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草なぎ剛、涙する服部樹咲を優しく見守る 『ミッドナイトスワン』185週で終幕「なによりも幸せ」

ORICON NEWS / 2024年6月26日 15時9分

『ミッドナイトスワン』ロングラン最終上映御礼舞台あいさつに登壇した(左から)草なぎ剛、服部樹咲 (C)ORICON NewS inc.

 俳優の草なぎ剛が26日、都内で行われた映画『ミッドナイトスワン』舞台あいさつに登壇した。2020年9月25日に公開され、毎週水曜日にTOHOシネマズ日比谷にて異例の185週というロングラン上映を記録した今作がついに最終上映を迎え、共演の服部樹咲、内田英治監督と参加した。

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 今作は、故郷の広島を離れて東京・新宿で生きることを決断し、崩れ壊れてしまいそうな自己を自分自身で支えながら生きるトランスジェンダーの凪沙(草なぎ)と、親から愛を注がれることなく生きてきた少女・一果(服部)の姿を通して“切なくも美しい現代の愛の形”を描くラブストーリー。



 終盤、撮影時を振り返ると服部は「当時は夢みたいな…実感もわかず頑張ってたんですけど、ふと思ったのが、女優としてはあれがデビュー作ですがバレエでいうと、集大成みたいな」と言いかけ、涙がこぼれた。草なぎは「樹咲ちゃんは本当に大変だった。セリフも初めての中、踊りもやらないといけないから。世界中のプロのバレエダンサーが見てもきちんと踊れるレベルにしてて…」とフォローしながら服部の健闘を称えた。

 コロナ禍で、撮影や練習もストップする中「幼い頃からバレエをやってきたんですけど、この作品に出てみなさんが『素敵だった』『きれいだった』という感想を聞く度にこのためにバレエをやってきたんだと、救われて…」と声を震わせた服部に会場からはあたたかい拍手が起こった。写真撮影の前には草なぎが「バレエの話すると泣いちゃうんだよね」と笑いながらハンカチで顔をぬぐう服部を優しく見守った。

 草なぎは「僕ひとりで記念で1個前でやったときは代表してステージに立たせてもらったんですけど、なかなか経験できることではない。作品は忘れられてしまうものも中にはあるのかもしれないけど、人々の心の中に絶えず長い時間あるんだと思うと、こういう仕事をしていて何よりも幸せ」としみじみ。

 「自分でも信じられない、凪沙という役を自分がやったんだと。自分の中に自分の知らない何かがあるのかもしれない。それはすてきなこと。みなさんも、自分の可能性や未来を諦めないでもらいたい。そんなことを凪沙を通じて思いました。今困っていることとか大変なことがある方も自分すら知らない自分、乗り切れるチャンスはある。前向きになってもらえたらいいなと思います。きょうまで『ミッドナイトスワン』を愛していただき、ありがとうございます」と観客に頭を下げていた。

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