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山田洋次監督『男はつらいよ』衛星放送での普及に感謝 現在のドラマ制作にも言及「予算が貧弱」

ORICON NEWS / 2024年7月12日 17時11分

山田洋次 (C)ORICON NewS inc.

 映画監督の山田洋次氏(92)が12日、都内で行われた『第14回 衛星放送協会 オリジナル番組アワード』授賞式に登場。『男はつらいよ』シリーズが劇場公開から55周年を迎えた中、同アワードは山田監督のこれまでの功績に敬意を表するとともに、作品のオンエアを通じて衛星放送の普及にも寄与したことを称え表彰した。

【写真】サプライズで登場した前田吟と貴重な2ショットをみせる山田洋次

 会場にはサプライズで、『男はつらいよ』シリーズで諏訪博を演じた前田吟が登場。さらに映像で、寅さんの妹・さくらを演じた倍賞千恵子も祝福コメントを寄せた。

 2人からの祝福も受けた山田監督は「ちょっと何とも…感慨深い感じだな今の」としみじみ。「千恵子さんは今から55年前、前田吟くんもまだ青年で、本当に若々しく初々しい青年で。それで目に涙をためて、若い彼女…(倍賞演じる)さくらさんに、愛の告白をするシーンを撮ったのは、もう55年前なんですよね」と語り、「僕が第1作を撮ったのは、もうちょっと前だから、まあ言ってみれば60年間くらい映画を撮り続けてきたわけでですから」と振り返り、「とても大切な賞を今日いただいたんじゃないかと思います」と感謝を述べた。



 さらに50年前のドラマ制作について「地上波は非常にやっぱり、今から考えると充実してきたような気がしますね」とし、「それに比べて明らかに今の時代の地上波のテレビドラマは貧弱になっていますよね。とても安上がりに作っているなという感じが手に取るように分かるわけです」ときっぱり。「本当に力を込めてきちんとお金をかけて作っているなというドラマなんかはほとんどなくなってしまっているということがとても悲しく思うんだけども、そういう時代になって衛星放送の役割が変わるのはとても大きいんじゃないかと思います」と受賞を喜んだ。

 また、同アワードで様々な作品が評価されたことに、「みんなそういう状況の中で作られた良心的な作品じゃないかと思う。これからもそういう成果を、衛生放送という畑でたくさん出せるように心から願ってやりません」と語り、「今日は本当にありがとうございました」と締めくくった。

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