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桂米朝さん、没後10年・生誕100年に顕彰碑建立「上方落語中興の祖」たたえ 大阪・住吉大社

ORICON NEWS / 2025年1月30日 13時36分

桂米朝さん生誕100年顕彰碑が建立に手を添える桂米團治 (C)ORICON NewS inc.

 「上方落語中興の祖」とたたえられた人間国宝の桂米朝(本名・中川清)さんの没後10年、生誕100年を迎える今年、大阪の住吉大社に顕彰碑が建立され、30日に除幕式が行われた。

【集合ショット】桂南光、桂米團治らが出席した『桂米朝顕彰碑』除幕式の模様

 顕彰碑は、大阪・東住吉の薬屋、うどんや風一夜薬本舗の先代、故・末廣昭雄さんが発案。米朝さんは、末廣さんからの提案で2003年から住吉大社で落語会「升の市 住吉寄席」を開催。10年まで自身も寄席に出演していた。おととしから顕彰碑建立の計画が進み、今月28日に完成した。石碑には、第1回の住吉寄席で米朝さんが色紙に揮毫(きごう)し、神社に寄贈していた「一期一会」の文字が刻まれた。また、米朝さんの育った兵庫県ゆかりの石が使用された。



 除幕式当日は、神楽殿で奉告祭を斎行。門弟を代表して桂米ニ、米朝事務所から桂南光、家族を代表して米朝さんの息子・桂米團治が玉串を奉って拝礼した。その後、注連縄が張られた同碑が立つ船玉神社前で弟子などの手により幕が引き下ろされ、お披露目された。

 神館で開かれた記者会見で米團治は「本当にうれしいかぎり」と顕彰碑建立を喜んだ。「笑いの神様が降りくるかのような爆笑に次ぐ爆笑だった」と住吉寄席を振り返った。落語家の道に進み、上方落語の復興に努めることになった米朝さんを生き様に触れ、「すごい幅広い生き方をしたんだなと、今改めて思う」と述べ、「そんな軌跡をいろんなかたちで(没後10年、生誕100年となる)2025年に繰り広げる」とアピールした。

 神武磐彦宮司は「この除幕式をすると、米朝さんのお御霊がおしずまりになる。これで、来られた方が米朝さんとお話ができる、という顕彰碑」と語った。

 米朝さんは1925年11月6日、旧関東州(満州)大連市生まれ。43年、作家で寄席文化研究家の正岡容(まさおか いるる)に師事。のちに4代目桂米團治に弟子入りした。戦後、衰退していた上方落語の継承、復興に尽力し、「上方落語中興の祖」と称された。96年に落語界から2人目の重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定され、2009年には演芸界から初めて文化勲章を受章した。15年3月19日に死去。

 記者会見には、直弟子の米ニや南光が登壇した。

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