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升毅主演、映画『美晴に傘を』言葉が心を紡ぐ、家族再生の物語【1月24日公開】

ORICON NEWS / 2025年1月21日 8時40分

映画『美晴に傘を』(1月24日公開) (C)2025 牧羊犬/キアロスクーロ撮影事務所/アイスクライム

 俳優の升毅が主演する映画『美晴に傘を』が、今週24日より、都内のYEBISU GARDEN CINEMAほかで全国で公開される。北海道の小さな町の自然を背景に、息子を失った父親、夫を亡くした妻、そして自閉症の娘ら家族が、言葉で心を通わせ再生していく物語。

【動画】映画『美晴に傘を』予告編

 『底なし子の大冒険』『狼少年タチバナ』などで知られる劇団牧羊犬を主宰し、短編映画では国内外の数々の賞を受賞してきた渋谷悠の初長編作品。家族の再生という、映画では幾度となく語られてきたテーマを新鮮な物語へと昇華させた。

 主演の升は、息子を亡くし後悔の波に溺れる漁師・善次役で、言葉少なに圧倒的な存在感を見せつける。善次の息子、光雄の妻・透子役に田中美里。障がいを抱える娘を懸命に守ろうとする母・心の機微を繊細に演じる。聴覚過敏によって聴こえてくるさまざまな音を擬音語に変えられる才能を持つ美晴役を、『麻希のいる世界』主演の日高麻鈴(※高=はしごだか)が挑んだ。そのほか、和田聰宏、宮本凜音、上原剛史、井上薫、阿南健治らが脇を固める。



■ストーリー

 北の小さな町の漁師である善次(升毅)は、喧嘩別れをしてから一度も会っていない息子の光雄(和田聰宏)をがんで亡くす。東京で執り行われた葬儀にも出席せず四十九日を迎えようとしていたところに、光雄の妻の透子(田中美里)が娘の美晴(日高麻鈴)と凛(宮本凜音)を連れて、善次の元を訪ねてくる。善次は、突然の訪問に戸惑い、うまく接することができないが、彼女たちを通して亡き息子に想いを馳せる。

 透子は、聴覚過敏を持つ自閉症の美晴を守るのに必死だ。「もう自分しかいない」という決意は、夫である光雄が亡くなってからさらに強まっている。美晴は、守られてきた世界から一歩でも外に踏み出したいと願うものの、失敗したり不安を感じると、布団を被り夢の中に逃げ込む。そこは、父の光雄が生前病床で書いた「美晴に傘を」という絵本の世界であった。

 やがて、小さな町の人々との交流も手伝い、善次、透子、美晴は、自分自身の内なる声に耳を傾け始める。

■升毅(善次役)のコメント

 父と息子、母と娘、夫婦、兄弟姉妹、家族の関わり方はそれぞれ…そこに仲間やコミュニティまで関わり、時間と共に形も変わる。人は出会い別れを繰り返し、悩み、成長し、変体して、枯れていく。「なるようになる」は「なるようにできる」のか、「なるようにしかならない」のか…この作品はそんな事を僕に優しく問うてくれる映画でした。

■田中美里(透子役)のコメント

 娘2人と絵本を読むシーンが好きです。自分の言葉で想いを伝えるのが難しい時、この絵本がお互いをつなげけてくれました。美晴の事になると心配と不安でつい過剰になってしまう透子。升毅さん演じる善次とぶつかり合いながらも少しずつ成長する姿をみていただけたらと思います。善次の悲しみの背中、ずっと忘れられません。

■日高麻鈴(美晴役)のコメント

 不思議なつながりが私をこの作品へ導いてくれました。余市での撮影は素敵な思い出ばかりで、きっとこの先も何度も戻りたいなと思うくらい人生の中でとても大切な時間になりました。この物語の持つ優しさとあたたかさがスクリーンの向こう側の皆さんにも届いたらとてもうれしいです。

■渋谷悠(脚本・監督)のコメント

 言葉は不思議です。人を縛ることも自由にすることもできる。刃物のように傷つけることもあれば薬のように癒すこともある。心の井戸に毒のように溜まることもあれば湧水に変わることもある。この映画はさまざまな人生のいろんな言葉を撮りました。そして最後は、一つの言葉に向かっていきます。その言葉を受け取りに来てください。

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