【推しの子】実写映像化に原作・赤坂アカ氏×横槍メンゴが正直レビュー「よりリアリティを得た」【全文掲載】
ORICON NEWS / 2024年12月20日 20時0分
Amazonと東映による【推しの子】実写映像化プロジェクトより、ドラマシリーズが先日動画配信サービス「Prime Video」で世界独占配信され、ドラマの続きとなる映画『【推しの子】-The Final Act-』は、きょう20日から全国公開された。原作の赤坂アカ氏×横槍メンゴ氏からの映画の最速レビュー&実写映像化プロジェクトに対してのコメントが到着した。
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2020年に『週刊ヤングジャンプ』にて連載スタートした【推しの子】は、伝説的アイドル・アイの子どもとして転生するファンタジックな設定とショッキングな描写もいとわないサスペンス要素、“芸能界”という複雑な世界に躊躇(ちゅうちょ)なく切り込む他に類を見ない斬新なストーリーで話題に。11月14日発売の同誌にて最終回を迎え、約4年半の歴史に幕を下ろした。コミック累計発行部数は2000万部を突破(※24年12月現在)している。
横槍氏は「めちゃくちゃ面白かった。描きたいテーマがちゃんと伝わって表現されてるなと思ってすごく良かった。みんなが【推しの子】好きでいてくれているのが伝わって、うれしかったです」とコメント。自身は連載の作画に注力していたため、実写映像化プロジェクトの監修はほとんど赤坂氏が請け負っていたそうで、本作観賞においてはかなり新鮮な気持ちで臨むことができたという。
「【推しの子】は“実写の闇”みたいな内容も描いているので、それを実写でやるって大丈夫なのかなと思ったり、私の絵柄やキャラデザが正直そこまで実写向きでないのではと思っていたりしたので、髪型とか服装とかけっこう再現が大変な方だろうなと心配していたのですが、まったく杞憂だったなと感じました」と話した。
つづいて赤坂氏も「みなさんにとても当事者意識を感じました。脚本も、芝居も、自分たちの事としてやっている。『そっちから見たら、そういう感じなんだ』と思うことが割とありました。ある意味答え合わせのような」と感想をつづり、さらに「圧倒的な『現場感』がありました。僕が見てきたさまざまな現場を、漫画という媒介に落とし込んできましたが、純度100%の現場で繰り広げられる【推しの子】という部分は、作者的には大きな面白さの一つです」と本作のパワーを感じさせるコメントも寄せた。
また、「ありがたいことに構成の段階から確認をさせていただいております。ちゃんとリスペクトをいただいた実感があります。実写には実写のせりふ回しがあって、漫画的なせりふのままでは通らない部分もあり、僕が手を入れると漫画的になるので手を入れる事が正解とも思えませんでした。作中でも、『信じて託すしかない』というせりふがありましたが、リスペクトを持って作っていただけていると感じていたので、こちらもリスペクトを持って、信じるという選択を取ることができました」と実写化における“原作リスペクト”についても言及した。
2人は連載作業の傍らで本作の撮影現場へ訪れたそうで、赤坂氏は「それぞれのキャラクターが、それぞれの役者さんのバックボーンに対応したキャスティングだなとは思っていました。それが今回の場合は、当事者意識として活きたのかなとも思っています。それが芸能界というものの空気だったり、リアルな表現につながったと思います」とキャストとキャラクターの整合性についてもコメント。
横槍氏からはキャラクターデザインについて、「原画一人では追いつかない部分をものすごく解像度高めていただき、背景もプロップもすごくこだわって再現してくださっていて良かったです。描いている時、本当はこの服着せたいけど描いている時間がない、ということが多かったので、それをすごく補ってくださったというか。衣装さんには現場でもお伝えできたのですが、本当に解釈一致でした!」といった製作秘話も飛び出した。
最後に原作ファンの皆さまへのメッセージを求められると、横槍氏からは「誰よりも私が大満足してます。すてきな再構築をしてもらったなと感じました。実写で見てようやく【推しの子】という物語をちょっと外側から見ることができて、『【推しの子】って面白いな』って、『好きだな』って思いました。私が手をかけきれなかったことの細部まで、いろんな人の手によって完成度が上がった【推しの子】だなと思っていますので、また違う角度から【推しの子】という物語を楽しんでいただけたらキャラクターへの愛も深まるんじゃないかなという作品になっています」と賛辞が送られた。
赤坂氏からも「芸能界の当事者たちの、現場の視点というものを得て、実写版【推しの子】は、よりリアリティを得た作品だと思います。そこには確かな本物がある。いち視聴者として観た時にそんな感想を抱きました。ぜひとも、その当事者たちの叫びや葛藤を、作品から感じ取っていただけたらうれしい、そんなふうに思っております」と熱いコメントが寄せられた。
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