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人間の限界を超える挑戦、9月のIRONMAN北海道に向けて志摩一郎さんが再び出場へ

ORICON NEWS / 2024年8月30日 11時0分

9月のIRONMAN北海道に挑戦することが決定した志摩一郎さん(C)ORICON NewS inc.

 第35回日本臨床スポーツ医学会学術集会が、11月16日と17日に新潟で開催される。この学会で、帝京大学医学部附属病院の笹原潤医師による“前例のない”症例が発表される予定だ。笹原医師は、足の外科で世界的に評価される超音波診断のスペシャリストであり、今回発表される症例はスポーツ医学においても極めて珍しいものだという。

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 この症例は、左後脛骨筋および左長母趾屈筋の断裂が確認された患者が、226キロを完走するという驚異的な事例だ。患者は、ガンを乗り越えたトライアスリートの“イチロー”こと志摩一郎さん。彼は今年6月にオーストラリアで行われたIRONMANケアンズ大会において見事完走を果たしたが、通常であれば「この状態では走ることは不可能」とされる。



 志摩さんのインスタグラムには、がん闘病からの復活と現在までの挑戦の記録が詳細に綴られており、特に「生きなきゃ」という強い意思が込められた東京マラソン初出場のエピソードや、腱断裂後にもIRONMANケアンズを完走する姿が、多くのフォロワーに勇気を与えている。

 笹原医師は「論文を検索しましたが、これらの腱を断裂した状態で競技に復帰した例は報告されていません」と述べており、まさに前例のないケースであることを強調している。通常、このような状態では痛みが伴い、歩くことさえ難しいというが、志摩さんの場合、他の筋肉が機能を代償していると考えられるという。

 また、彼が走れる理由については「長趾屈筋などが断裂した後脛骨筋や長母趾屈筋の機能を補完していると考えられますが、ここまで走れていることには驚きを隠せません」と笹原医師はコメントしている。

 IRONMANケアンズ大会での完走については「全体の筋力やバランスが整えば走れるかもしれないと思いましたが、私の想像を超える過酷なレースを完走したことには驚くばかりです」と述べ、志摩さんの精神力と身体の回復力に深く感銘を受けている。

 志摩さんは9月15日に開催される『アイアンマンジャパンみなみ北海道』(水泳3.8キロ、自転車180キロ、ラン42.2キロ/総計226キロ)に挑戦する予定だ。過去9年ぶりに日本で開催されるフルディスタンスの大会に向け、彼の挑戦がさらに注目を集めている。

 笹原医師は「無事に完走できることを祈っています。万が一のことが起きてしまった場合は、責任を持って回復をフォローいたします」と語り、二人三脚での完走を心待ちにしている。この症例は、学会での発表を通じて全国の医療関係者と情報を共有する予定だ。

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