国立大学歯学部を辞め医学部を再受験、29歳で研修医生活をスタートさせた女性「努力も継続も嫌い。それより大事なのは…」
ORICON NEWS / 2024年6月10日 8時30分
宅浪から医学部を再受験し、29歳のときに結婚、妊娠、医師国家試験合格とライフステージ怒涛の変化を軽々したちまさん(@chimachima_chim)。現在はワーキング妊婦の臨床研修医として勤務し、その日々をSNSで発信して話題を集めている。もともとは地方国立大学の歯学部に通っていたが、そこを辞めて医学部を再受験することを決意したという。なぜ再受験の道を選んだのか、受験を通じて感じたことなどについて、ちまさんに話しを聞いた。
【写真】美人女医・ちまさんの袴姿、ワーキング妊婦研修医に
■「常に新しいことに挑戦したい」 歯学部・医学部合わせて大学受験を4回経験
――宅浪して合格した地方国立大学歯学部を辞めて医学部を再受験。覚悟がいる決断だと思いますが、なぜ挑戦するに至ったのですか?
【ちま】「椎茸が嫌い」「牛乳が嫌い」と同じくらい、本能的に「安定した道に乗ること・みんなと同じであることが嫌い」な性格でした。また、常に「新しいことに挑戦したい」という気持ちもありました。歯学部で大学生活を送る中で、日常をつまらなく感じて「挑戦すること」を考えたとき、当時の私が思いついたのが医学部受験だったというのが一番の理由です。
――高校卒業後、浪人時、歯学部在学中と大学受験に4回チャレンジされています。歯学部と医学部はどちらも難関ですが、成功要因は何だと思いますか?
【ちま】チャレンジし続けたから、結果「うまくいったように見える」だけだと思っています。もっと最短で合格する人は山ほどいますし、医学部に入ってからも周りに比べて能力不足を感じることが何度もありました。
――でも、成功は収めていますよね?
【ちま】私が今なんとか現状に満足できているのは、「目標を諦めない気合い」と「気合いを行動に繋げる気力・体力」があったからだと感じます。頭の良さとかではありません。努力も継続も嫌いです。でも、体力と前向きマインドと欲深さは自分の強みであり、今も昔も私の原動力となっています(笑)。
――医学部を目指す子のための塾も開業されています。なぜ塾をやろうと思ったのでしょうか?
【ちま】一番のきっかけは、大学入学後1年間、大手塾で講師をして感じた不満感からです。今考えると大手なので仕方のないことですが、一人一人違う状況なのに一律で指導している現状や、勉強方法も理解していない生徒にたくさんの映像授業を取る営業をするなど、勤務している上で不満に感じることが多くありました。
――その不満を解消したかった?
【ちま】自分自身が塾に通わず宅浪をしていたこともあり、「不必要にお金を取っている」と感じてしまったり、「もっとこうしたほうがいい」と思うことがたくさん出てきたので、この状態なら自分で作るのが一番ストレスがないと判断しました。
■「強みをどう活かすか」を考える 医学部生活の劣等感を通じてわかったこと
――医師国家試験を受けるタイミングでは28歳でした。勉強を続けることの大変さや不便さを感じた部分はありましたか?
【ちま】医学部に入学してからずーっと感じています!(笑)。これは年齢によるものというよりは、「私自身の知能レベルの低さ」に対して感じています。やはり医学部に現役・1浪で入学する人は、「長時間の勉強を息を吸うようにできる人」「1聞いて100理解できる人」「疑問を解消する努力を怠らない人」が多いです。とにかく優秀。一方、私は勉強より遊びや仕事が好きだし、不真面目だし、長時間机に座っていられない性格です。それに加えて、頭の回転も遅いし暗記力も悪いです。
――逆に、ちまさんの強みは?
【ちま】圧倒的に自分のスキル不足を感じる日々でしたが、唯一自分にある強みは「切羽詰まったときの集中力とメンタル」だと医学部生活を通じて認識しました。なので、頭は悪いですが、試験直前に焦らずに詰め込むことはできたので、ギリギリにブーストをかける方式で医師国家試験も乗り切ることができたと感じます。とにかく自分の強みと弱みを認識して、「強みをどう活かすか」を考えることが大事だと医学部生活での初期に感じた劣等感を通じて学びました。
――医師国家試験に合格されたときはどのような気持ちでしたか?
