『イカゲーム』シーズン2、ハイテンションでカオスをばら撒くＴ.Ｏ.Ｐの怪演が話題

Netflixシリーズ『イカゲーム』シーズン１～2独占配信中

　今月26日より動画配信サービス「Netflix」で独占配信開始となった『イカゲーム』シーズン2。日本の今日のTOP10で即1位になるほど注目を集める本作で、有名ヴィランの名を冠するサノス役のＴ.Ｏ.Ｐ（チェ・スンヒョン）の怪演が話題になっている（※本記事は、シーズン2のネタバレを含みます。ご注意ください）。

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　本作は、膨大な借金や深刻なトラブルにより人生を諦めかけた者たちが、“人生一発逆転”できるほどの高額賞金を懸け、＜誰もが知る子どもの遊び＞になぞらえた「負けたら即死」のイカれたゲームに巻き込まれていく、世界的メガヒットのサバイバルスリラー。

　勝敗の行方はもちろん、ゲームの裏に隠された謎に迫るサスペンス、争う者同士の思惑や動機が絡み合い生まれる濃密な人間ドラマも描かれ、世界がこの“遊戯”に熱狂した。シーズン2で、主人公ギフン（演：イ・ジョンジェ）とともに新たなゲームに挑むキャラクターの中で、強烈な印象を与えるプレイヤーのひとりが元BIGBANGのT．O．Pことチェ・スンヒョン演じるサノス。名前の由来は、あの有名ヴィラン。常にイキり気味、時に“ハイ”テンション、女好きでどことなく残念な雰囲気も漂う、有名ラッパーをフェティッシュに演じている。プレイヤーをパチンッと半減させかねない勢いでゲームをかき乱すサノスの魅力をいち早く掘り下げる。

　人生詰みかけだった気弱な男ギフンがゲームで優勝してから3年後――ギフンはフロントマン（演：イ・ビョンホン）の正体を明らかにし、イカれたゲームに終止符を打つことを決意する。行方不明の兄を探す元刑事ジュノ（演：ウィ・ハジュン）の協力も得て、“ゲームの案内人”スカウトマン（演：コン・ユ）を探し出し、再びゲームへ足を踏み入れることに…。

　ギフンと力をあわせる、あるいは敵対する新たなプレイヤーは今回も総じて曲者ばかり。中でも異彩を放つサノスは、第一ゲーム［だるまさんがころんだ］で、いきなり前の人の背中を押して脱落者（＝即死）を続出させるという異常行動に。犠牲者を出したくないギフンの想いとは裏腹に、ゲームを悲惨な方向へとかき乱していく。

　監督・脚本・製作総指揮を務めるファン・ドンヒョクは、チェ・スンヒョンについて、「彼は個人的に注目している俳優です。彼は多大な努力と才能をこの作品で見せてくれました。彼が今回務めた役は多くの勇気を必要とし、彼に“最もふさわしい”と考えたんです」と絶賛。

　オラオラで周囲を威嚇し去勢を張りまくる一方で、好意を向けられるとまんざらでもない表情でバチバチにカッコつけるお調子者で、どこか憎めない男サノス。ゲームが進み、〈ゲームを続けたい勢〉と〈辞めたい勢〉によるプレイヤー同士の争いも激しさを増していく中で、サノスは相手を容赦なく脅し、味方をも裏切るなど、カオスの中心に居続け、予測不能な方向に舵を切っていく。

　この捉えどころのないキャラクターを、圧倒的な存在感をもって演じ切ったチェ・スンヒョンについて、ファン・ドンヒョクは、「おそらく作品を見れば、この役を託すことが容易な判断ではなかったこと、そしてチェ・スンヒョンとしても容易なことではなかっただろう、というのを理解していただけると思っています」と語り、自信をのぞかせている。

　劇中後半では“とある結末”を迎えるサノスだが、シーズン3での“登場”はあるのか。全てが“イカしていて”、圧倒的に“イカれている”新シーズンに乗り遅れなきように。『イカゲーム』シーズン1、シーズン2はNetflixで独占配信中。