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尾上菊之助『あらしのよるに』めい役に意気込み 笑顔で「おいしそうに見えないといけない」

ORICON NEWS / 2024年11月8日 12時40分

『あらしのよるに』への意気込みを語った尾上菊之助 (C)ORICON NewS inc.

 歌舞伎俳優の中村獅童(52)、尾上菊之助(47)が8日、都内で東京・歌舞伎座の「十二月大歌舞伎」第一部『あらしのよるに』(12月3日から26日まで)の取材会を開いた。

【写真】かっこいい!『あらしのよるに』がぶ役を務める中村獅童

 同名ロングセラー絵本を原作に、歌舞伎の古典演出や技法を取り入れ、オオカミのがぶとヤギのめいの種族を超えた友情を描く感動作。原作の発刊30周年を迎える今年、12月の歌舞伎座で再び『あらしのよるに』の上演が決定した。2015年の初演から、がぶ役を勤めてきた獅童、めい役を初役で勤める菊之助を中心に、絵本の世界を最大限に表現する。

 かわいらしいめいの姿も披露された。自身で見た菊之助は「おいしそうに見えないといけないなと思ったので、愛くるしく」と笑わせつつ「怖いながらもお互い近寄っていく芯の強さみたいなものもないとこの役は成立しないと思いましたので、そういうところを出せればいいなという風に思いました」と語った。



 初演でめい役だった尾上松也には電話したそう。「嵐の夜に出会ったがぶとめいを、どういう風に関係性を構築していったのかの話を聞いて。『少し前なので』という前置きはありましたけれども、2人の関係性を築いたらいいのかのディスカッションを数多くされたようなので、その話を踏まえた上で今回もオオカミとヤギが一緒にいて不自然にならないような導入をしっかりと作れれば、と思いました。(6月にめいを勤めた中村)壱太郎さんも、実際には拝見できなかったんですけれども、映像を拝見して、とても愛くるしいめいを演じられていたので、 私も芯が強いながらも愛くるしく演じていきたいという風に思います」と力を込めた。

■『あらしのよるに』
ある嵐の夜、真っ暗闇の山小屋で偶然出会った狼のがぶと山羊のめい。2匹は、お互いの素性を知らぬまま夜通し語り合い、「あらしのよるに」を合言葉に再会を誓う。嵐の過ぎ去った翌日、がぶとめいはお互いの姿を見てびっくり。がぶは山羊が大好物だが、めいが言ってくれた「友だち」という言葉がうれしく、山羊が大好物ということを隠して、2匹は友情を育んでいく。

 一方、狼のぎろは自分の片耳を食いちぎった山羊に深い恨みをもっている。不思議の術を会得したおばばから片耳が元に戻る方法を教わり、がぶと一緒にいるめいを襲うが、がぶはめいをかばって囚われの身となってしまう。めいはがぶを助けようとし、その前にぎろが立ちはだかる。そこに仲間の山羊たちが現れ、狼と山羊が入り乱れての争いに。争いの最中、がぶとめいは雪深い山の中まで逃げるが、ついにぎろたちに追い詰められ…。

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