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「発達障害」と診断されて見えた希望、“問題児”だった当事者の苦悩とは「自分で自分がわからない」

ORICON NEWS / 2024年7月17日 16時30分

春野あめさんの著書『発達障害が理解されにくいワケを自分で考えてみた』(竹書房)より

 今年2月に発売された『発達障害が理解されにくいワケを自分で考えてみた』(竹書房)が、当事者ならではの視点で描かれ分かりやすい、と共感の声が広がっている。著者である春野あめさんに話を聞いた。

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■診断を受けたことで安堵「少し希望を感じた」

 20年ほど前は、「発達障害」という言葉も今より知られていなかった。そのため春野さんは、幼い頃は自分ばかり困っていると思って辛い気持ちになりやすかったという。しかし成長するにつれ、自分の言動で周りにいる人も困らせているということがわかってきたそう。そうした自分を変えたいという想いで、25歳の時心療内科の受診を決めた。



――心療内科ではどんな診断でしたか?

【春野あめさん】はじめから知能検査を受けたいと受診したわけではなく、PTSD(心的外傷後ストレス障害)のカウンセリングを受けるにあたって、心理師さんと話し合った結果、発達障害の検査を受けることになりました。

――「発達障害」と診断を受けたとき、どう思われましたか?

【春野あめさん】いろんな気持ちが入り混じっていましたが…。やはり、今まで自分で自分がわからないという真っ暗な状態から逃れられた気がして、ホッとした気持ちが強かったです。さらに、発達障害に関連した本がたくさんあることを教えてもらったことで、少し希望を感じました。

――ご結婚され、お子さんもいらっしゃる春野さん。旦那さんには、ご自身の特性についてどのタイミングでお話になりましたか?

【春野あめさん】夫と付き合いが始まってから心療内科に受診し発達障害がわかったので、その時点で話をしました。夫は私の忘れ物の多さや、予約の日にちを間違えるなどのミスに対してかなり寛容ですが、二次障害の部分であろう私の依存心の強さや、精神面の不安定さに対しては心が折れそうになって別れも考えたと、あとから教えてもらいました。

■発達障害当事者の“癒し”や自分を振り返るきっかけになってほしい

――2月に『発達障害が理解されにくいワケを自分で考えてみた』(竹書房)を発売されました。読者からの反響で心に残っているコメントなどはありましたか?

【春野あめさん】共感の言葉以外の厳しい指摘も含めて、すべてのコメントが嬉しいなと思いましたが、なかでも、発達障害のお子さんを持つ保護者の方からの、「子どもを理解するために自分が読んで、さらに子どもも、漫画を読んだことで自己理解が進んだようです」といった内容のメッセージが特に嬉しかったです!

――SNS等でも積極的に発達障害について発信をされています。そこにはどんな思いがありますか?

【春野あめさん】自分が経験したことや、「こういった傾向があるよね」という発信については賛否ありますが、当事者や「発達障害かも?」と思ってる方にとっての癒しや自分を振り返るきっかけになるかなと思っています。さらに、当事者と関わっている方たちが“発達障害”を考え、知るための役に立てたらと思っています。

――最後に、春野さんが一番楽しいと感じる時間や好きなことを教えてください。

【春野あめさん】家族との時間はもちろん楽しくて大好きですが、虫や魚など、生き物を観察する時間も大好きです。今は、飼育しているコオロギの卵が孵化したので、成長を観察するのが楽しみでしょうがないです。

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