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『全領域異常解決室』非現実的な展開だからこそ求めた緻密さ 次回予告に込めた思いも告白 脚本・黒岩勉氏×大野公紀P対談

ORICON NEWS / 2024年12月12日 17時45分

『全領域異常解決室』より (C)フジテレビ

 きのう第9話を迎えた俳優の藤原竜也が主演を務めるフジテレビ水10ドラマ『全領域異常解決室』(毎週水曜 後10:00)。今作では第5話放送以降、“神々の戦争”という衝撃のストーリー展開が明らかになり、SNS上などで大きな反響を呼んでいる。興玉雅(藤原)と雨野小夢(広瀬アリス)ら「全領域異常解決室」と謎の存在・ヒルコとの戦いが佳境を迎える中、同作の脚本を務めた黒岩勉氏とプロデュースの大野公紀氏の対談が実現。世の中を守る神と革命を企てる神による戦いを描く日本神話をモチーフにした異色のミステリードラマの制作の舞台裏や、キャストに込めた狙い、また気になる今後の展開について語ってもらった。【全2回:後編】

【場面カット】この2人は敵か味方か…!?最終局面の重要人物、溝端淳平&真壁刀義



 完全オリジナルとなる本作は、脚本・黒岩勉氏、演出・石川淳一氏らによる実力派スタッフで制作する手に汗握る本格ミステリードラマ。身近な現代事件×人々の常識を超えた“不可解な異常事件”を「全領域異常解決室」通称・全決(ゼンケツ)という世界最古の捜査機関が解決していく。

■物語の転換点となった5話ラスト“15秒”に込めた思い「視聴者に届けたい思い」

大野公紀氏:予告に関しては、本編と地続きで見ていただきたいという思いがありました。予告は、次回の面白いシーン、映像をある種詰め合わせにして、幕の内弁当的に見せるのがオーソドックスな作り方ですが、異常解決のミステリーが、1枚めくると日本の神話になるという展開を早く視聴者の方々に届けたい思いがありました。

それを6話で見ていただくよりも、5話の爆破事件があり、千里眼の能力者が存在する流れの中で、次回予告の15秒だけでもお伝えすることは、日本神話の世界が垣間見える瞬間でもあるし、見てくださっている方にとっても楽しんでいただけるのではという思いで制作しました。

黒岩勉氏:そこは好みですよね。今は良かったんだなと思っています。大野さんはやっぱり早めにこの世界観の広さを匂わせたいと思っていて…。僕は最後の瞬間まで一切分からない方がいいと思っていたから。でもそれはもう好みです(笑)。

大野氏:黒岩さんの本は後半にかけてどんでん返しや驚きが何個もあるんです。そこにプラスして、最後の15秒の予告も、エンタメとして楽しんでいただき、次週を見ていただけるような動機をつくりたいという思いはありましたね。

■非現実的な展開だからこそ求めた緻密さ 「嘘くさくなるのだけは絶対避けようと」

黒岩氏;これだけ突拍子もないというか、非現実的な話を実写でやるので、組織や神様の能力などの設定とか裏設定は徹底的に考えました。そこが嘘くさくなるのだけは絶対に避けようと。どういう設定なのかということはすごく細かく決めましたね。

加えて、神話監修をすごくシビアにやりました。子ども騙しだと思われた瞬間、多分この手の作品はもう一切見ない。そこがちゃんとしているなって、思ってもらえるように。あと、やっぱり役者さんのすごみですよね。説得力がある。

それと最初の4話ぐらいまでは、神様だと分からないで見るじゃないですか。でも名前を見れば、わかる人は神様ってすぐわかるんですよね。ちょっと違和感があるけど、もしかしてっていうヒントは出そうとは思いました。神様なんですって言った瞬間に、1割ぐらいの人が「やっぱりそうか」と思ってくれる世界の方が、納得できるのではないかと思いました。

大野氏:10話は今までの驚きをさらに凌駕するような展開になっています。ここまで見てきた方には本当に最後まで見ていただきたいし、今から初めて見る方もぜひ見ていただきたい作品です。日本の神話、神々を扱ったドラマは過去に例を見ないような作品だと思うので、ぜひ最後まで楽しんでいただけたらなと思います。

黒岩氏:現実的なお話じゃないかもしれないですけど、素晴らしい役者さんと、チームのおかげで成立しています。最後まで見てよかったなって思えるものに絶対になると思っています。最後にどんな結末を迎えるのか、楽しんでいただけたらうれしいです。

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