【ちま】医師国家試験前の勉強期間は運良く妊娠中期だったので、それほど体調の変化も感じず、通常運転で勉強することができました。また、幸いなことに悪阻も軽かったので、特に変わらず進められたと思います。発信している身なので「落ちるわけにいかん」という「気合い」で乗り切ることができました。
――4回の大学受験、医師国家試験を経て、ちまさん自身はどのような気づきを得ましたか?
【ちま】自分の理想を叶えるために大事なことは2点あると思います。まずは「自己分析=自分の強みを認識する」こと。進路を決めるフェーズにいる10代後半~20代前半の若者は、どうしても「ビジュアル」「頭の良さ」など、わかりやすい他人の魅力が気になって比較してしまう人が多いです。しかし、今アラサーになって振り返ると、「体力があること」「向上心が強い」「何事も気にしないメンタル」など、一見認識しにくい内面の要素が実はとっても大事な強みだったりします。それを早い段階で認識して『自分の強み』のハンコを押してあげて、理想像に向けてうまく活かしていくことがとても重要だと感じます。
――2つ目は?
【ちま】次に大事なのは、他人の意見や固定観念に流されず、数年後の理想の自分を想像して、それに向けて諦めずに行動すること。自分の意思で自分だけの理想に向けて行動すること。決断の理由が「みんながしていたから」「親に言われたから」など、自分以外の要因であることは多いです。
――確かにそうかもしれません。
【ちま】他人からの影響による意思決定はいつか歪みが来る。なので、常に「数年後、自分はどうなっていたいか?」「どんな場所でどんな仕事でどんなパートナーとどんな暮らしをしていたいか?」を細かすぎるくらいに解像度高く妄想することをお勧めします。そして数年後の理想像が固まったら、「無理かもしれない」とか「周りにどう思われるか」は一切考えず、達成することだけを考えて行動すること。この2点を自分の中にインストールできれば、なんだってできると思います。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
「2浪3留京大」人力車に情熱注ぐ彼の豊かな生き方 数学が苦手なのに理系志望、彼が貫いた信念
東洋経済オンライン / 2024年6月23日 8時20分
-
妊娠9ヵ月の女医、出産とキャリアを両立させるには?「”無理な理由”を考え出すとキリがない」
ORICON NEWS / 2024年6月9日 16時30分
-
美術未経験から3浪「東京藝大」彼女の圧倒的努力 付属校からの内部進学ではなく外部受験目指す
東洋経済オンライン / 2024年6月9日 7時0分
-
医学部に合格したのに、医師にすらなれずに退学…「頭がいいから医学部受験」を疑わなかった親子の末路
プレジデントオンライン / 2024年6月2日 9時15分
-
2浪「東大文1」30年前に地方から目指した彼の奮闘 東大試験でまさかの事態、どう挽回したのか
東洋経済オンライン / 2024年6月2日 7時0分
ランキング
-
1「=LOVE」佐々木舞香が活動再開 体調不良で休養から約1カ月 26日にテレビ出演
スポニチアネックス / 2024年6月22日 20時45分
-
2YOSHIKI「今初めて言った」 栄誉のハリウッド手形&足形にまさかのミス「忘れちゃった」
スポニチアネックス / 2024年6月22日 20時19分
-
3読売テレビ 古谷徹「コナン」降板で声明「大変重く受け止め遺憾」 今後の放送「協議進める」
スポニチアネックス / 2024年6月22日 19時15分
-
4ひろゆき氏“絶縁中”ホリエモンの凄さを語る「マジで努力の人なのに、みんな誤解してる」
スポニチアネックス / 2024年6月22日 20時0分
-
5ノンスタ井上、古谷徹の出演作品降板に私見「あの声のまま最後まで見たかった。でも…」
スポニチアネックス / 2024年6月22日 19時44分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)