超新星、解散危機から日本デビュー15周年「奇跡だと思うし、夢みたい」【全員日本語インタビュー】
ORICON NEWS / 2024年11月23日 23時8分
2007年9月に韓国でデビューし、2年後の2009年9月9日に日本デビューした超新星が、日本での活動15周年を迎え、通算10枚目のオリジナルアルバム『HEAVEN』を11月20日にリリースした。継続的に日本での活動を行ってきたメンバーは、愛知大学を卒業したユナクのみならず日本語が堪能。今回のインタビューでも5人全員がすべて日本語で答えた。韓国でなかなか結果を出せずに、再起をかけた日本デビューで成功を収めた超新星が、「いろんな試練もあった」という活動を振り返る。
【写真】日本デビュー15周年 “K-POP第2世代”超新星のソロカット
■日本デビュー15周年「感謝の気持ちを込めて恩返ししたい」
――日本デビュー15周年おめでとうございます。まずは、15周年を迎えた心境からお聞かせください。
【ゴニル】時間が経つのがすごく速いなと思います。この前、『AAA(Asia Artist Award)』(2023年7月、横浜・ぴあアリーナMM)という授賞式でMCをやらせてもらったときに、ジェジュン先輩が東方神起としてデビューして20周年になるというお話を聞いて、“あぁ、超新星ももうそろそろ15周年が近くなっているんじゃないか”と、幸せで心がいっぱいになりました。
こうやってアルバムも発売できて、ライブもできて、年末にクリスマスライブがあるので、幸せな形でMilky(超新星ファン)の皆さんと向き合いたいと思っています。超新星のことを忘れている方もたくさんいらっしゃると思いますけど、こういう日本の中で愛されたグループがあったんだな、というのを改めてもう1回皆さんにもアピールしていきたいと思います。
【ユナク】長い間活動する間にはいろんな試練もあったし、喜怒哀楽がありました。10周年が終わってから、事務所から独立したり、コロナ禍になったり、グループ名が超新星からSUPERNOVAに変わったり、また、SUPERNOVAから超新星に変わったりと、いろいろあったんですけれども、すごく感謝しているのは、いまも活動しているということ。そして、5人そろってずっと今も仲良くできるということがすごくうれしいなと思っています。「Milky」というファンクラブの皆さんが、僕らをいまだに支えてくださっているということ、15周年ということで、メンバーと一緒に意味があるアルバムを出せたということが、個人的にすごくうれしいなと思っております。
【ソンジェ】15周年、こんなに長い時間活動することができるのがすごく不思議です。すごい奇跡だと思うし、夢みたいな感じもします。今後ももっとたくさん、皆さんの前で歌う機会があったらいいと思うし、機会が欲しいです。
【ジヒョク】15年間、どんな形でも僕たちを待っていてくれて、愛してくれて、感謝の気持ちでいっぱいです。結構時間が過ぎたんですけど、皆さんがいるから僕たちがいると思うので、感謝の気持ちで、久しぶりのアルバムを楽しみたいです。
【グァンス】メンバーが本当にいいことをたくさん言ってくれたので何を言えばいいのか(笑)。まずはメンバーが言ったとおり、感謝の気持ちでいっぱいです。そして、この日本で15周年活動をやらせていただいたのは、僕たちメンバーだけが頑張って出した成果じゃなくて、本当にたくさんのスタッフの皆さんだったり、ファンの皆さんだったり、たくさんの方々に愛されながら、応援していただきながらできたことだと思います。変わった部分もたくさんあるんですけれども、超新星が過去系じゃなくて、現在進行形でやらせていただけるということがすごくうれしいですし、感謝の気持ちを込めて、僕たちでできることを皆さんに恩返ししたいなと思っています。
■日本は「第二の地元」 自信を持って言えるようになった
――K-POPグループが続々と日本デビューをして、最近では「第5世代」と言われる世代となっていますが、日本でのK-POPブームを作ったきっかけは、KARA、少女時代、BIGBANGや超新星さんたちの第2世代だったと思います。2007年9月に韓国でデビューしたときには、日本デビューすることを視野に入れていたのでしょうか。
