【新作アニメ捜査網】2010年第1クールテレビアニメまとめ編
おたくま経済新聞 / 2010年4月6日 16時34分
新作アニメ捜査網
皆様こんにちは。その時々で放送されている旬なアニメをご紹介する、コートクの「新作アニメ捜査網」。今回は、2010年第1クールに放送されたテレビアニメを振り返りたいと思います。
今まで触れた作品は勿論、触れきれなかった作品も多いので、簡単な説明とはなりますが「こんな作品もあったんだ」程度にご覧いただければと思います。
『ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド』
原作・環望(メディアファクトリー『月刊コミックフラッパー』連載)、監督・新房昭之、シリーズ構成・吉野弘幸、キャラクターデザイン/総作画監督・紺野直幸、音楽・土橋安騎夫、アニメーション制作・シャフト、製作委員会・メディアファクトリー/AT-X/flyingDOG/GENCO
出演者・悠木碧/中村悠一/斎藤千和/甲斐田裕子/他
<コメント>ヴァンパイアや人狼が蠢く、禍々しくも悲哀に満ちた伝奇物語。この世のものではない者達の人間模様(人間じゃないけど)は近寄り難いほど恐ろしいが、その中にあってふと垣間見せる、牙を抜いたヴァンパイアのエピソードが印象深い(前回の「新作アニメ捜査網」参照)。
『はなまる幼稚園』
原作・勇人(スクウェア・エニックス『ヤングガンガン』連載)、監督・水島精二、シリーズ構成・小黒祐一郎、キャラクターデザイン・大塚舞、音楽・Sadesper Record、アニメーション制作・ガイナックス、 製作委員会・明記されず
出演者・日野聡/真堂圭/葉月絵理乃/高垣彩陽/MAKO/水原薫/若林直美/他
<コメント>幼稚園を舞台に、ほのぼのとした人間関係を描いた1本。登場人物が全員善人であり、視聴者に一時の安らぎを与えました。
『聖痕のクェイサー』
原作・吉野弘幸/佐藤健悦(秋田書店『チャンピオンRED』連載)監督・金子ひらく、シリーズ構成・上江洲誠、キャラクターデザイン・うのまこと、総作画監督・杉本功/飯島弘也、音楽・加藤達也、アニメーション制作・フッズエンタテインメント、製作委員会・明記されず
出演者・三瓶由布子/藤村歩/豊崎愛生/川澄綾子/平野綾/他
<コメント>元素の特性を巧みに戦闘シーンに取り入れたバトルアニメです。2010年第2クールも継続。
『刀語』
原作・西尾維新(講談社BOX)、監督・元永慶太郎、シリーズ構成・上江洲誠、キャラクター原案・竹、キャラクターデザイン/総作画監督・川田剛、音楽・岩崎琢、アニメーション制作・WHITE FOX、製作委員会・アニプレックス/講談社/フジテレビジョン/ランティス/ムービック/他
出演者・細谷佳正/田村ゆかり/池田昌子/他
<コメント>原作は1箇月に1冊が発行されたことから、テレビアニメもその方式を踏襲し、1箇月に1話(1時間)を放送する方式となりました。ストーリーは主人公が日本全国を漫遊するもので、月1回という放送形態も相俟って実際に主人公が旅をしているかのようなムードを醸し出しています。
『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』
原作・Paradores、監督・神戸守、シリーズ構成・吉野弘幸、キャラクター原案・岸田メル、キャラクターデザイン/総作画監督・赤井俊文、音楽・大島ミチル、アニメーション制作・A-1 Pictures、製作委員会・テレビ東京/アニプレックス
出演者・金元寿子/小林ゆう/遠藤綾/喜多村英梨/悠木碧/他
<コメント>オリジナルのテレビアニメを製作するという意欲的な枠、「アニメノチカラ」枠の第1弾。ストーリーについては、その題名や主題歌の歌詞の通り、空に響き渡る音楽の力を一貫して描いたものです。音楽が時間を超え、国境を超え、人と人が分かり合う媒体となることを示しています。
『こばと。』
原作・CLAMP(角川書店『月刊ニュータイプ』『角川コミックス・エース』連載)、監督・増原光幸、シリーズ構成・横手美智子/大川七瀬、キャラクターデザイン・加藤裕美、総作画監督・田崎聡、音楽・はまたけし、アニメーション制作・マッドハウス、製作委員会・明記されず
出演者・花澤香菜/稲田徹/前野智昭/折笠富美子/他
<コメント>保育園を舞台にした、心温まるファンタジーアニメ。この番組の優れたところは、主人公の花戸小鳩(声・花澤香菜)が、どんなに悪そうな人でも真心を持っているという確信を一貫して持ち続け、微塵も揺らぐことがない点であります。
『君に届け』
原作・椎名軽穂(集英社『別冊マーガレット』連載)、監督・鏑木ひろ、シリーズ構成・金春智子、キャラクターデザイン/総作画監督・柴田由香、音楽・S.E.N.S. Project、アニメーション制作・Production I.G、製作委員会・日本テレビ/D.N.ドリームパートナーズ/バップ/集英社/Production I.G
出演者・能登麻美子/三瓶由布子/沢城みゆき/浪川大輔/他
<コメント>引っ込み思案でおとなしい女子高生・黒沼爽子(声・能登麻美子)を描いた学園もの。本作で最も心温まるのは、爽子を思いやる友人達の存在です。人は他人に支えられて生きているのだなぁ、と改めて実感します。周囲の人の温かい親切というのは、有り難いものです。
『おまもりひまり』
原作・的良みらん(富士見書房『月刊ドラゴンエイジ』連載)、監督・ウシロシンジ、シリーズ構成・長谷川勝己、キャラクターデザイン・磯野智、音楽・橋本由香利、アニメーション制作・ZEXCS、作委員会・明記されず
出演者・平川大輔/小清水亜美/松岡由貴/たかはし智秋/他
<コメント>3パターンあるコマーシャルで、それぞれお色気アニメ、ドタバタコメディアニメ、痛快アクションアニメと宣伝されていた本作。実際に、お色気の要素と激しいバトルの要素をふんだんに盛り込んだ番組となりました。
『バカとテストと召喚獣』
原作・井上堅二(エンターブレイン『ファミ通文庫』)、監督・大沼心、シリーズ構成・高山カツヒコ、キャラクター原案・葉賀ユイ、キャラクターデザイン/総作画監督・大島美和、音楽・虹音、アニメーション制作・SILVER LINK.、製作委員会・メディアファクトリー/ティー・オーエンタテインメント/ランティス/コスパ/SILVER LINK.
