とんねるず、超満員の武道館LIVE「29年ぶりに帰ってまいりました」 “異例演出”アンコール20曲以上で魅了
ORICON NEWS / 2024年11月10日 4時0分
超満員の武道館に、石橋貴明(63)と木梨憲武(62)が並びたち「THIS IS とんねるず」を見せつけた。8日・9日の2日間にわたって、東京・日本武道館で行われた「とんねるず THE LIVE」。2人だけでのステージは29年ぶりとなる今回、20曲以上を披露し、2日間で計1万8000人の“ワンフー”を、歌・ダンス・トークの「とんねるず一本」で熱狂させた。
【写真】これぞとんねるず!超満員満員の武道館で行った29年ぶりライブ
会場の歓声も大きくなる中、場内が暗転すると、その声がさらに大きくなった。ステージ中央に2人の姿が見えると、惜しみない声援が送られ、2人はその反応を確かめるような仕草。およそ1分間の時が流れた。ボルテージが最高潮に達したところで、1曲目の「情けねえ」。ついにライブが幕を開けた…かに思えたが、2人は歌い終わると、充実した表情でそれぞれステージを後にした。ほどなくしてステージ上には「以上をもちまして、本日の『とんねるず THE LIVE』は終了でございます。ご来場いただき誠にありがとうございました」との表示とアナウンス。とんねるず流の“異例演出”で、1曲目を終わってすぐに観客から「アンコール」が巻き起こり、壮大な“アンコール”がスタートした。
“アーティスト”としての真剣な表情と、観客たちの声援を背に歌う笑顔とのギャップも堪能させながら、訪れた最初のMCパート。石橋が「29年ぶりに、とんねるず、武道館に帰ってまいりました」と呼びかけ、木梨は「話、聞こうとしてるし(笑)」と観客の姿をイジり「きのう練習して、きょう頑張りたいと思います(笑)。仕上がってます」と冗談を交えつつ宣言。石橋が「すげーきょう、体痛いんですけど。朝、ベッドから起きられなかったんですけど」と笑わせると、木梨も「やられまくっている姿をご覧ください(笑)。でも、もう全力でいくんで、みなさんお付き合いください!」と応じるなど、軽快なトークを繰り広げた。
会場一体となった「タカ」「ノリ」コールなどが行われ、石橋が「本日も超満!非常に感謝しております。ありがとうございます!」としみじみ。すると、木梨が「あれいこう!」と切り出し「とんねるずのテーマ」を歌い出し、自由な言動に石橋が「何、それ(笑)?」とツッコミをいれるなど、2人ならではの関係性を感じさせる一幕も。MCパートが終わると「やぶさかでない」などを歌い上げていく。
再びMCパートが訪れた際には、初日のライブを生かし、年代が近い“ワンフー”たちが座り、一息つく時間を作った。ライブ前に行われたフジテレビ系『土曜プレミアム とんねるずの2億4千万の大陸スペシャル』での囲み取材で、石橋は「年齢的に、来ているお客さんのかなりの年齢になっていると思うので、1回座る時間とか、ハーフタイムにおしっこタイムを作らないとダメかな」と口にしていたが、その言葉通り「最高の時間」を作っていくための心遣いも見られた。
バンドメンバーを紹介する際、サックスの藤井尚之のパートでは、藤井が「ONE NIGHT GIGOLO」の前奏を吹き始めると、おもむろにステップを踏み始め、木梨が「Kill you」と歌い出し、石橋がスリッパで頭を叩くという“往年の名シーン”も再現。木梨が「痛いじゃないかよ。たしかここでもやられたところだ、武道館!」と叫ぶと、間髪入れずに「雨の西麻布」へと突入した。同曲では、カラオケ風の映像がバックで流れ、石橋と満島ひかりが出演するなど、細部までこだわった演出で魅了した。
その後のMCパートで、石橋が「本当に2日間、まったくチケットが当たらなかったというのが、書き込みで書いてありまして、本当にそんなにとんねるずが見たいアーティストなんだなって、改めて…」と話すと、木梨が「テレビだと『スポーツ王』のおじさんだから」とニヤリ。今回のライブが、FODにて特別編集版で12月20日から独占配信されることについて告知すると、木梨が「WOWOWさんで放送する予定だったのが、それを港(浩一)社長が聞きつけて『おい!ウチでやれよ!』というのが、なんかお知らせがあって…。ところで、FODってなんですか(笑)?」と港氏のものまねを交えて、笑わせた。
「これぞとんねるず」を感じさせるのは、まだまだこれから。「嵐のマッチョマン」などを一気に歌い上げていき、疲れを感じさせない歌とダンスで気づけばエンディングの時が訪れた。ステージを去った2人に向けて、会場から再び「アンコール」の声が起こると、Wアンコールが幕開けし「ガラガラヘビがやってくる」「一番偉い人へ」などを歌い上げた。2人がそろった時のパワーを存分に感じさせる2時間半のライブが終わりを迎え、石橋が「ワンフー愛してます」と叫ぶと、木梨も「オレも!」と応じ、ワンフーたちに“再会”を誓い、夢のひと時は幕を閉じた。
SNSなどでは、会場の外にいた「音漏れ隊」たちの姿も報告され、ライブに訪れた綾小路翔、河本準一、原口あきまさなどが熱い感想をSNSで書き込むなど、注目を集めた今回のライブ。音楽への真摯さ、“ワンフー”ことファンのために練られたセットリスト、年齢を感じさせないダンス、2人の表情や仕草が堪能できる縦長モニターなどの舞台セット、時には立ち位置を入れ替わり舞台の両端まで歩みを進めてファンサービスをする様子、感極まった表情の石橋と飄々としながらも石橋の思いを汲み取る木梨、相方の歌唱パートを口ずさむ様子など、上げればキリがないほど、魅力がギュッと詰まっていたライブだった。「時代を先取るニューパワー」の2人は、昭和・平成をこえて令和の時代を迎えても、まだまだ健在だ。
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