再度お声がけ頂けたことがとてもうれしく思いました。

 太賀とは共演経験もあり、彼の芝居に対する本気度は肌で感じていましたが、他者からの高い評価も日々聞いていましたので、改めて共に作品を作れる事がとても楽しみでした。そしてとても刺激的で、やり甲斐のある現場となりました。

 映画で描かれる賊どもの生き様が、観た人たちの心に届いて勇気づけることができるといいなと思っています。この映画を最後まで突っ走ろうと思います。

■仲野太賀のコメント

 撮影を終えて、これまでにない達成感があります。アクションシーンが多く撮影は過酷を極めましたが、360度どこを見渡しても壮大な世界観のセットという本当にぜいたくな環境で芝居ができたことが、自分の俳優人生で初めてのことだったので幸せでした。

 殺陣は初めての挑戦だったのですが、どんなに大変なシーンでも信頼できるスタッフのみなさまのおかげで確実にかっこいい映像が撮れているという自信をもって最後まで走りきることができました。

 山田孝之さんには精神的にも体力的にもいろんな面で引っ張って支えていただきました。他のキャストの皆さんも、どんなに大変な状況でも笑いの絶えない空気を作ってくださり本当に感謝しています。

 僕も映画の完成を楽しみにしています!

■白石和彌監督のコメント

 『昭和の劇』で笠原さんのインタビューを読み、プロットを手にしてから、あっという間に時間が経ちました。笠原さんの名に恥じぬようにと、今この映画を世に送り出す意義を考え、重圧に潰されそうになりながらも泥だらけになって撮影しました。たくさんの才能あるキャストとスタッフに集まっていただき心から感謝しています。

 山田孝之さんは『凶悪』以来でしたが、この作品の持つ力に太刀打ちできる俳優は彼だけだと思いお願いしました。10年ぶりの山田さんは俳優としても人としても、大きく心強い存在でした。

 仲野太賀さんは、最も仕事をしてみたい俳優の一人でした。愚直で正義感あふれる侍を見事に演じてくれています。これから日本を代表する大きな俳優になるんだろうなと思います。

 2人がスクリーンで暴れる姿を早く見てもらいたいです。どうか皆様楽しみにお待ちください。映画はもうすぐ完成します。完成したら、また笠原さんの墓前に手を合わせ、ご報告してまいります。

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