『光る君へ』吉高由里子「一番うれしい言葉をもらえた回」 父・為時とのシーンを回想【君かたり】

大河ドラマ『光る君へ』の場面カット（C）NHK

　大河ドラマ『光る君へ』（毎週日曜　後8：00　NHK総合ほか）キャストの撮影現場からのコメントを届ける「君かたり」が、同局の公式サイト内で更新された。今回は、まひろを演じる吉高由里子の声を紹介する。

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――まひろにとって物語を書くこと
昔から書いている方ではあるとは思うんですけど、より一つの言葉に対する自分が求める執着だったり、嗅覚だったり、すごく鋭く研磨されていくような感じの重ね方をしているかなという感じがしまして、「下手なこと言えないな、この人の前では」というような（笑）、一言一言ちゃんと紡いで書いている人なのかなって思ったりとか、ミュージシャンってこんな漢字なのかなって思ったりとか、「よし歌詞書こう」って思って書くんじゃなくて、日常のこぼれ落ちてくる言葉だったり、湧き上がってくる感情だったりとかで一つの作品って作られるのかなって思ったりとかしましたね。

――娘・賢子を残して藤壺に上がるまひろ
葛藤はやっぱり母親としてもちろんあると思うんですけど、それしか選択肢がないという局面だと思うんですよね、あの家族って。だからきょう撮影して「お前が女子でよかった」っていうお父さん（藤原為時）からの一言が、まひろが今まで「男であったなら」って何十回も考えてきた中で、ようやく報われた門出になったんじゃないかなっていうふうに感じましたね。

――為時の「お前が女子であってよかった」への思い
「男であったならな」って自分でも思うし、お父さんからも言われていた頃って、なんか認められている分野が違うから満足していないというか、幸せに思ったことはなかったと思うんですけど、今回女性としてもそうですし、「我が家の誇りだ」という言葉もそうですし、やっと自分自身っていう人を評価されたという感情が湧き出たんじゃないかなって。一番理解してくれて、一番褒めてもらいたい人から、一番うれしい言葉をもらえた回なんじゃないかなって思ったりしました。