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13歳差夫婦 自律神経失調症…27歳夫のプライドと3人の子抱える40歳妻の葛藤とは? 苦悩の先に見つけた希望

ORICON NEWS / 2025年1月31日 11時0分

(写真左から)夫・こうせいさん&妻・まりこさん(写真提供:ポンコツらいす☆年の差カップル)

 YouTubeチャンネル「ポンコツらいす☆年の差カップル」で日常生活や性事情などを赤裸々に発信している、登録者数29万人強を誇っている“13歳差夫婦”のまりこさん(40歳)とこうせいさん(27歳)。昨年、何組か年の差カップルを取材したORICON NEWSの記事内でも多くの反響を呼んだ夫妻だ。いつも明るく、前向きで、ユニークなキャラクターも人気の理由だが、実はその裏で、こうせいさんは長年、原因不明の体調不良に悩まされ続けてきたという。その実情と不調を抱えながらも明るく楽しく暮らすために2人が見つけた方法とは?

【写真】自律神経失調症を公表した27歳夫、“明るく元気”だった彼が…

■なぜ不調を公表? 「事実を知ることで、人はもっと優しくなれるんじゃないか」



 昨年8月、こうせいさんが10年ほど前から原因不明の体調不良に悩まされ続けていることを動画で公表したポンコツらいすの2人。いつも明るく元気に発信し、好調に視聴者数を伸ばしている中、なぜ、その逆の印象にもつながる事実を公表しようと考えたのか? まりこさんは言う。

「年の差カップルの年下側で20代ということで、『若くて体力が取り柄なんだから嫁さん支えてもっと頑張れ!』とか『いつも笑顔で元気そうですね』といったコメントをよくいただいていたのですが、本来ならとてもありがたいそういった応援コメントをキツく感じるようになってしまったのが発端でした。めまいや立ちくらみ、時には発熱など、数々の不調を抱えながら、それを見せないように、精神力だけで笑顔で動画をあげていた状態でした。楽しそうに見えても、その裏では大変な思いを抱えながら、人一倍頑張っている人がいるということを知ってもらえたらと思いました」(まりこさん)

 当のこうせいさんはというと、10年来抱えてきただけに、もはや「日々、めまいがあるのは当たり前な状態」で、「相手からしたら元気に接してくれたほうが嬉しいと思うから、人前で元気に明るく振舞うことも当たり前になっていた」とさらりと語る。

 そんなこうせいさんがまりこさん同様、公表しようと考えるに至ったのは、一昨年、母親が亡くなったことがきっかけだった。

「だんだんと体調を崩していったのですが、最初の頃は、見た目には不調がわからないこともあって、まわりに話さず、悩みながらも、求められることを無理してでも一生懸命やって、結果、亡くなってしまいました。そんな母親を見ていて、体調の悪さを抱えながらも一生懸命頑張って取り組んでいる人がいるということを知れば、人はもっと優しくなれるんじゃないかと思って、似たような境遇にある自分の状態を公表したいと思いました」(こうせいさん)

 そんなこうせいさんの考えを聞いて、「頑張り過ぎて崩れてしまう前に、自分が抱えている大変なことを表に出せる勇気みたいなものも伝えられたらと思った」とまりこさんは補足する。

■「押しつけは違う」13歳差の夫の“見えない苦しみ”に、妻はどう向き合った?

 こうせいさんが不調に深刻に悩まされ始めたのは、2017年頃、夜勤の仕事に従事していたときのことだった。

「仕事中に吐き気と気持ち悪さを感じて、その後、不眠や重いめまい、頭の重さ、常に血の気が引いたような状態に悩まされ始めました。さまざまな病院に通って、精密検査を行ったり、紹介状を書いてもらって大学病院にも通いましたが、お金と時間と労力が積み重なるばかりで体調は改善せず、嫌気が差して匙を投げてしまいました」(こうせいさん)

 自律神経失調症との診断を受けたこともあり、その後、自分自身でなんとかしようと、体質改善に取り組み始めたこうせいさん。まりこさんと出会い、意気投合したきっかけも、「食と健康」についての価値観が一致したことだった。しかし、「人前で元気に振舞うことが当たり前になっていた」こうせいさんは、交際期間中もまりこさんに不調の話は一切できなかったと振り返る。

「食や健康について話をする中で、僕が異様なこだわりと徹底ぶりだったので、まりこからは『なぜそこまで?』と理由を聞かれましたけど、不健康という見方をされたくなくて、意地とプライドでごまかしていました(苦笑)」(こうせいさん)

 しかし、そんなごまかしも、共に暮らし始めてからは当然、通用しなくなってしまう。度重なる不調を目にし、まりこさんはこうせいさんが抱える悩みをすべて聞いたという。

「最初の頃は、なんとか力になりたくて、自律神経の乱れにつながることについていろいろ調べ、私なりに考え、こうせいの考え方や長年の価値観を少しだけ変えてみたらラクになるのではないかなど、こうせいに話しました。でも、本人にしかわからないことが多くて、自分のモノの見方で話したらいけないなと思ったし、良かれと思ったことを押し付けるのも違うし、戸惑いは大きくなるばかりでした。心配しているけど、お節介になってはいけないし、バランスのとり方もとても難しかったです」(まりこさん)

 まりこさんのその苦悩はこんな話からもわかる。公開している仲良しな動画からは想像もつかないことだが、不調を告白した初期の頃は、「正直、普通の夫婦ではありえないくらいぶつかりあった」と2人。まりこさんは言う。

「赤ちゃんもいて、上にも2人子どもがいて、ポンコツらいすの活動もあって、私はこんなにやっているのにって、自分自身が体力的にも精神的にも余裕がないときにはどうしても思ってしまって、ギブした分、テイクを求めたり、押しつけがましく思ったりしたことも何度もありました。年上なんだからしっかりしなきゃと気負ってしまうことも正直、ありました。こうせいが不調で余裕がないときやネガティブなときもある意味一線を引いて、見返りを求めず、期待し過ぎず、自分は自分の軸をちゃんと持って接したり、家事育児を淡々とこなす余裕を持てるようになるまでは、いろいろ失敗しました」(まりこさん)

■苦悩の先に見つけた“寄り添う形”、夫婦だからできたこと

 しかし、その経験を通じて、今、「お互い理解が深まって、思いやりが増した気がする」と、笑い合う2人。そしてその日々はこうせいさんにこんな力ももたらした。昨年10月、YouTubeでこうせいさんは「これからは楽しく前向きに、自分がいいと思う治療を取り入れながら、病と向き合っていく」と決意を公表。

「独身時代は理解者が母親しかいなくて辛かったですが、今は、まりこや子どもたちがわかってくれているので、精神的にも肉体的にもラクになりました。家族に対して責任感やプレッシャーがないと言えば嘘になりますが、母親亡き今、ひとりだったら生きていけなかったと思うし、希望を持って生きられているので本当に幸せ。だからこそ前向きに取り組んでいこうと思っています」(こうせいさん)

 大切な人が病や体調不良を抱え、苦しんでいるとき、どう関わったらいいものか。これは誰しもに生じ得る悩みだろう。自身の経験を通して、最後にまりこさんはこんなアドバイスをくれた。

「あれこれ一気に解決しようとせず、まずは、その日その日でその人が何を望んでいるかを考えて、 “寄り添える範囲で”寄り添うこと。自分がつぶれてしまっては元も子もありませんからね。そして、目の前のことや今日のことの、一つひとつを大切に生きていくことだと思います」(まりこさん)

取材・文/河上いつ子

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