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世界的大ヒット『インサイド・ヘッド2』で大活躍の日本人クリエイターが凱旋

ORICON NEWS / 2024年7月18日 19時40分

ディズニー&ピクサー映画『インサイド・ヘッド2』来日スペシャルイベントに登壇した村山佳子 (C)ORICON NewS inc.

 これまでピクサー作品で世界興行収入1位を守ってきた『インクレディブル・ファミリー』の12億4000万ドルを超え、最高記録(日本時間18日時点で13億7110万ドル)を更新し続けているディズニー&ピクサー映画の新作『インサイド・ヘッド2』(8月1日)。実は本作のキャラクターデザイン全体を統括しているのは、日本人女性のキャラクター・アート・ディレクターの村山佳子氏。ケルシー・マン監督らの来日プロモーションに同行し、凱旋した。

【写真】自身が吹き替えをするキャラクターカラーの衣装で登場した大竹しのぶ&多部未華子ら

 主人公の少女ライリーの感情を擬人化して描いた『インサイド・ヘッド』(2015年)から9年。『インサイド・ヘッド2』では、思春期にさしかかったライリーの頭の中に、大人の感情たち(シンパイ、イイナー、ダリィ、ハズカシ)が現れ、子どもの頃からずっといた感情たち(ヨロコビ、カナシミ、ムカムカ、ビビリ、イカリ)との間に嵐が巻き起こる。



 村山氏は人生の転機を迎える主人公のライリーや新たに登場する大人の感情のイイナー、ハズカシ、日本のゲームキャラクターをモデルにしたランス・スラッシュブレードなどのデザインを自ら手掛け、さらにはすべてのキャラクターデザインを監修。大ヒットの立役者として注目を浴びている。

 18日に都内で開催されたイベントに、ケルシー・マン監督、ピート・ドクター氏(エグゼクティブプロデューサー)、マーク・ニールセン氏(プロデューサー)、日本版声優の大竹しのぶ、多部未華子らとともに村山氏も登壇。

 「緊張しています」と言う村山氏を、監督が「彼女の頭の中は、今、シンパイとハズカシでいっぱいのようです」とフォローする場面も。監督が「フリーランスとして『私ときどきレッサーパンダ』(ディズニー・アニメーション・スタジオ作品)の仕事をしていたことを知っていたので、ピクサーに来てくれたらいいのに、と思っていました。今回、一緒に仕事ができて、夢がかなったような気持ちでした。楽しかったです」と語ると、村山氏は「光栄です」と笑顔で応えていた。

 自身が手がけたキャラクターデザインのポイントについて村山氏は「ハズカシは、体格が一番大きいけれどかわいくて、思わずハグしたくなるような優しい感じを出しました。ライリーは、思春期特有の子どもでもなく、大人でもない、不思議なちょっと気まずい感じの等身大の13歳を表現できるように頑張りました」と説明。

 さらに、日本の少女漫画に見られるような、星がきらめく瞳を持つイイナーについては、「嫉妬とという感情があまりかわいいとは言えないので、見ていてかわいいな、好きだなと思ってもらえるように工夫しました、目にキラキラを入れるとうらやましいという感情がちょっとポジティブになる。意図せず日本的な表現になりました」と話していた。

 日本の観客に向けては「日本ではとくに完璧にあれ、と社会に求められることが多いと思いますが、この映画を見て、どの感情もあなたのことを守りたくて、大好きなんだよ、ということが伝わればうれしいです」「一生懸命つくったので、皆さんに見ていただいて、楽しんでいただければと思います」と呼びかけていた。

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