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【21歳差夫婦】「夫の子を産める可能性はゼロに…」シンママ時代の苦労と夫婦の葛藤、それでも2人が“父と母”である理由

ORICON NEWS / 2024年8月30日 12時0分

21歳差の夫婦、えみさん(52歳)かいさん(31歳) 写真提供:若埜ん家(わかのんち)

 YouTubeやSNS界隈でも、注目を集める年の差カップル。女性のほうが年上の場合、女性側が交際を躊躇してしまう大きな要因となるのが、「相手の子どもを産んであげられないかもしれない」という悩みだろう。6年間の交際を経て、結婚に至ったえみさん(52歳)とかいさん(31歳)の21歳差夫婦は、その問題をどのように乗り越えたのか? 赤裸々に語ってくれた。

【動画】「これは泣いてしまう…」子どもを産めない理由を告白、そして夫婦の決断

■「子どもには好きなだけ食べさせたい」自分は1日食パン1枚、3人育てるシンママ時代

 YouTube登録者数10.5万人と、注目を集めている『若埜ん家(わかのんち)ちゃんねる』。えみさん(52歳)とかいさん(31歳)の21歳差夫婦が、結婚に至るまでの苦悩や本音、結婚後の日常のあれこれを公開し、「素敵な2人に癒される」「2人を見ていると幸せな気持ちになる」など多くの人々を勇気づけている。



 2人が出会ったのは、今から10年前。就職した職場の上司だったえみさんに一目ぼれしたかいさんは、「21歳年上であることや3人の子を持つシングルマザーであることはまったく気にならず、むしろシングルなら行くしかない!」と、何度断られてもめげずにアプローチ。その真摯な態度と誠実な人柄に次第に魅かれていくえみさんだったが、「ずっと一緒にいたい」と言うかいさんに心は傾きつつも、その言葉をなかなか素直には受け入れることはできなかったという。どんなにかいさんに「問題ない」と言われても、どうしてもえみさんが心にひっかかって前に進めない悩み…それが、「かいさんの子どもを産んであげられないかもしれないこと」だった。

――交際がスタートしたとき、えみさんは42歳でした。かいさんからは、結婚を前提に交際を申し込まれていただけに、2人の間の子どものことが大きな悩みとなったそうですね。

【えみ】まず最初に、自分の子どもがまだ成人していない状態で、次の子どもを…という考えを持てませんでした。それに加えて、年齢的にも産める自信がありません。お恥ずかしい話なんですが、私はシングルマザーになった当初、両親には絶対に迷惑をかけたくなくて。一人で頑張って子どもを育てると決めて、めちゃくちゃ無理をし過ぎてしまった時期があったんです。

 例えば、子どもには好きなだけ十分食べさせたいから、そのぶん自分は我慢して。スーパーで50円くらいに割引された8枚切りの食パンを3斤買い、1日に夜1枚だけ食べるというような…。そんな暮らしをしていた時期があるせいか、貧血がすごくて、身体的にも妊娠・出産をする自信がありませんでした。

――かいさんは、えみさんからその状態を聞いてどう思いましたか?

【かい】えみのことを好きになって、付き合いたいと思った時点で年齢はわかっていたし、子どもは持てないだろうと思っていたので、まったく問題ありませんでした。子どもができる人生もいいけれど、できない人生もいいじゃないですか。何より、僕はえみと一緒にいたかったので。

――うれしい言葉ですけど、そう言われても簡単にはその言葉を受け入れて、割り切ることはできませんよね。

【えみ】はい。そのせいで、何度も何度も別れ話をしました。私は昔から子どもが大好きなんで。自分自身が子どもを持って、初めて笑ったとか、初めて立ったという感動だけでなく、悲しいことも含めて、子どもから教わったことや子どもによって成長できたことがいっぱいある。言い争ってもすぐに仲直りできる絆もそうですし、本当に子どもって宝だなって実感しながら生きてきたんです。

――それを実感してきたからこそ…。

【えみ】はい。それを私は持っているのに、かいくんが持てないということがつらくて。かいくんが好きだからこそ、かいくんにも親になる喜びを知ってほしいっていう思いはなかなか消せませんでした。だから、付き合っている間はいつも「いい人ができたらそっちに行ってほしい」って言っていました。そうすると「意味がわからへん」って言われて、話が成立しないことがしょっ中で、そのたびに別れ話に発展していました。

――どうやってその問題を克服したのですか?

