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関西ラジオDJのレジェンド“ヒロT”ヒロ寺平、引退から5年…72歳で復活宣言 きっかけは「aiko」【インタビュー】

ORICON NEWS / 2024年9月15日 7時0分

ヒロ寺平

 関西のFMラジオのレジェンド“ヒロT”ことヒロ寺平(72)が、「敬老の日」のあす16日、NHK-FMで全国放送される特番『ヒロTのポストカードミュージック』(後3:50~6:00)で、ラジオDJとしてカムバックする。

【写真】72歳・ヒロT、おしゃれな全身ショット&ラジオブースに座る姿も

 FM802やFM COCOLOなどで、1980年代から看板DJとして活躍し、2019年に引退してからちょうど5年、悠々自適な時間を過ごしてきたというが、70歳を超えて再びラジオに戻る決意の裏にあるものとは。リスナーからのリクエストをあえてポストカード“ハガキ”で募集するという試みに重ね、番組に対する心境を聞いた。

■引退宣言から5年、再スタートを切る経緯



――単刀直入に、なぜ今回の番組を引き受けられたのか、経緯を聞かせていただければと思います。

【ヒロ寺平】 その質問、もうスタート地点が違う(笑)。僕が“受けた”のではなくて“売り込んだ”んです。2019年9月30日、僕はラジオというものにはもう戻らないっていうぐらいの気持ちで、仕事にピリオドを打って、5年間過ごしました。本当に一リスナーに戻って、皆さんと同じように普通に車で聴いたりというぐらいでした。

 きっかけは、去年の11月3日、文化の日、aikoのデビュー25周年を記念したNHK-FM『今日は一日“aiko”三昧』です。aikoとはデビュー前からの仲なので、その番組に「出てくれませんか?」と話があったんです。僕はもうお友だちのaikoとしゃべれるならと、OK。番組フォーマットは8時間半の生放送で、ゲストの1人だったはずが、5時間しゃべることになって…それがとても楽しくて、寝ていた虫が起きちゃった!(笑)

――それで自ら“売り込む”ことになったわけですね。

【ヒロ寺平】 実は、NHKは僕の人生にとって大きな存在なんです。1985年7月7日、ちょうど七夕の日、それが僕のラジオDJのスタートです。当時、関西ではそれぐらいしか仕事がなかったんで、デモテープを作って在阪局に売り込んだところ、ザ・タイガースの事務所の方が聴いてくれて、NHK-FMの全国放送が決まったんです。すると「最近NHKやってるよね?」と電話がかかってきて、「うちでもやってもらおうかな」とバーンと広がったんです。

 その後、FM802が1989年6月1日に開局して、ブイブイ“番長”をさせていただいて…。一度、ラジオDJとしてピリオドを打って、戻るつもりはなかったけど「aikoのためならいくらでも行くよ」と、現場の空気をまた吸って、眠っていた虫に火をつけたのもNHKだったということです。だから、これが再スタートなんです。

■ラジオは究極のヒューマンメディア “あの頃”へ戻り、未来につなげる

――敬老の日にハガキ=ポストカードでリクエストを募るのが今回の番組のキモです。

【ヒロ寺平】 ラジオって、数あるメディアの中で究極のヒューマンメディアだし、それを一生懸命守っていく限り、ラジオがなくなることはきっとないと思うんです。デジタルの時代、再びラジオをやるんだから、民放でもやらないことをやってみたいなと考えたんです。

 要は「メール受け付けません」「FAX受け付けません」「FAXができる前の時代にいったん戻ろうよ!」と。皆で戻って、ラジオの良さがどう感じられるのか、やってみたいんです。レギュラーはなかなか難しいので一度特番でやってみましょうかと、NHKさんにGOをいただきました。

 音楽を吟味しながらじっくりと、そこに添えられたメッセージとともに紹介する、そんな生放送の番組にしたいと思っています。ハガキは締め切りまでにどんどん届いて、すごい量です。

 (ハガキのほか、番組公式サイトからもリクエスト募集)ウェブでもポストカード、手書きを写真に撮ってもらう形で、リクエストを募っています。便利ですけど、アナログでしょう(笑)。“あの頃”に戻るコンセプトだけど、そればっかりじゃなくて、アナログ・デジタルのおいしいとこだけちょっといただきます。

――こうした試みは、ラジオをとりまく現状に新風を吹かせたいという思いもあるのでしょうか?

【ヒロ寺平】 いえ、大上段に構えてどうこうというつもりはありません。FM802ができた時のような、やることなすことがヒットする、あんなムーブメントはもう今後は起きません。でも、一対一のメディア、ヒューマンメディアである語り手の体温とリスナーの体温が重なる空気感はそのままだし、そこに挑戦したいんです。

 ラジオ離れの若者に向けてどうこう、ということもありません。今、若くても、いずれ歳を食うわけだから、ラジオがそこに居続ける努力さえし続ければ、デジタルコンテンツにどっぷりの人たちにも絶対に寄り添えるはずだと思うんです。

 80's(エイティーズ)の音楽が何で「80's」って言われるかというと、消費される音楽ではなく、生き続けることができる音楽なんですよ。あと20年経って聴いても「80'sの良い曲だよね」と、あの頃に大ヒットした曲は朽ち果てずにやっぱり残るはず。さらに、それはなぜかと考えると、当時の音楽が1から10までアナログで作られて、作り手の体温が感じられるんですね。これは“老害”の意見かもしれないけれど、その価値観を守って、ラジオ=ヒューマンメディアとしてやり続けることが大切です。

 ラジオから離れていた5年間、僕はYouTubeもやったし、TikTokもやりました。否定するわけではないけれど、やっぱり「このメディアは僕ではない」。やっぱり、100%自由人な自遊人!ラジオDJが一生もんの天職やな(笑)。

■レギュラー化を「渇望」 関西から全国へ

――ラジオDJとして“復活”宣言ですね?

 はい、復活です。今回だけで終わるかもしれんけどね(笑)。でも、僕のマインドはやりたいと思っています。レギュラー化?もう渇望してます!このくだりはフォントの級数を大きくしておいてください(笑)。

――お体の方はいかがでしょうか?

 健康です。でも、声は5年間しゃべってないから少ししゃがれてきてるかな?それはこの番組がレギュラー化したら戻ります。関西の方は知ってくれていると思うけれど、かつては(業界で)“ジャイアン”でした(笑)。今回は全国放送。ジャイアンな感じをやりながら、ラジオの向こうでふっと笑ってもらえるような、和んでもらえるようなことを放り込みます!

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