東映アニメーション製作短編映画『あめだま』アカデミー賞短編アニメーション賞ノミネート
ORICON NEWS / 2025年1月23日 23時34分
東映アニメーションが製作の短編映画『あめだま』(英題:Magic Candies)が、アメリカ映画界で最高の栄誉とされる「第97回アカデミー賞」短編アニメーション部門にノミネートされた。東映アニメーションとしては、米アカデミー賞に作品がノミネートされたのは、どの部門においても本作が初めて。同部門への日本作品のノミネートは、2002年山村浩二監督・短編『頭山』、08年加藤久仁生監督・短編『つみきのいえ』(※日本映画として初受賞)、14年オムニバス映画『SHORT PEACE』を構成する1エピソードとなる森田修平監督の『九十九(つくも)』に続いて本作が4作目。受賞すれば『つみきのいえ』以来、2作目の快挙となる。
【動画】プリキュアのスタッフ制作参加!アカデミー賞ノミネートの『あめだま』映像
今回のアカデミー賞のノミネート発表は当初、現地時間17日に予定されていたが、米ロサンゼルスの山火事により2度延期され、現地時間23日朝に発表された。授賞式は現地時間3月2日、ハリウッドのドルビー・シアターにて開催される予定。
同作は「児童文学界のノーベル賞」とも称されるアストリッド・リンドグレーン賞を受賞した韓国を代表する絵本作家ペク・ヒナの名作『あめだま』『ぼくは犬や』(韓国・Storybowl、日本・ブロンズ新)の2作品を原作とするフルCGアニメーション。コミュニケーションをとるのが苦手な少年・ドンドンが不思議なあめだまを通じて心の声が聞けるようになり、初めて他人の心を理解し、自身の気持ちを伝えることができるようになる過程を描いた。
監督を務めるのは西尾大介、プロデューサーは鷲尾天。二人は『ふたりはプリキュア』シリーズを手掛け、日本のアニメ文化に多大な影響を与えてきた名コンビが再びタッグを組んだ。
今回のノミネートを受け、西尾監督は「とても光栄な事で信じられないくらいです」と驚くと共に、「何より私達の作ったこの作品にさまざまな地域の多くの人たちが共感して下さった事に私は今とても感動しています」と続け、改めて感謝のコメントを寄せた。
鷲尾プロデューサーは「スタッフ全員の誠実な向き合い方が評価されたものだと思っています」とスタッフのこれまでの苦労に思いを馳せ、「さらなる高みを目指して、皆様に愛される作品となることを心より望んでいます」とコメントしている。
アニメーション制作は『THE FIRST SLAM DUNK』で知られるダンデライオンアニメーションスタジオ。CGスーパーバイザーの清水剛吏、アートディレクターの江場左知子をはじめとする精鋭クリエイターが集結し、緻密なCG表現と独創的なビジュアルで原作の温かい世界観を忠実に再現。韓国ロケを通じて、2000年代初めの韓国の情景を丁寧に描写しアパートや文具店など、原作の世界を鮮やかに描き出すことに成功している。音楽は、日本アカデミー賞最優秀音楽賞受賞の佐藤直紀が担当し、物語の世界観を一層豊かに彩っている。
■西尾大介監督のコメント(全文)
とても光栄な事で信じられないくらいです。
先ずはこの作品を推薦して下さった方々はじめアカデミー賞の運営に関わる総ての方々に感謝します。
そして「あめだま」の総てのスタッフ、キャストの皆には最大限の讃辞を贈りたいと思います。
彼らの真摯で粘り強い仕事ぶりがあってこそこの作品の世界観をより鮮やかに表現できたのだと確信しています。
そして何より私達の作ったこの作品に様々な地域の多くの人たちが共感して下さった事に私は今とても感動しています。
「あめだま」を観て下さった方々やまだ観ていない方々、総ての方々に感謝の気持ちで一杯です。
ありがとうございます。
■鷲尾天プロデューサーのコメント(全文)
アカデミー会員の皆様、関係者の皆様、ノミネーション本当にありがとうございます。
原作の持つ魅力をいかにして映像で伝えるか、さらに映像として大事なことを突き詰めて考えよう、
というスタッフ全員の誠実な向き合い方が評価されたものだと思っています。
さらなる高みを目指して、皆様に愛される作品となることを心より望んでいます。
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