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亀梨和也、“敵対関係”渡部篤郎と撮影裏では和やかムード 瞬き、長ゼリフ暗記など役者としてのこだわりも「これが快感」

ORICON NEWS / 2024年6月15日 18時0分

連続ドラマW 東野圭吾『ゲームの名は誘拐』に出演する渡部篤郎、亀梨和也(C)WOWOW

 3人組グループ・KAT-TUNの亀梨和也が主演し、9日からWOWOWで放送・配信されている連続ドラマW 東野圭吾『ゲームの名は誘拐』(毎週日曜 後10:00※全4話)第2話(16日配信)を前に、亀梨と、敵対関係を演じる初共演・渡部篤郎による現場レポートが到着した。

【写真】スーツ姿でクールに決める亀梨和也&渡部篤郎

 原作は2002年に刊行された東野圭吾の小説『ゲームの名は誘拐』(光文社文庫刊)。主人公の広告代理店の敏腕プランナー・佐久間駿介(亀梨)が、手掛けていた大型プロジェクトから突如降板させられたことを機に、自分を引きずり下ろした大企業の副社長に一矢報いるため、その娘・樹理(見上愛)と共謀して狂言誘拐を企てたことから始まるミステリー。



 渡部が演じるのは、佐久間のクライアントである大手自動車メーカー「日星自動車」の副社長・葛城勝俊。会長の子息だが決して七光りではなく、海外でマーケティングを習得した百戦錬磨のやり手である葛城は、佐久間が打ち立てた宣伝プランを「短絡的」と全否定。プロジェクトリーダーから突如降板させたことで、壮絶な恨みを買うことになる。

 渡部のクランクインの場となったのは、亀梨・見上のクランクインから数日後の昨年10月初旬、仕事とプライベート、表と裏の両方で敵対し、腹の探り合いを行う間柄の佐久間と葛城の緊迫感あふれる対峙シーン。佐久間のプランが葛城によって白紙にされた後、広告代理店「サイバープラン」社内で両者が対峙する第1話のシーンだった。

 葛城が来社するという情報をキャッチした佐久間は、会議室の末席に腰を下ろす。自分を引き上げてくれた上司が失脚し、自分の代わりに抜てきされたライバルの杉本(武田航平)に追い上げられ、もうあとがない佐久間。緊迫感マックスな場面となるが、現場入りした亀梨は、「どういう気分でいればいい?」と笑顔で監督に話しかけ、「OK、ずっと緊張感キープで!」と軽快なやりとりで空気を和らげていた。

 ダンディーなスーツ姿で現れた葛城役の渡部も、穏やかで落ち着いたトーンであいさつを交わし、いざ撮影へ。佐久間を降板させた葛城が、新たなプロジェクトメンバーを前に確固たる自身の意思を伝える重要な場面。長ゼリフからのスタートとなり、渡部が着席すると場が一気に引き締まる。ゆったりと静かで丁寧な口調ながらも、「質の高い案が出ない場合は依頼を中止するといたします」とプレッシャーをかける葛城の物言いに、会議室内の緊張度がさらに高まっていく。

 そして佐久間はというと、葛城の判断に納得がいかないながらも黙って聞くしかない。演じる亀梨は、カメラが向いていないときも瞬(まばた)きひとつせず、じっと渡部の語る姿を凝視していた。撮影後「瞬きも芝居のひとつだから。計算してやっているときもあれば、集中していて瞬きを忘れているときもある」と語った亀梨。カットを重ね、じっと見つめる芝居を続けながら、張り詰めた緊張感を途切れさせない姿に、役者としての揺るがない強い意志を感じた。

 一方の渡部は、監督やスタッフとも笑顔でコミュニケーションを交わすなど、余裕がにじむ。「日星自動車」の副社長らしく、渡部が着用しているスーツは既製品ではなくオーダーメイド。威厳を出すよう、肩幅などを若干大きめに仕立てているそうだ。渡部はともに会議に参加している「日星自動車」宣伝部長、石澤役の飯田基祐と談笑したり、敵対する間柄を演じる亀梨とも時に笑いも交えて話すなど、緊迫感あふれる撮影とは裏腹に、合間にはリラックスした姿をのぞかせていた。

 「サイバープラン」社内で佐久間と葛城が顔を合わせるシーンは、第2話でも登場。佐久間が過去に手掛けたゲームの企画内容に興味を持った葛城が、佐久間にヒアリングを行うという場面だ。佐久間にとってはプロジェクトに返り咲けるチャンスになるかもしれず、そこには駆け引き的な緊張感が生まれていた。

 前回の会議室では渡部が長ゼリフを担当していたが、今回は亀梨からの長いプレゼンセリフが続く。「2時間かけて覚えてきたから」と台本には、自身の登場シーンのページにびっしりと付せんが貼ってあり、シーンが終わるごとに付箋を剥(は)がしながら「これが快感なのよ」とすがすがしい笑顔を見せる。待ち時間はライバル社員・杉本役の武田とピッチングのフォームをしながら、野球の話題でかなり盛り上がっているようだった。

 会議室のシーンを終えて部屋から出た渡部を小走りで追いかけ、「お疲れさまでした!」と亀梨が声をかけると、渡部もにっこりと手を上げて「お疲れさまでした」とスマートにその場を去った。

 ビジネスシーンでは宿敵である葛城に鋭く挑みながら、なかなか言うことをきかない共犯者・樹理とともに狂言誘拐を仕掛ける決意をした佐久間。葛城家の父と娘に振り回されながら、人生をかけた誘拐という名のゲームに勝利することができるのか。もちろん、次第に追い詰められる極限状態の中で、樹理との危険な恋愛模様が急展開を迎えることとなる。佐久間たちのゲームはまだ、始まったばかりだ。

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