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菅田将暉、初めて主演作が世界三大映画祭出品へ 『Cloud クラウド』ベネチアでワールドプレミア

ORICON NEWS / 2024年7月24日 0時43分

主演:菅田将暉×監督・脚本:黒沢清、映画『Cloud クラウド』(9月27日公開)本ポスター(C)2024 「Cloud」 製作委員会

 俳優の菅田将暉が主演する黒沢清監督のサスペンス・スリラー映画『Cloud クラウド』(9月27日公開)が、イタリア現地時間8月28日から9月7日まで開催される「第81回ベネチア国際映画祭」のアウト・オブ・コンペティション部門に正式出品されることが、現地時間23日に開催された同映画祭の記者会見にて発表された。菅田の主演作が世界三大映画祭(カンヌ・ベネチア・ベルリン)で上映されるのは今回が初となる。

【画像】映画『Cloud クラウド』解禁となった場面写真

 黒沢監督作品としては、『大いなる幻影 Barren Illusion』(1999年)、『叫』(2006年)、『贖罪』(12年)、『スパイの妻』(20年)に続く5度目の選出となり、『スパイの妻』では銀獅子賞(監督賞)を受賞している。



 ベネチアでワールドプレミアを飾ることになった『Cloud クラウド』は、“誰もが標的になりうる”日常と隣り合わせの恐怖を描いたサスペンス・スリラー。“転売ヤー”の主人公・吉井良介が、ネット社会に知らず知らずのうちにバラまいた憎悪によって生まれた “集団狂気”が、実体をもった匿名の集団へと姿を変え、吉井を標的とした“狩りゲーム”がはじまる……という物語。

 主人公・吉井を菅田、吉井の謎多き恋人・秋子役を古川琴音、吉井に雇われたバイト青年・佐野役を奥平大兼、ネットカフェで生活する男・三宅役を岡山天音、吉井が働く工場の社長・滝本役を荒川良々、そして吉井を転売業に誘う先輩・村岡役を窪田正孝が演じている。

 菅田は「黒沢監督の作品で、海外の映画祭に行くことをずっと夢見ていました。感謝です。大いに楽しんでもらえることを願っています」。黒沢監督は「シンプルな娯楽映画を目指した作品がベネチアに選ばれたと聞き、たいへん驚いています。菅田将暉の善人とも悪人ともつかない絶妙な両義性が、この幸運を引き寄せてくれたのでしょう」と、それぞれ喜びのコメントを寄せている。

 記者会見で、映画祭ディレクターのアルベルト・バルベーラ氏は、「過去幾度となく訪れている黒沢清監督が、今回は新作『Cloud』とともにベネチアに戻ってきます!ここ数年で最も多作な日本人監督の1人である黒沢監督ですが、本作では、彼を世界中の映画ファンの間で熱狂的な人気監督に押し上げた、過去の映画で探求したテーマと物語へ原点回帰しています。本作でも前半は現代的なアプローチで始まりつつ、後半はユーモアを交えたガンアクションパートが続き、とびきりクールなラストを迎えます。本映画祭のミッドナイト上映にピッタリの映画だと思います」と紹介した。

 『Cloud クラウド』が選出されたアウト・オブ・コンペティション部門は、昨年はウェス・アンダーソン、ハーモニー・コリン、リチャード・リンクレイターといった人気監督の最新作が上映され、22年にはA24製作・配給の『Pearl パール』(タイ・ウェスト監督、ミア・ゴス主演)、21年には『デューン/砂の惑星』(ドゥニ・ウィヌーヴ監督、ティモシー・シャラメ主演)など、映画ファンに支持されるエンターテイメント性の高い作品を紹介している華やかな部門。今年は、日本作品から北野武監督の『BROKEN RAGE』と『Cloud クラウド』が選出された。

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