【かい】まずは、えみの子どもが独り立ちできるまで、2人で一生懸命育てていこうということを確認し合いました。そのうえで、もしかしたら2人の間に奇跡的に子どもができるかもしれない。そうしたらそれはすごくうれしい運命なのだから、そのときは幸せに育てていこうと話し合いました。

■「子どもを産める可能性がゼロになる」、それでも…夫婦の決断

――しかしその後、えみさんは子どもは望めない体になってしまったそうですね。

【えみ】貧血がひどくて倒れることもあって、婦人科を受診したんです。そうしたら、自分であまり血液を作れないのに、生理の出血が多いということがわかりました。先生に「生理を止めましょう」と言われ、最初はピルを飲みました。でも、3ヵ月後にはピルの副作用で血栓ができてしまったために、ピルはやめざるを得なくなって。

――そうだったんですね。

【えみ】今度は体の中にミレーナという治具を入れて、生理を止めることになったんです。ミレーナを入れると妊娠できなくなるので、先生からは「お相手としっかり話し合ってください」と言われました。年齢的にも体力的にも「産めないかもしれない」と思ってはいましたけど、「もしできたら育てよう」とかいくんと決めた後でもあったので、やはり「産めない」と断言されたときは少し悩みました。でも、今いる子どもをきちんと育てるためにも、しっかり働ける身体であることを選択しなければと考えて、ミレーナを入れる選択をしました。

――かいさんは、そんなえみさんに対して、どのような思いを伝えたのですか?

【かい】話を聞いて、すぐに「ミレーナを入れよう」と言いました。めまいがひどかったり、朝はフラフラが酷くてトイレに行くときに肩を貸したりして、体調が悪そうなえみを見ているのがつらかったので。「できるかできへんかわからない子どものことを考えるより、まず自分のことを考えてほしい」と言いました。えみからしたら、子どもを産める可能性がゼロになるということが罪悪感や引け目になっていたのかもしれないけど、年下の僕からしたら、結婚を考えて付き合い始めた時点で子どもは持てなくても仕方ないと思っていましたから。

――パートナーの理解は本当に心強いですね。

【えみ】ミレーナを入れたあと、「これからは2人だけの人生を謳歌していこうな」って、かいくんからお手紙をもらって本当にうれしかったです。それでもまだ、自分としてはスッキリ解決という気持ちには正直、なれていなかったんですけど…。

 「フォトウェデイング」の際の動画を撮影した時に、私が「今回は、私の子どもも参加してくれてるんです」と言ったら、かいくんが「私の子どもって、あなたの子どもは私の子どもでもあるんです」と言ってくれて。その言葉を聞いたとき、かいくんは気持ちはもうしっかり父親になってくれているんだと実感して、ならばもうこれ以上、子どものことで自分が頑なになって、彼に何かを言うのは残酷なことだからやめようって心に決めました。

――いろいろなことを乗り越えた今、子どもについて同じような悩みを抱えている女性たちに、えみさんからアドバイスはありますか?

【えみ】子どもが欲しいと思いながら、授からずにつらい思いをされている方はたくさんいらっしゃると思います。でも、子どもができることが一番幸せと考えて、子どもにだけ執着してしまうと、自分自身を追い詰めてしまって、たくさんの幸せを見逃してしまうことになりかねません。

 一度そのことから離れてみると、些細な幸せがまわりにいっぱい見えてきて、こんな人生もいいんじゃないか、人と違っていいんじゃないかと思えるようになります。うちは今、2匹の猫と暮らしていますが、姿は違えど、彼らはかけがえのない私とかいくんの家族。2匹の前では私たちはお父さんお母さんですし、私たちの絆を強くしてくれている存在です。人生にはたくさんの選択肢があるのですから、いろいろなところに目を向けてほしいなって思います。

――かいさんからも、年上の彼女を持つ男性にアドバイスをお願いします。

【かい】女性が年上のカップルの場合、年下の男性から好きになって付き合うことも多いようなのですが、その場合、やはり女性は不安や心配を抱えていることが多いと感じています。年下の男性には、好きになったんやったら、年の差がわかってるんやったら、不安にさせへんようにずっとずっといっぱいの愛情を伝えてほしいと思います。不安を取り除いてあげられるのは、愛情をきちんと言葉にして伝えることしかないと思います。

(文:河上いつ子)

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