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身体が“動物化”していく奇病が発生、フランスでヒットしたスリラー映画『動物界』公開決定

ORICON NEWS / 2024年8月13日 9時0分

映画『動物界』11月8日公開 (C)2023 NORD-OUEST FILMS - STUDIOCANAL - FRANCE 2 CINEMA - ARTEMIS PRODUCTIONS.

 「身体が“動物化”していく奇病が蔓延している近未来」を舞台にしたフランスの映画『The Animal Kingdom(英題)』が、『動物界』の邦題で11月8日より公開されることが決定した。

【動画】フランスでヒットしたアニマライズ・スリラー『動物界』特報

 人種差別、移民、ルッキズム、感染症など現代的なテーマを内包し、ファースト・シーンから観客を釘付けにし、フランスでは、観客動員100万人越えのスマッシュヒットを記録。フランスのアカデミー賞と呼ばれるセザール賞(2023年度)では、日本でも話題となったアカデミー賞脚本賞受賞作『落下の解剖学』を上回る最多12部門ノミネートを果たした。

 人類は原因不明の突然変異によって、徐々に身体が動物と化していくパンデミックに見舞われていた。“新生物”はその凶暴性ゆえに施設で隔離されており、フランソワの妻ラナもそのひとりだった。しかしある日、移送中の事故によって、彼らは野に放たれる。フランソワは16歳の息子エミールとともにラナの行方を必死に探すが、次第にエミールの身体に変化が出始める…。人間と新生物の分断が激化するなかで、親子が下した最後の決断とは?



 最愛の家族を守り抜こうとするフランソワを演じるのは、ジャック・オディアール監督の『真夜中のピアニスト』(05年)、フランソワ・オゾン監督の『彼は秘密の女ともだち』(14年)などでセザール賞主演男優賞に5度ノミネートされた実績を誇るロマン・デュリス。名優イレーヌ・ジャコブの息子であり、『Winter boy』でセザール賞有望若手男優賞候補になった新星ポール・キルシェが、少しずつ動物化していくエミールの心の叫びを、驚くべき繊細さで体現している。さらに、『アデル、ブルーは熱い色』(13年)のアデル・エグザルコブロスら、フランス映画界を代表する俳優が集結。

 監督・脚本を務めたのは、デビュー作『Les Combattants(英題:Love at First Fight)』(14年)で数々の賞に輝いた新鋭トマ・カイエ。「『ロブスター』の系譜に生まれた、極上の家族ドラマ(DEADLINE)」、「革新的なビジュアル(SCREEN DAILY)」、「2023年度フランス映画の頂点(CHALLENGE)」と批評家たちからも絶賛を受けた。

 30秒の特報は、人間が動物化していく奇病が蔓延した世界で暮らすフランソワ(ロマン・デュリス)とエミール(ポール・キルシェ)の親子が市街地で遭遇した“新生物”におののく場面から始まり、行方不明となった母・ラナを捜索する模様が切り取られている。

 はたして、これは奇をてらった終末的なSF映画か、それとも肉体の異常変容を題材にした新種のボディ・ホラーか。はたまた社会派の風刺劇なのか? いくつもの解釈が可能な奥深さを秘めた本作は、ただならぬ濃密なスリルを呼び起こすとともに、観客の想像力を刺激する。フランス映画のイメージを根底から覆す衝撃作であることは間違いない。

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