イチロー氏、殿堂入り満票まで1票足らずは「完璧」 今夏開催のセレモニー時のゴルフ固辞 代わりに「キャッチボールできる場所を」

殿堂入りへの心境を明かしたイチロー氏（C）ORICON NewS inc.

　シアトル・マリナーズで会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏が7日、都内で行われた『「セブンイレブン・ジャバン×MLB（メジャーリーグベースボール）パートナーシップ契約」記者発表会』にスペシャルゲストとして参加した。

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　大リーグで偉大な功績を残した選手などが対象となるアメリカ野球殿堂入りが1月21日に発表され、イチロー氏が日本人として初めて選出された。イチロー氏は「僕自身が喜ぶというよりは、皆さんに喜んでいただけて、すごく僕はうれしかった、という感じです」と笑顔を見せた。

　ただ、得票率は99.7％で、マリアノ・リベラ氏以来、史上2人目の満票選出に1票足りなかった。「しばらく得票率わからなかったんです。で、テレビを通じて99.7％と聞いたんです。『いや、100％じゃなかったか…』と。日本殿堂入りの時が（投票しなかった人が）26人いらっしゃらなかったという話を聞いたので、満票だったら面白いなと思っていた。その時は、残念だなって思いました」と振り返る。

　その後、満票まで足りなかったのは1票だったと判明。「その時に『完璧だな』と思いました。僕にとっては完璧というのは、2票、3票だったら『悔しい』。普段、自分が大事にしていることの1つに『完全にはなれないんだけれども、自分が目指す完全を目指していく』。それの繰り返しで、改めて知らせてくれた。もう1つは、もし満票だったら『おめでとう。やったね！』で以上。ストーリーがなくて面白くない。その時にアメリカでどんな声が上がるか想像したら『ジーターでも満票じゃないのに、なんでイチローが満票なの？』が必ず出る。そういう意味でも完璧」と笑顔を見せた。

　発表時の会見では投票しなかった人を自宅に招待したいと話して話題になった。自身にとっての“完璧”の立役者でもある投票しなかった人についてイチロー氏は、「本当に僕は自宅に招待したい。酒を飲みたい。なんだったら最近は料理を作るから、手料理を作りますよ」と呼びかけ。「いつまで有効期限にするのか」とニヤリとしていた。さらに妻の反応も明かす。「普段、割と僕と似ているところがあって、はっちゃけたりは絶対しないんです。でも思わず拍手してくれて『おめでとう』と言ってくれたんです。あんな感じで感情を出すんだ、と。それはすごくうれしかったです。あとは普段通り乾杯した」と思い返した。

　ニューヨーク州のクーパーズタウンにあるアメリカ野球殿堂博物館での思い出も。イチロー氏は「スケジュール詰め込みすぎなんですよ。もうヘトヘトになっちゃって。アメリカ人は本当に足し算しかできないから。引き算してよ」とボヤく。インタビューなどで時間に追われたそう。さらに、マイナス12度、13度と寒かったこともあり「トータル5日間、何もできなかったんですよ」と嘆く。「走ることもできないしで、すっかり体がなまっちゃって。そこの心配すごくしてました。夏にセレモニーがあるんですけど、そこでは過去のホール・オブ・フェイマーたちとゴルフをしたり、イベントがあるらしいんですけど、それはもちろんお断りして。キャッチボールをできるスペースの確保をしました。そこが大変なんですよね。シーズン中ということもあって、選手と一緒に動くんで。その5日間で、すっかりなまっちゃうことを今回学習したので、それを生かして夏は臨みたいと思います」と話していた

　セブンイレブンは、メジャーリーグベースポールとのパートナーシップ契約を締結。この春日本で開催される『2025 MLB Tokyo Series presented by Guggenheim』観戦チケットやオリジナルグッズが抽選で当たるキャンペーン（日本国内在住者対象）を3月1日から実施する。チケットが当たるキャンペーン第1弾は、3月1日から10日まで、税込700円、または税抜636円買うたびに1シリアルがもらえ、シリアルを集めて抽選に参加。5シリアル応募で『2025 MLB Tokyo Series presented by Guggenheim』の「ロサンゼルス・ドジャースvsシカゴ・カブス」（3月18日or19日）の観戦チケットが50人（25人×2試合）に、4シリアル応募で「読売ジャイアンツ／阪神タイガースvsロサンゼルス・ドジャース／シカゴ・カブス」（3月15日or16日）のオープン戦の観戦チケットが100人（25人×4試合）などが当たる。

　7日にはイベントも開催。セブン-イレブン・ジャパン執行役員マーケティング本部長の岡崎則幸氏からMLBとのパートナーシップ契約を締結した背景を説明。多くの日本人選手が活躍し、シーズンを通じて「わくわく・ドキドキ」を多くの日本人に与えているMLBと、2027年までの複数年契約を締結し、中長期的な連携、各種施策を予定していることを発表した。