小泉今日子×小林聡美、同世代俳優の絶妙な距離感「だから息が合ってるのかな」

小泉今日子と小林聡美のコンビによるドラマ『団地のふたり』（C）NHK

　俳優の小泉今日子（58）と小林聡美（59）のコンビによる連続ドラマ『団地のふたり』が、NHKのBSプレミアム4K／NHK BSの「プレミアムドラマ」枠（毎週日曜　後10：00～10：49）で放送中。このほど、50代になった幼なじみを演じている2人がそろってインタビューに応じた。

【画像】小泉今日子×小林聡美、撮り下ろし写真

　原作は、動画配信サービス「U-NEXT」が手がけたオリジナル書籍のメディアミックス化第1弾。小説家・藤野千夜による『団地のふたり』は、結婚したり、羽振り良く仕事したり、若い頃はいろいろあったけれど、わけあって実家のある団地に戻ってき50代、独身の幼なじみのふたりの温かくユーモラスな友情物語。

　脚本を読んだ際の第一印象を問われた太田野枝（ノエチ）役の小泉は「原作は小さなお話というか長いストーリーではなかったから、これをドラマ化するときにどんな脚本になるのかな？と思っていて、いただいた時に、ほぼ原作に詰まっているものが1話に入っちゃうんだ。そのあとどうなっちゃうのかな？と思いました」と回想。

　同様の質問に桜井奈津子（なっちゃん）役の小林も「原作の雰囲気をドラマの台本に仕上げてくださっているなと。日常的なお話なので、余白の部分がすごく多くて。ほぼ2人のやりとりが多かったので『これは大変そうかもしれない』と思いました、会話の量と会話の雰囲気でドラマのテイストも決まっていきそうな感じもして（笑）」と笑顔で明かした。

　10代の頃からドラマ・映画・舞台でたびたび共演してきた2人だが、「しょっちゅう会ったり、メールや電話をするとかはあまりない」（小泉）、「お互い知らない部分も多いよね」（小林）という。それでも小泉が「同世代ですし、子どものころに見ていた世界だとか、そういうものが共有できる」と話すと、小林も「嫌なこととか、ちょっとこれは恥ずかしいなっていうことの趣味みたいなもののセンスが合っている。だから息が合ってるのかな」と語り、劇中のノエチとなっちゃんのようなリラックスした様子で語り合った。

　改めて本作の魅力について聞かれると、小泉は「同性のお友達同士のシスターフッド的なものっていろんな世代で物語が作られてきたと思うんですけど、今作のちょっとひと味違うところは、それぞれ別の場所に行って、いろんな経験をしたうえで戻って来て2人の時間がある。そこがちょっと違う味わいになっているなと思います」とコメント。小林も「団地という環境の中でいろんな人が暮らしていて、それぞれの関わり合い方っていうのが、ドラマだからっていうのもあるのかもしれないですけど、やっぱりあったかくて。今の時代にみんなが求めているようなホッとできる関係性が描かれているところが魅力の一つなのではないかなと思います」と語っていた。