「第97回アカデミー賞」(2025年)ノミネート発表 日本関連作品3本選出
ORICON NEWS / 2025年1月24日 4時0分
アメリカ映画界で最高の栄誉とされる「第97回アカデミー賞」のノミネート作品・者が、米ロサンゼルス現地時間23日朝に発表された。日本に関係する作品が、3つの部門でノミネートを果たした。
【画像】日本関連作品3作品のビジュアル
映像ジャーナリスト・伊藤詩織が性被害の告発後に自身に起きたことを撮影・記録した初監督映画『Black Box Diaries』が長編ドキュメンタリー部門にノミネート。
『Black Box Diaries』の編集・コープロデューサーを務めた山崎エマが監督した、日本の公立小学校に1年間密着したドキュメンタリー映画『小学校~それは小さな社会~』から生まれた短編『INSTRUMENTS OF A BEATING HEART』も短編ドキュメンタリー部門にノミネートされた。
さらに、東映アニメーションが製作の短編映画『あめだま』(英題:Magic Candies)が、短編アニメーション部門にノミネート。韓国の絵本作家ペク・ヒナの『あめだま』『ぼくは犬や』(韓国・Storybowl社、日本・ブロンズ新社)を原作に、『ふたりはプリキュア』シリーズを手がけ、日本のアニメ文化に多大な影響を与えてきた西尾大介監督と鷲尾天プロデューサーの名コンビが再びタッグを組んでフルCGアニメーションとして映画化。東映アニメーションの作品が、米アカデミー賞にノミネートされるのは、どの部門においても本作が初めてとなる。同部門への日本作品のノミネートは、2002年山村浩二監督の『頭山』、08年加藤久仁生監督の『つみきのいえ』(※日本映画として初受賞)、14年オムニバス映画『SHORT PEACE』を構成する1エピソードとなる森田修平監督の『九十九(つくも)』に続いて本作が4作目。受賞すれば、『つみきのいえ』以来、2作目の快挙となる。
ノミネートの数では、『エミリア・ペレス』(スペイン語映画)が12部門13ノミネートでトップに立った。外国語作品(非英語映画)としては、『グリーン・デスティニー』 、『ROMA/ローマ』の10部門ノミネートを超える新記録。女性として新たに生きることを決意したメキシコ最恐の麻薬王と、彼女との出会いで運命を切り開いていく3人の女性たちの姿をジャック・オーディアール監督がミュージカル仕立てで描いた異色作。主演のカルラ・ソフィア・ガスコンは、トランスジェンダーの俳優としてアカデミー賞史上初の主演女優賞にノミネートされた。
第二次世界大戦下にホロコーストを生き延び、アメリカへと渡った、ハンガリー系ユダヤ人建築家ラースロー・トート(エイドリアン・ブロディ)の30年にわたる数奇な半生を描いた、215分にわたる壮大な人間ドラマ『ブルータリスト』と、名作ミュージカルをシンシア・エリヴォとアリアナ・グランデのダブル主演で映画化した『ウィキッド ふたりの魔女』は、それぞれ10部門。
これに、ティモシー・シャラメが若き日のボブ・ディランを熱演した『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』と、カトリックの総本山バチカンで、トップに君臨するローマ教皇を決める教皇選挙<コンクラーベ>の内幕を描くミステリー『教皇選挙』がそれぞれ8部門で続く。
スタジオの中では、Netflixが合計16のノミネートでトップ。続いてA24が14、ユニバーサルが13、フォーカス・フィーチャーズが12、サーチライトが10となっている。
授賞式は現地時間3月2日、ハリウッドのドルビー・シアターにて開催される予定。人気コメディアンのコナン・オブライエンが初めて司会を務める。
授賞式の模様は、日本時間3月4日午前9時(予定)からWOWOWオンデマンドで『第97回アカデミー賞授賞式』(字幕版)と『第97回アカデミー賞授賞式直前レッドカーペット特別番組』(字幕版)が同時配信される(配信期間は両番組とも3月4日午前9時(予定)~3月27日午後11時59分)。
■「第97回アカデミー賞」主要部門のノミネーションリスト
【作品賞/Best motion picture of the year】
『ANORA アノーラ』
『ブルータリスト』
『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』
『教皇選挙』
『デューン 砂の惑星PART2』
『エミリア・ペレス』
『I'M STILL HERE(英題)』
『Nickel Boys(原題)』
『サブスタンス』
『ウィキッド ふたりの魔女』
【監督賞/Achievement in directing】
ショーン・ベイカー:『ANORA アノーラ』
ブラディ・コーベット:『ブルータリスト』
ジェームズ・マンゴールド:『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』
ジャック・オーディアール:『エミリア・ペレス』
コラリー・ファルジャ:『サブスタンス』
【主演男優賞/Performance by an actor in a leading role】
エイドリアン・ブロディ:『ブルータリスト』
ティモシー・シャラメ:『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』
コールマン・ドミンゴ:『シンシン/SING SING』
レイフ・ファインズ:『教皇選挙』
セバスチャン・スタン:『アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方』
【主演女優賞/Performance by an actress in a leading role】
シンシア・エリヴォ:『ウィキッド ふたりの魔女』
カルラ・ソフィア・ガスコン:『エミリア・ペレス』
マイキー・マディソン:『ANORA アノーラ』
デミ・ムーア:『サブスタンス』
フェルナンダ・トーレス:『I'M STILL HERE(英題)』
【助演男優賞/Performance by an actor in a supporting role】
ユーリー・ボリソフ:『ANORA アノーラ』
キーラン・カルキン:『リアル・ペイン~心の旅~』
エドワード・ノートン:『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』
ガイ・ピアース:『ブルータリスト』
ジェレミー・ストロング:『アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方』
【助演女優賞/Performance by an actress in a supporting role】
モニカ・バルバロ:『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』
アリアナ・グランデ:『ウィキッド ふたりの魔女』
フェリシティ・ジョーンズ:『ブルータリスト』
イザベラ・ロッセリーニ:『教皇選挙』
ゾーイ・サルダナ:『エミリア・ペレス』
【脚色賞/Writing(Adapted Screenplay)】
『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』
『教皇選挙』
『エミリア・ペレス』
『Nickel Boys(原題)』
『シンシン/SING SING』
【脚本賞/Writing(Original Screenplay)】
『ANORA アノーラ』
『ブルータリスト』
『リアル・ペイン~心の旅~』
『セプテンバー5』
『サブスタンス』
【長編アニメーション賞/Animated Feature Film】
『Flow』
『インサイド・ヘッド2』
『Memoir of a Snail(原題)』
『ウォレスとグルミット 仕返しなんてコワくない!』
『野生の島のロズ』
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