加速する「年賀状離れ」、一方で活況を呈する「あけおめスタンプ」 新作&新機能も続々
ORICON NEWS / 2024年12月30日 9時10分
「年賀状離れ」が止まらない。年賀はがきの発行枚数はピーク時の44億枚余り(平成16年用)から、来年・令和7年用は10億枚強まで減少するという。一方で、新年のあいさつツールとして確固たるポジションを築きつつあるのが「LINE」だ。月間9700万人が利用する巨大SNSメディアLINEにおいて、元旦は一年で最もスタンプ送信数が多い日となっている。若者だけでなく、全世代に利用が広がる「あけおめスタンプ」。利用者の増加を受け、そのニーズに応えるべく、今年も新たな試みが行われている。
【画像】「あけおめスタンプ2025」に登場する人気クリエイターズスタンプ
■「あけおめスタンプ」敬語編や文字入れ自由の「カスタムスタンプ」、中高年層以上に向けた動きも
今月上旬から販売が始まった「あけおめスタンプ2025」では、「Mrs. GREEN APPLE」「とにかく明るい安村」「ハイキュー!!」「遊☆戯☆王シリーズ」「エスターバニー」など人気タレントやアニメ、キャラクターが初登場した。また、「コジコジ」「ガーリーくまさん」「うるせぇトリ★」「うさぎ帝国」「しろたん」「ぺんぺん」などの人気クリエイターズスタンプも、年末年始仕様でリリースされている。
有名人からキャラクターまで2,500種以上のパッケージをラインナップする「あけおめスタンプ2025」は、あいさつツールとしてだけでなく、新年の“推し活はじめ”としても楽しめそうだ。
若年層向けだけでなく、中高年層以上が使いやすいスタンプも用意されている。「敬語編」と文字入れが自由にできる「カスタムスタンプ」だ。「敬語編」は謹賀新年だけでなく、謹んで新年のお慶びを申し上げます、旧年中は大変お世話になりました、など目上の人への挨拶に最適な文言が並ぶ。文字入れ自由のあけおめスタンプは、さらに汎用性が高い。
これらの「あけおめスタンプ」はすべて有料だが、年末年始限定の無料スタンプもある。
「今年5月にリリースし好評のスタンプアレンジ機能を年末年始もより楽しんでいただけるよう、『組み合わせて使える背景スタンプ!(冬)』を無料配信しています。年賀状・鏡餅・へびなどの背景スタンプと好きなアレンジ対象スタンプを組み合わせて、自分だけの個性あふれる表現を楽しめるのが特徴です」(LINEスタンプ マーケティング担当 倉田まりあさん/以下同)
■「さまざまなやりとりを多彩なスタンプを交えて楽しんでほしい」
年末年始には、この他にもお得なキャンペーンを実施している。2025年1月14日までにスタンプ使い放題サブスクサービス「LINEスタンプ プレミアム」に登録すると、3ヵ月の無料体験が可能になる。この取り組みは、特にコミュニケーションが活発になる年末年始に友だちとのトークをより表現豊かに楽しんでほしい、との願いから企画されたという。
「言葉だけでは伝えきれない感情やニュアンスをスタンプで表現したり、友だち同士で推しスタンプを送り合ったり、スタンプはコミュニケーションをより楽しく、豊かに彩ってくれます。ぜひ、今年1年の思い出話やお世話になった人への感謝、来年の心躍る計画など、さまざまなやりとりをお気に入りのスタンプを交えて楽しんでください!」
日本の人口の約8割にあたる9,700万人が利用するLINE。そこで使われるスタンプは、現代人のコミュニケーションのあり方そのものを投影していると言えるが、先ごろ、同社が発表した「LINEスタンプ総まとめ」によると、今年は「勢いのある表現・叫び」「喜び・ぱぁぁ」「多彩なLOVE表現」といったスタンプがトレンドだったという。これをうけ、LINEでは文字なしスタンプの拡充も図っている。
「LINEスタンプには本当に多種多様なデザインがあり、幅広い年代の方々に愛用いただいています。そんな中、昨今では若年層の間で文字なしスタンプが人気を集めており、『嬉しい』『すごい』などテキストでは表せない気持ちの高揚を表すために利用機会も増えているようです。シーンを限定せずに使いやすい文字なしスタンプの需要は、今度もますます高まるとみています」
LINEでは、今年11月に7年ぶりとなるデフォルト絵文字のリニューアルも行っている。これはスタンプのトレンド、“言葉にしにくい感情を表現するスタンプ”の流れを受けたもので、人気のベーシックな絵文字表現を中心に、使いやすさを重視したラインナップに刷新している。
近年の「年賀状離れ」「年賀状じまい」には、手間の軽減や高齢化に加え、今年10月からの郵便料金値上げ(年賀状を含む通常はがきは63円→85円に)など、さまざまな要因がある。その中でもLINEの登場は要因のひとつとして挙げられるが、最大手ながら、ユーザーのコミュニケーションの変化に柔軟に対応するメディアだからこそ、新年のあいさつツールとして定着したと言えるだろう。
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