【ユナク】当時の事務所には、韓国ですごく売れてるアーティストがたくさんいらっしゃったんですが、アイドルはいなかったんです。だから、社長の野望というか野心で僕らを育ててくださって、それでデビューしたんですけれども、残念ながら思ったとおりにはうまくいかなかったんですよね。
解散まで考えていたところで、sg WANNA BE+(エスジーワナビー)先輩の日本のライブに、たまたま僕らがゲストで参加することになったんです。東京国際フォーラムだったと思うんですけれども、会場に僕らのファンがいらっしゃったんですよ。日本の活動は何もやっていなかったのに、うちわを持ってくださったり、パネルを持ってくださったりするファンがいらっしゃって、当時、ユニバーサルミュージックの方たちが「これ、行けるんじゃないか」という判断をしたらしいんです。たまたま日本語もしゃべれたこともあったので。そのライブがきっかけになって日本デビューとなりました。
――日本デビューシングル「キミだけをずっと」はオリコンデイリー5位、2010年には横浜アリーナ公演で1万3000人を動員するなど成功を収められました。その後も、2011年の東日本大震災のときには被災地で焚き出しをしてくださったり、今回のインタビューもすべて日本語で答えてくださるほど皆さん日本語も堪能ですが、超新星にとって日本はどのような存在なんでしょうか。
【グァンス】本当に意味深い質問だなと思います。最初に韓国でデビューする前にはすごく期待されていて、デビューさえできれば、俺らは韓国のトップになるんだぞと思えるほどでした。でも、結果的にふたを開けてみたらそうでもなくて…。だんだんテレビの出演だったり、曲を出せる機会だったりも少なくなったときに日本に来るようになって、1年間頑張って、2009年にメジャーデビューさせていただきました。
多分メンバーはそれまで、ステージの上でファンの皆さんに愛されてるという感覚が全くなかったんです。自分たちだけを応援してくださるたくさんのファンの皆さんの前で歌わせていただいたのが、日本でのステージでした。日本のファンの皆さんからたくさん愛されて、スタッフの皆さんも含めて「俺たちは愛されている」、そして「俺たちを愛してくださる皆さんのために自分たちの音楽をお届けしたい」というふうに思わせてくれた存在だと思っています。
【ジヒョク】味方ですよね。日本のイメージは「僕たちの味方」。うしろでずっと僕たちを支えてくれる、味方みたいな存在です。
【ソンジェ】20歳でデビューしてから今まで、「日本があるから私がいる」みたいな感じに思っています。すごく感謝の気持ちがいっぱいです。I LOVE JAPAN!
【ユナク】僕的にはもう、ほぼ「自分の人生」だと思います。超新星としては「運命」ですよね。高校3年生から大学時代(愛知大学卒業)もずっと日本で暮らして、韓国に戻ったのに、またアイドルになって日本に戻ってきたっていうことが運命かなと思っています。日本に来てから超新星の名前が韓国で広がって、ニュースにも出たり、授賞式にも出たり。だから、日本は「天使」みたいな感じです。
【ゴニル】「第二の地元」みたいな存在です。以前は「日本のことどう思いますか?」って聞かれたら、政治的な問題だったりで言いづらかったところもありました。でも今は自信持って言える関係になったのかなと思うと、やっぱりすごくうれしい。だからこそ、今のような質問をされたときに、「僕は日本のこと大好きです。日本から愛されたアーティストとして、愛をもらった分、恩返しをしたいです」と言える時代になったのもうれしいです。もちろん韓国で生まれた韓国人ですから、韓国が一番好きなのは当然ですけど、日本で仕事もして、愛されて、友達もできて、もう日本の友達とも15周年。15年目の友達も何人もいるので、本当に「第二の地元」みたいな感じです。
■アルバム『HEAVEN』1人1曲解説 「オリコン1位を取るべき」曲
――続いては、通算10枚目となるオリジナルアルバム『HEAVEN』(11月20日発売)のことを伺っていきたいと思います。日本デビュー15周年記念のタイミングで、ベストアルバムではなく、オリジナルアルバムをリリースすることになった経緯は?
