舞台『GOTT 神』開幕で橋爪功、三浦涼介、岡本圭人らコメント到着 幕間に観客が“投票”を実施
ORICON NEWS / 2024年10月11日 19時0分
俳優の橋爪功が主演し、東京・パルテノン多摩大ホールで上演されるリーディングシアター『GOTT 神』が11日に開幕した。このほど主演の橋爪、共演の三浦涼介、岡本圭人らからコメントが到着した。
【写真】かっこいい!ビジっと上げた髪とスーツ姿で魅力あふれる岡本圭人
今作は刑事事件専門の弁護士でもあるシーラッハによる2020年の戯曲を、リーディングシアター形式で石丸さち子氏の演出のもと上演。倫理委員会主催の討論会に各界の参考人たちが集まり、自死や、医師によるそのほう助をめぐってのぜひを討論をする。確信をもって意見する者もあれば、意見はあるものの確信とまでは言えない者、三者三様にさまざまな角度から“自死”について語る中で、何が見えてくるのか。
自死を望む老人の弁護人・ビーグラー役を橋爪、このテーマを論ずるにあたり進行役の倫理委員会委員長役に、三浦涼介。若き倫理委員会委員で、さまざまな角度から識者に質問を投げかけるケラー役に岡本が起用。
さらに神学の立場から死を語る司教ティール役に浅野雅博。法律家の立場から死をかえりみる参考人のリッテン役に石井一彰。眼科医ブラント役に玉置孝匡。医師たるもの死をほう助することは許されないと主張するドイツ連邦医師会の執行役シュぺアリングに瑞木健太郎。そして、妻が亡くなって生きる意欲を失い、薬による自死の幇助を医師に求める老人ゲルトナー役は、山路和弘が担う。
今作では一幕と二幕の間の休憩時間には、演じられたその討論を見聞きした観客による投票を実施。“生きなければならないとの法的義務はない“、“医師には命を守る原則がある”、“国民には自ら死を望む権利がある”などのさまざまな角度からの命、また死というものへの意見が飛び交う中で、最終的に判断するのは観客という設えの注目作となる。
■キャストコメント
▼橋爪功
シーラッハさんの作品に何度も出演してきましたが、今回の「神」はいろいろな意味で難しいと感じています。しかもリーディング形式で上演する事は簡単ではありません。リーディング公演として成立させるにあたり堅実に真摯に熱く作品に向き合う男優陣が揃いました。演出家とスタッフと共にお客様をお迎えすることを待つばかりです。
▼三浦涼介
重く深い題材を討論する場を進行する倫理委員会委員長を担うにあたり、真摯に稽古を重ねてきました。石丸さち子さんの演出のもと優れた俳優陣と他に類のないリーディング公演で共演できる機会は貴重です。討論会に参加する形で客席にいらっしゃるお客様に作品の真髄を届けられるよう、休憩時間に投票までしてくださるお客様に作品に深い想いを抱いていただけるよう、精いっぱい務めたいと思います。ご来場をお待ちしております。
▼岡本圭人
本日から幕が開きます。この舞台は、討論会を劇場にいらしたお客さまと共に繰り広げていきます。お客様はどのように感じ、思っていただけるのでしょうか…演出家の石丸さち子さん、橋爪功さんをはじめ、すばらしいキャストの皆さまとご一緒できたことをとても光栄に思っています。そして、お客様と共にこの舞台を作り上げる時間をとても楽しみにしております。
▼浅野雅博
他にはなかなか無いリーディング公演です。俳優にとってスリリングで早くお客様とセッションしたいと思いながら稽古をしていました。タイトルは「GOTT」「神」で、私の役は神に使える立場ですから、いかに説得力をもったセリフをお客様に聞いていただけるかを大切に考えてきました。三浦涼介さん以外、言葉を交わす相手役の俳優さんはお二人共に初共演で、刺激を受けながら楽しく演らせていただいています。
▼石井一彰
薬による自死幇助を医師に依頼する問題を討論する場に、石井一彰が法学者リッテンとして参加できること、石丸さんの演出のもと橋爪功さんはじめ素晴らしい俳優陣と共演できることをうれしく思っています。この戯曲に向かい合い「皆で議論をする」という有り難い時空間に参加できることが純粋に喜びです。
議論する題材、言葉がお客様に伝えられるよう、稀少な公演に前を向いて取り組んで行きたいと思います。
▼玉置孝匡
難しい言葉を使った難しそうな討論が続きますが、実はこんなにわかりやすく、どなたにでも当てはめて考えていただける、シンプルで深い作品を私は他に知りません。医師による自死の幇助について観客の皆様と一緒に考え、そして観客の皆さまに賛成か反対か投票していただくことを楽しみにしております。
▼瑞木健太郎
どこの岸に辿り着くか、わからない…そんな稽古場は魅力的です。
いろんなものをはらんでいるからです。今ここで起こっていること、ただただ、それに耳をすましてみる。そのとき何かが立ち上がってくるんです。昨日考えたプランも読みあさった本の知識も、なにもいらない。
この作品ですてきな方たちと出会うことができ、感謝の思いでいっぱいです。
▼山路和弘
高齢者の仲間入りした所為か「死」という言葉も存在感を増してきました。
青春の時、淡い色さえイメージしていた「自死」。今では暗澹たる荒野に佇む孤独を想う。今回の作品に刺激され幾度か真剣に、死後2日目に後を追ったモディリアーニの妻や、尊厳死について家庭で話す事があった。
「延命処置はやめて!」とか「病院で死にたくない!」とか。
しかしいつも妻の「あんた先に死んだら殺すわよ」の一言で、我が家は平常に戻ります。
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