森川智之『鬼滅の刃』産屋敷耀哉VS鬼舞辻無惨の収録は「熱く静かで神聖な戦いでした」 関俊彦との掛け合いに充実感

テレビアニメ「鬼滅の刃」の場面カット　(C)吾峠呼世晴／集英社・アニプレックス・ufotable

　『テレビアニメ「鬼滅の刃」柱稽古編』の最終話である第8話が、6月30日に放送された。最終話は鬼殺隊当主・産屋敷耀哉（お館様）と宿敵である鬼の鬼舞辻無惨が、ついに対面し物語が大きく動き出した。今回は産屋敷耀哉役の森川智之に『鬼滅の刃』の魅力、鬼舞辻無惨役・関俊彦との収録エピソードを聞いた。

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■産屋敷の役作り　秘める思い熱くたぎらせ「静かに穏やかな気持ちで収録に」

――ついに産屋敷と鬼舞辻が対面し、最終話はお互い言葉で探り合うようなシーンでした。鬼舞辻役・関俊彦さんとの収録での印象的なシーン、出来事を教えてください。

【森川】　関さん演じる鬼舞辻無惨とは、演出意図をくみ取りながら掛け合いをさせていただきました。声優として、この緊迫したシーンでのセリフの掛け合いは、ある種の至福の時で、もっとも熱く静かで神聖な戦いでした。

――自分のことより鬼殺隊の事を考えるのが産屋敷だったと思います。相手の心情に寄り添い、理解する心優しい人物でしたが、演じる上で心がけたこと、これまでの役作りを教えてください。

【森川】　収録はお館様の内に秘める思いを熱くたぎらせながらも、静かに穏やかな気持ちで収録に臨みました。

■『鬼滅の刃』の魅力は人の想い　「人の想いこそが永遠であり不滅」

――「永遠というのは人の想いだ。人の想いこそが永遠であり、不滅なんだよ」という産屋敷セリフがありました。彼の行動・生き方を表すセリフ、『鬼滅の刃』という作品の魅力が詰まったセリフだと思いますが、森川さんから見て産屋敷はどのような人物だと捉えていましたか。改めて感じた『鬼滅の刃』という作品の魅力を教えてください。

【森川】　僕はこのセリフは、まさに作品の核だと確信しております。そのセリフを、誰よりもお館様が、無惨にむけて話したことに、とても意義を感じました。

　この作品の最大の魅力は人の想いではないかと思います。それは命に対する想いだったり、家族や友人に対する想いだったり、カタチのない部分を描いて、そこを焦点にしている。それこそが『鬼滅の刃』の最大の魅力なのではないかと思います。まさに「人の想いこそが永遠であり不滅」なのです。

■作品情報
　『鬼滅の刃』は、2016年2月から20年5月まで『週刊少年ジャンプ』で連載していた同名漫画が原作で、コミックス累計1億5000万部を突破する人気作。大正時代の人喰い鬼の棲む世界が舞台で、家族を鬼に殺された少年・竈門炭治郎が、鬼になった妹の禰豆子を人間に戻すため＜鬼殺隊＞へ入隊し、炭治郎の歩みを描く物語。

　2019年4月から9月にかけてテレビアニメ「竈門炭治郎 立志編」が放送され、アニメの最終話からつながる『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が2020年10月に公開。2021年12月にテレビアニメ「遊郭編」、2023年4月に「刀鍛冶の里編」、2024年5月より「柱稽古編」が放送され、劇場版『鬼滅の刃 無限城編』が3部作で制作されることが決まっている。

※鬼舞辻無惨の「辻」は、「しんにょう」の点1つが正しい表記