【ユナク】ベストアルバムは何回も出したのと、コロナ禍でアルバムを出したくても出せなかった時期があったんですよね。15(周年)という数字は僕らとしては意味があるので、意味があるアルバムを作りたいなという気持ちだったんです。今回、B ZONEさんと一緒にやることになって一緒に打ち合わせもしたんですけど、せっかくなのでオリジナルの新曲を出したいなと思いました。
――日本語の新曲5曲が収録されていて、5曲とも空にまつわるタイトル(「Moonlight」「Fireworks」「After the rain」「Stellar」「Sunrise」)となっています。どのようなコンセプトなのでしょうか。
【ユナク】僕たちはいつも、アルバム出すときに、数字にまつわるタイトルにしてきたんです。例えば1stアルバムは『hana』で、韓国語で「1」は「ハナ」なんです。今回「10」を入れたくてどうしようと思っていたら、レーベルから『HEAVEN』というタイトルが来たんです。HEAVENは日本語で天国じゃないですか。天は英語にすると「TEN=10」になる。「10枚目のアルバムの世界へようこそ」というような意味になったのですごくいいなと思ったし、レーベルのプロデューサーさんが空にまつわる曲を集めてくださったので、僕たちはついていきたいな思いました。
――それでは1人1曲ずつ、収録曲の解説をお願いできますか。
【ゴニル】「Moonlight」はタイトル曲で、月を探しに行く僕たち5人の旅という内容です。キラキラする僕たちの未来に向けて、希望を込めた曲になります。明るいメロディーラインと、聴けば聴くほど耳になじむ美しいサビの良さ、完璧な曲でございます。本当に「Moonlight」はオリコン1位を取るべきだなという気持ちで頑張ってレコーディングした曲です。
僕たちの曲は、空関係のタイトルが結構多いんですよ。いつも日本と韓国を、空を飛んで行ったり来たりするし、個人的にはMilkyの皆さんに、僕たちと会いたいときは空を見てください。同じ空の下にいるよというようなコメントをたくさん書いたりしていたんですけど、“離れてても離れてないよ”“同じ空でつながっている”という意味もあるので、同じ月を見ながらお互いのことを考えるというイメージ。個人的な意見ですが、「Moonlight」はそういう曲です。
【ユナク】「Firewoks」は日本語で言うと「花火」ですよね。この曲をもらったときに、今の僕らの歳で一番うまく歌えるんじゃないかという自信がありました。個人的にすごく頑張ってレコーディングした曲でもあるんですけれども、やっぱり出来上がった曲を聴くと、みんなそれぞれの大人の雰囲気の声がすごくステキだなと思って。ファンの皆さんは最初聴いたら「ん?」と思うかもしれないですけど、ステージで歌っている僕らを見た瞬間に「なるほど」となるんじゃないかという、ステキな曲だと思います。
【ジヒョク】「After the rain」は本当にメロディーがいいですし、歌詞もいい。タイトルは「After the rain」ですけど、雨が降ったときに聴いたら本当にいい曲だと思います。
【ユナク】雨が止んだあとの話じゃない?
【ジヒョク】でも、雨が降ったときに特に聴いてほしいです!
【ソンジェ】「Stellar」は、アルバムの中で一番ノリノリの感じだし、この曲を聴くと「なんかしたくなる」という曲です。最近、引きこもりが多いじゃないですか。僕も個人的にすごい引きこもりなんですが(笑)、この曲を聴くと、運動とか散歩とかいろんなことがしたくなる。すごく明るい曲なので、家から出て聴いてほしいです。
【グァンス】僕たちが今まで出させていただいたアルバムの中に必ず1曲か2曲、ファンの皆さんに向けた曲が収録されていて、今回は「Sunrise」という曲がファンの皆さんに向けた曲になっています。15周年なので、いつもよりも何倍も皆さんに感謝の気持ちを伝えたいという気持ちを込めて、ファンの皆さんと僕たち超新星の絆を歌った曲になっています。収録されている曲全部そうなんですけれども、特にこの曲はメンバーそれぞれのボーカルサウンドのバランスもとてもいいので、ぜひ注目していただきたいなと思っています。
――「Moonlight」はYouTubeでミュージックビデオ(MV)も公開されています。MVを通して、伝えたかったメッセージをお聞かせください。
【グァンス】最初に英語で「月を探していく5人の男、そしてその5人の今の気持ち」という言葉が書いてあるんですね。僕たちがなぜ、星ではなくて月を探しているのか、みんながどのような気持ちで探していて、皆さんにどうやってお届けしたいのかというのを注目していただきたいなと思っております。何回も見ていただいたらきっと正解が見えてくると思いますので、PVのほうもぜひ見てください。
【ユナク】「これからも仲良く未来を描いていくメンバー」という結論にたどり着くと思うので、グァンスくんが言ったとおりに見てみてください。
――このアルバムの手応えやアピールポイントを一言で表すとしたら?
