『FNS27時間テレビ』テーマはバラエティーの『原点』 若さあふれる総合司会、制作陣タッグで真夏のフジを”日本一たのしい学園祭！“に

『FNS27時間テレビ』ポスタービジュアル（C）フジテレビ

　日本一たのしい学園祭をお茶の間に―。霜降り明星（せいや、粗品）、チョコレートプラネット（長田庄平、松尾駿）、ハナコ（菊田竜大、秋山寛貴、岡部大）の3組が総合司会を務めるフジテレビの超大型特番『FNS27時間テレビ』が、20日午後6時30分から21日午後9時54分まで放送される。今年の『FNS27時間テレビ』は、コントあり企画ありのお笑いバラエティー『新しいカギ』がベース。制作陣、総合司会ともに30～40代がメーンとなり、これまでにないフレッシュな顔ぶれとなっている。超大型特番のチーフプロデューサーを今回担当し、『新しいカギ』を番組立ち上げから手がける矢崎裕明氏（※崎＝たつさき）に番組にかける思いを聞いた。

【写真】『FNS27時間テレビ 日本一たのしい学園祭！』タイムテーブル

■メーンテーマに秘められた思い「テレビバラエティーの原点は“学園祭”」

　『FNS27時間テレビ』は、1987年から2019年まで、年に一度放送し、爆笑の“生放送伝説”の数々を残してきた超大型特番。2020年から2022年までは、コロナ禍などの影響で、放送を休止していたが、昨年、4年ぶりに復活を果たし、2023年7月22日・23日に『FNS27時間テレビ 鬼笑い祭』を放送。千鳥、かまいたち、ダイアンの3組の総合司会のもと、『千鳥の鬼レンチャン』をベースとした、笑いの絶えない27時間を展開し、大好評を博した。

　これまで「人志松本のすべらない話」や「IPPONグランプリ」などフジテレビのバラエティー史を彩る作品に携わってきた矢崎氏がチーフプロデューサーとなって2021年にレギュラー放送を開始した『新しいカギ』。同番組はコントやロケなどさまざまな要素が散りばめられた番組。近年では学校にちなんだ企画が多く、今や番組の顔とも言える存在に。今回の27時間テレビでもそうした要素を存分に発揮したいとの思いからメーンテーマには「日本一たのしい学園祭！」を選んだ。矢崎氏は「テレビのバラエティーを目指す人たちは、学園祭のような仕事をずっとしていきたい人の集まり、集合体だと思っていて。特にフジテレビは、そういう人間がたくさん集まっている会社だと感じています」と制作者としての原点を明かしながら「元々テレビバラエティーはそういうものなのかなと思っているので、今回の“学園祭”というテーマは、僕の中ではいちばんしっくりきました」とその狙いを語った。

■カギメンバーと同世代だからこそ生まれるアイデア「現場で職人同士がぶつかっている」

　今回の大型特番ではフレッシュな出演陣が総合司会を務めることも注目の一つだ。霜降り明星、チョコレートプラネット、ハナコらは漫才、コントの賞レースでは輝かしい成績を残している一方、芸人界ではまだまだ若手、中堅と呼ばれる世代。制作陣もチーフプロデューサーを務める矢崎氏は40代、総合演出の2人には30代前半という異例の若さだ。矢崎氏は今回の布陣が現場に良い意味での緊張感をもたらしているといい、「キャストとそのスタッフが非常にいい距離感。慣れ合いにもならずに緊張感を生みながら現場で職人と職人がぶつかっている感覚がある」と話す。続けて「和気あいあいとしているチームということではなくて、いい意味での緊張感を保っている。演者さん、演出、どちらか一方の力が強すぎることなく、『新しいカギ』はフラットで、対等な関係でここまで走ってきた結果、『学校かくれんぼ』のような企画が生まれたりした。27時間テレビに突入していくにあたって、『新しいカギ』ならではの空気感を保っていきたい」と意気込む。

■『新しいカギ』の魅力に加え、芸能人のガチ勝負に期待「長寿番組へのきっかけを」

　同番組の看板企画「学校かくれんぼ」「ティーチャーをさがせ！」の特別版に加え、全国各地の高校生ダンサーが一堂に会するダンス大会「カギダンススタジアム」、18人の著名人ランナーが賞金1000万円を懸けて争う27時間通し企画「100kmサバイバルマラソン」などのスペシャル企画が満載の内容となっている。

　『FNS27時間テレビ』のフィナーレを飾るのは笑いと涙の「カギダンススタジアム」。カギメンバーと高校生が本気で練習し、ひと夏の青春を捧げたオリジナルダンスでNo.1を目指す企画で、大会応援サポーターには9人組グループ・Snow Manのラウールを迎える。起用の狙いについて矢崎氏は「ラウールさんが勝敗関係なく各チームの良さを見つけ、コメントをしていただくことで、参加してくださった皆さんが『頑張ってよかった』と感じていただけるのでは」と話す。そして「前夜から総合司会を務めてきたカギメンバーがダンスを踊り切れるかどうかにも、注目していただけたら」と見どころも語った。

　また昨年の放送でさまざまなドラマを生んだ「100kmサバイバルマラソン」を今年も開催。賞金1000万円をかけて、18名の有名人ランナーが火花を散らす。2年連続となる企画の見どころについては「本当にガチ」な戦いと自信をのぞかせ「昨年に関しては休みなく走ったら、実際何時ごろ着くのかというところを一つの軸としてやってきた。その結論は出てしまっているので、今年に関しては本当にガチ。今回出場される方たちのドラマ、誰が優勝するかという新たな視点でも楽しめる」と話す。

　放送を直前に控える中、矢崎氏は「どのコーナーでも構わないので、1分でも1秒でも多くの方にご覧いただいて、純粋に笑っていただきたい」と視聴者に向けてメッセージを寄せる。「27時間テレビをきっかけに『新しいカギ』の存在を知る方もいらっしゃる。また、見続けていただいている方には番組の面白さを再発見していただき、10年、20年と続く番組へのきっかけになれば」と力強く語った。

　20日から始まる27時間テレビ。真夏のフジをどのように彩るのか期待が高まる。

【矢崎裕明】
1981年生まれ。東京都出身。2004年に慶應義塾大学経済学部を卒業してフジテレビジョン入社。「人志松本のすべらない話」演出を経て、「ＩＰＰＯＮグランプリ」「まっちゃんねる」などのチーフプロデューサーを歴任し、現在は「ＦＮＳ２７時間テレビ」「新しいカギ」「何か“オモシロいコト”ないの？」のチーフプロデューサーを務める。

■『FNS27時間テレビ 日本一たのしい学園祭！』タイムテーブル

＜20日＞
午後6時30分：グランドオープニング
午後7時5分頃：超！学校かくれんぼ
午後8時15分頃：千鳥の鬼レンチャン～サビだけカラオケ　タッグモード大会～
午後11時20分頃：さんまのお笑い向上委員会
深夜1時40分頃：粗品ゲーム～日本一不条理なお笑いバトル～

＜21日＞
午前5時頃：めざましテレビ×ぽかぽか
午前7時頃：FNS逃走中
午前10時20分頃：高校生クイズ何問目？～年間チャンピオン大会～
午後12時20分頃：ハモネプハイスクール
午後2時10分頃：ナゾトレ川柳
午後4時15分頃：ドッキリGP×新しいカギ　ティーチャーをさがせ！ほか
午後6時20分頃：サザエさん
午後6時50分頃：カギダンススタジアム
午後9時40分頃：エンディング