ティモシー・シャラメ主演、映画『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』“ロックが誕生した瞬間”がポスターに
ORICON NEWS / 2024年12月24日 9時0分
ティモシー・シャラメ主演、映画『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』(2025年2月28日公開) (C)2024 Searchlight Pictures. All Rights Reserved.
俳優のティモシー・シャラメが若き日のボブ・ディランを演じる映画『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』(2025年2月28日公開)の本ポスターが公開された。ティモシー・シャラメ扮するディランがエレキギターを手にし、今まさに音楽の、文化の歴史を変えようとする瞬間を捉えたビジュアルになっている。
【画像】エル・ファニング、モニカ・バルバロが演じる2人の女性
本作は、1960年代初頭、後世に大きな影響を与えるニューヨークの音楽シーンを舞台に、19歳だったミネソタ出身の一人の無名ミュージシャン、ボブ・ディランが、時代の寵児としてスターダムを駆け上がり、世界的なセンセーションを巻き起こしていく様子を描く。監督は、ジェームズ・マンゴールド。
独特の声と心に残るメロディーとともに、時代の声を鋭く捉えたメッセージ・ソングの名曲を生み出し、フォークソングのカリスマとして名を馳せた当時のボブ・ディラン。無名の青年がわずか数年で世界的トップアーティストになり、最盛期を迎えていたフォーク・ムーブメントの象徴、アメリカ・ロードアイランド州ニューポートでの1965年“ニューポート・フォークフェスティバル”で大トリを飾ることに。この時のディランの衝撃的パフォーマンスこそ、「ロックが誕生した瞬間」と後世に語り継がれる伝説のステージだ。
“フォーク・ミュージックの祭典”に、“フォーク界のプリンス”ボブ・ディランを期待して大観衆が集まった。ところが、わずか5日前に発表したばかりの新曲「ライク・ア・ローリング・ストーン」を、エレクトリックバンドとともに耳を突き破るような大音量で放ったボブ。想像もしていなかったパフォーマンスに会場は歓声と絶叫が入り乱れ、騒然となった。
あまりに突然の状況を受け入れきれないファンも数多くいたと伝えられているが、このステージこそがロック・ミュージックの在り方を決めた決定的瞬間、このビジュアルが今に続くディランの精神を象徴する1枚と言っても過言ではない。
また、ディランが音楽シーンで名を挙げていく青年期には、その運命に大きな影響を与えていく2人の女性とのロマンスも欠かせない。それぞれに夢を追い、みずみずしさとロマンチックなムードも交えながら三角関係のようにももつれていく恋模様。奏でる音楽と選ばれる未来に大きな影響を与えていく彼らの青春譚も見逃せない。
エル・ファニングが演じたシルヴィ・ルッソ(当時の実在の恋人、スージー・ロトロがモデル)は、一人の無名な若者だったディランと寄り添い、まるで初恋のような淡いラブストーリーを紡いでいく。ディランにとって、ヒットを飛ばし大スターとなっても変わらない心のつながりを感じさせてくれる大事な存在だ。ファニングが「2人の関係はとても美しいんです。なぜなら、彼のスター性が高まる中でも、彼女は彼を愛しているからこそ一緒にいたいと願う。彼女は華やかさを必要としなかったし、型にはまることもなかった。とても自分らしく、自分自身の感覚に確信を持っているんです」と語っている。
社会の波に翻ろうされ、葛藤していくディランの物語が展開していくなかでもシルヴィとのシーンは安らぎに満ちたものになっている。シャラメも「エルとは長い付き合いだから、とてもありがたかった。ボブとシルヴィには初恋が持っている、長い付き合いのようにさえ感じられる特別な親密さがある」と共演に感謝し、さらに「この初恋を、ボブは今日に至るまでとても大切にしている。マンゴールド監督の脚本を読んだボブの唯一の要求は、彼女(スージー)の名前を(シルヴィに)変えることだったほどだから」と、この関係を表現するための感情を得る、貴重なエピソードも明かしている。
そしてもう一人、モニカ・バルバロ演じるジョーン・バエズは、自身もスター歌手であり、ディランが求める成功の象徴のように登場し、音楽の道を行く仲間としての絆を強める中で関係性を深めていく。バルバロは役作りのためバエズに自ら連絡を取ったそうで、「電話を切ったとき、ジョーンのように自分を印象付けなければならないという気持ちから、ようやく解放されたんです」と実在のレジェンドミュージシャンを演じるプレッシャーから解き放たれ、「最初にジョーンが出てくるとき、すでにフォークの女王なの。でも彼女は、もっと多くを語る音楽を求めていた」と同じ表現者として自然とひかれ合ったディランとの関係も見事に体現している。
マンゴールド監督は「モニカは、重厚さ、強さ、自分らしさを持っている。ティミー(ティモシー・シャラメ)はシーンをどの方向から攻めるか、いつも考えているんだ」と互いに高め合いながらシーンを完成させていった2人に賛辞を贈っている。本作では、2人とも自身で歌唱しているデュエットシーンも大きな見どころだ。
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