【ユナク】僕らの詩人・ゴニルが多分、言えると思います。一言でお願いします!
【ジヒョク】一言できる?
【ゴニル】できます!今回のアルバムは「ゼロコーラ」。やめたくてもやめられない。おいしいし、気持ちいいし、飲んでも飲んでも飲みたくなる、なかなかやめられないゼロコーラです。自分で言ったのにいいと思う!
――そんなやみつきになるアルバムをリリース後、12月25日にはクリスマスライブを控えています。どのようなライブになりそうですか?
【グァンス】今回はクリスマス当日にやらせていただきます。毎年毎年日本でファンの皆さんとクリスマスを過ごした思い出があります。きっと皆さん、忙しい予定とかたくさんあるはずなのにもかかわらず、いつもたくさん来ていただいて、メンバーにとって、毎年最高のクリスマスのプレゼントは(ファンの)皆さんだと感じているんです。感謝の気持ちを込めて、今回は15周年ということもありますので、よりあったかくて穏やかなクリスマスを皆さんと過ごせたらいいなという気持ちで頑張って準備しています。そして、10枚目のアルバム『HEAVEN』の全曲を歌わせていただきます。
【ユナク】今回は、さっきソンジェくんが言っていた「Stellar」の新振付を公開しますので、ぜひ遊びに来てほしいなと思っています。
■超新星は「過去形じゃなく、現在進行形でずっと」
――今後、超新星としてチャレンジしてみたいことがあれば教えてください。
【ユナク】僕はこのまま長く、仲良く、うちのファンMilkyのみんなと一緒に、ずっと長くできればうれしいなと思っております。欲を言うとしたら、もうちょっと活動を増やして、こういうインタビューや取材もいろいろやっていきたいと思っています。
【ゴニル】もっと有名になりたいです!もっとスターになりたいです!(メンバー爆笑) 紅白も出たいですし、オリコン1位も。あと、『FNS(歌謡祭)』も『ミュージックステーション』も全部出たいです。よろしくお願いします!
【ソンジェ】できればもう一度アリーナでライブがしたいです。そのあとはドーム、そのあとは世界でライブしたいです!
【ユナク】みんなスケジュールくださいよ(笑)
【ジヒョク】僕たちは全部超新星としてやったと思うんですけど、ユナクが言ったとおりに、こんな関係性で長くやりたいんです。もちろん、アリーナライブとかオリコンランキングも大事ですけど、こんな関係性で長くやりたいです。
【グァンス】15年間、本当にいろんなことにチャレンジできたので、新しく何かをやるっていうよりは、このような形で新しくアルバムを出せて、そして12月にまたライブもあって、それぞれのメンバーの個人活動もたくさんいろいろできて…。超新星というグループ名が、過去形じゃなく、現在進行形でずっと続けて皆さんの前に立たせていただけたらいいなと思っています。
【ユナク】いいこと言ったね。
――最後にMilkyの皆さんへのメッセージをお願いします。
【ユナク】Milkyの皆さん、僕たちは日本で15周年を迎えました。おかげさまで、僕ら5人も仲良く、Milkyと楽しい、幸せな思い出を作っているんですけれども、今年は12月25日のライブもあるし、まだMilkyと会えるチャンスがまだまだ残っているので、Milkyとたくさん幸せな思い出を作っていきたいなと思っております。僕たちメンバー5人も仲良く準備して、また続々、皆さんと会えるチャンスを増やしたいなと思っております。心から愛しています。ありがとうございます。
■超新星 Christmas Live 2024「The Last Miracle」
日時:2024年12月25日(水)
【1部】13:45開場/14:45開演
【2部】17:30開場/18:30開演
会場:神奈川・KT Zepp Yokohama
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