筋トレにハマる人は繊細な人が多い、女性トップボディビルダーが警鐘「筋肉だけでなく“心”のトレーニングも」
ORICON NEWS / 2024年8月7日 8時30分
今や日常的な運動習慣のひとつとして定着した「筋トレ」。筋肉美を競うボディ大会も賑わいを見せる中、トレーニーこそメンタルのバランスに注意が必要、と警鐘を鳴らす女性がいる。50歳を目前にボディビルを始め、トップボディビルダーに登り詰めた宮田みゆきさんだ。現在、都内でパーソナルトレーナーとして指導を行う筋トレ界のトップが明かす、肉体改造後のリスクと注意点とは。宮田さんに話を聞いた。
【比較写真】まるで別人…筋トレ前後で容貌が激変した宮田みゆきさん
■理想と現実のギャップで苦しむトレーニー「実は繊細な人が多い」
――筋トレにハマることで、陥ってしまいがちな懸念事項があるとうかがいました。
「1度体を絞ると、シェイプされたその体が一番いい状態だと思うんですよね。たとえば大会に向けて色々なことを我慢して体を絞ると、終わってから我慢していたケーキやアイスを食べて、いっきにむくんでしまう。そうすると『理想の体じゃない』『またあの体に戻りたい』という、強い劣等感と自己嫌悪に陥ります。ここからうつ状態になってしまう場合があるんです」
――筋トレしている方は心身ともに“強い”というイメージがあります。
「私はその反対だと思っています。実はすごく繊細。理想の体を知ってしまったこと、またはそれを追い求めることで、現実の自分とのギャップを受け入れがたくなってしまう。0か100かみたいな状態になってしまうんです。予定外に食べてしまったり、トレーニングを休んだりすると、ひどい罪悪感に襲われて…。メンタルが不安定になってしまう方々を何人もみてきました」
――宮田さんはどのようにメンタルをコントロールしていますか?
「罪悪感を持たないように心がけています。おいしく食べたら『おいしかった!』で終わればいい。トレーニングを休んでしまっても『明日から頑張ろう』と切り替える。自分を責めるのではなく、『ま、いいか』をたくさん作ったほうがいいと、生徒さんにも伝えています。特に大会にでるような生徒さんたちには、『大会の体はイレギュラー。大会後は人間らしい日常に戻していって』と、指導しています」
■「長く筋トレ人生を続けるには、いかに自分の心身の声に反応して耳を傾けるかが大切」
――厳しい減量や偏った食生活は問題、と。
「そうですね。減量って言葉も私はあまり好きではなくて。減量は量を減らすのではなく、自分をしつけて仲良くするってことだと思っています。自分の心と二人三脚のようなイメージです。常に自分の心と会話して、『大丈夫?』って声をかけてあげて、自分自身と対峙しています」
――筋トレメニューとして有名な『プロテインとササミ、ブロッコリーだけ』といったメニューはしていないそうですね。
「ササミとブロッコリー以外も食べます。きちんと人間らしい生活を送りながら、体作りができることを証明したいと思っているんです。もちろんキレイごとだけではすまないので、お金と手間はかかります。筋肉のために添加物が入っていないものとなると、やはり売っている物ではまかなえなくて、作らなくてはならないので。でも、健康的に体が変われば一番いいですよね」
――宮田さんのトレーニングでは「人間らしい食生活」「メンタルバランス」も指導されているとうかがいました。
「どちらかと言うと、筋トレよりも『心トレ』がメインかもしれないですね(笑)。トレーニングせずに、カウンセリングだけで終わることもあります。でも、結局メンタルが整わないと大会にも出られないので。もちろんトレーニングしないと筋肉はつかないんですけど、動かした分だけつくわけじゃないし、労わりも大事。そうしないとどこかで悲鳴を上げて、心も体もストライキを起こしてしまうから、いかに自分の心身の声に反応して耳を傾けるかが大切です」
――ボディビルは、体だけではなく心と向き合う競技なんですね。
「心身ともに健康でないと、長く続けるのは難しいのではないかと思います。股関節手術を経て、還暦を迎える今年、ステージへの復帰に向けトレーニングを重ねているんですが、私も自分のメンタルが強いとは思っていないので、常に心を向き合ってバランスを取りながらやっていますね。それぞれの性格やタイプがあると思うので、自分にはどんな方法が合っているのか見極めていくことが大事なのかなと思います」
PROFILE 宮田みゆきさん
パーソナルトレーナー。肩甲骨研究家。2016年日本クラス別ボディビル選手権 優勝、日本ボディビル選手権 6位、2017年JAPAN OPENボディビル選手権 優勝、東京ボディビル選手権 優勝、日本&グアム親善大会 優勝、べストアーティスティック賞2回受賞、2019年 マッスルコンテスト・ビキニノービス 優勝、マッスルコンテスト ビキニプロクォリファイ 準優勝、2021年 日本ボディビル選手権 3位入賞。2024年秋の大会で競技復帰を予定。
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