中村勘九郎、「父とかぶる部分がある」 勘三郎さんと蔦屋重三郎との共通点
ORICON NEWS / 2025年1月22日 18時51分
歌舞伎俳優の中村勘九郎が22日、都内で歌舞伎座・松竹創業百三十周年『猿若祭二月大歌舞伎』の取材会に参加した。
【写真】着物姿で取材会に登場した中村七之助&中村勘九郎
『猿若祭二月大歌舞伎』の昼の部では、昭和63(1988)年に銀座セゾン劇場で十八世中村勘三郎(当時五代目勘九郎)が蔦屋重三郎を演じた『きらら浮世伝』を上演。初演で脚本を書いた横内謙介が今回の歌舞伎座上演に向け新たに脚本に手を入れ、演出も手掛ける。父勘三郎が勘九郎時代に演じた“蔦重”こと蔦屋重三郎を勘九郎が、遊女お篠を中村七之助が務める。
勘九郎は、本作で演じる蔦重について、「摺物が好きっていうのが、1番熱くさせる蔦屋のパワーの源なんだと思います。とてもパワフルな人で頭がいい人だったんだな」と人物像を説明。
「見つけ出す、見つけ出して、その人に才能があるかないかっていうのをちゃんと磨いて、世に出てヒット作を生ませるっていうのはなかなかできることじゃないので、 名プロデューサーだったんじゃないかな」とした上で、「そういう点で、父とかぶる部分もある」と吐露。勘三郎がさまざまな企画を立ち上げ、キャスティング、スケジューリングを行ってきたことを振り返り、「そこの根本には歌舞伎が大好きだっていうね、力があるので、とても似てる人だなって」と父と蔦重の共通点を明かした。
勘三郎が初演したのは当時33歳。「やっぱりその父も33の時にこの蔦屋を演じて、プロデュースっていうか、この作品から得た部分もあるんじゃないかなと思います」と語った。
「猿若祭」は、寛永元(1624)年に初代猿若(中村)勘三郎が猿若座(後の中村座)の櫓をあげ、江戸で初めて歌舞伎興行を創始したことを記念して始まった公演で、本年も勘九郎・七之助が中村屋ゆかりの作品に臨む。
取材会には、ほかに七之助、横内が参加した。
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