出演者・下野紘/鈴木達央/宮田幸季/加藤英美里/水橋かおり/原田ひとみ/他
<コメント>召喚獣を用いたクラス間の闘争を描いた番組。最も視聴者の胸を打つのは、クラスメイトの団結と友情です。
『のだめカンタービレ フィナーレ』
原作・二ノ宮知子(講談社『Kiss』連載)監督・今千秋、シリーズ構成・中島かずき、キャラクターデザイン・島村秀一、音楽・松谷卓、アニメーション制作・J.C.STAFF、製作委員会・フジテレビ/アスミック・エースエンタテインメント/講談社/ソニー・ミュージックエンタテインメント/電通/GENCO
出演者・川澄綾子/関智一/小川真司/清川元夢/他
<コメント>『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』と同様に、音楽が国境を超え、人と人の心を結びつける様子を描きました。
『ひだまりスケッチ×☆☆☆』
原作・蒼樹うめ(芳文社『まんがタイムきららCarat』連載)、監督・新房昭之、シリーズ構成・長谷川菜穂子、キャラクターデザイン/総作画監督・伊藤良明、音楽・菊谷知樹、アニメーション制作・シャフト、製作委員会・アニプレックス/芳文社/ムービック/TBS
出演者・阿澄佳奈/水橋かおり/新谷良子/後藤邑子/原田ひとみ/小見川千明/他
<コメント>『はなまる幼稚園』と並ぶ、2010年第1クールの二大“ほのぼの日常系アニメ”。主人公が友人達と繰り広げる、とりとめもなく何気ない日常が、とても楽しそうです。登場人物達はきっと充実した毎日を送っているのでしょう。
『おおかみかくし』
原作・コナミデジタルエンタテインメント、監督・高本宣弘、シリーズ構成・待田堂子、キャラクター原案・PEACH-PIT、キャラクターデザイン/総作画監督・渡辺敦子、音楽・尾澤拓実、アニメーション制作・AIC、製作委員会・メディアファクトリー/AIC/ムービック/ダックスプロダクション/flyingDOG/ポニーキャニオンエンタープライズ/TBS
出演者・小林ゆう/加藤英美里/伊瀬茉莉也/立木文彦/遊佐浩二/他
<コメント>主人公の少年・九澄博士(声・小林ゆう)が、転居先の嫦娥町で遭遇する奇怪な事件を描いた一本。事件にまつわる多くの謎を視聴者に提示しつつ、その謎の解明を少しずつ視聴者に明らかにすることによって、視聴者の関心を惹きつけました。
『とある科学の超電磁砲』
原作・鎌池和馬/冬川基(アスキー・メディアワークス『月刊コミック電撃大王』連載)、監督・長井龍雪、シリーズ構成・水上清資、キャラクター原案・灰村キヨタカ、キャラクターデザイン・田中雄一、音楽 I’ve sound/井内舞子、アニメーション制作・J.C.STAFF、製作委員会・ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント/アスキー・メディアワークス/J.C.STAFF/AT-X/ムービック
出演者・佐藤利奈/新井里美/豊崎愛生/伊藤かな恵/植田佳奈/寿美菜子/田中敦子/他
<コメント>女同士の戦いや女の子同士の友情を描いた一本。特に、エンディング主題歌の曲名と最終回の副題が「Dear My Friend」であり、主役の4人だけでなく、脇役の婚后光子(声・寿美菜子。第13話参照)や重福省帆(声・田村ゆかり。第14話参照)らも含めた登場人物の固い絆が、物語上で最も重視されていたと思います。
『デュラララ!!』
原作・成田良悟(アスキー・メディアワークス『電撃文庫』)、監督・大森貴弘、シリーズ構成・高木登、原作イラスト・ヤスダスズヒト、キャラクターデザイン・岸田隆宏、総作画監督・髙田晃、音楽・吉森信、アニメーション制作・ブレインズ・ベース、製作委員会・アニプレックス/アスキー・メディアワークス/博報堂DYメディアパートナーズ/ムービック/毎日放送
出演者・豊永利行/宮野真守/花澤香菜/小野大輔/福山潤/神谷浩史/沢城みゆき/他
<コメント>池袋を舞台にした群像劇。中でも番組の中心となるのが、アイルランドの首なし妖精・デュラハンであるセルティ・ストゥルルソン(声・沢城みゆき)のエピソードです。本作では、本来、人間に死を与える妖精であるセルティが人情味に溢れ、人間が鬼畜のような所業を行うという逆説が描かれています。2010年第2クールも継続。
『キディ・ガーランド』
原作・gímik(角川書店『月刊コンプエース』『角川コミックス・エース』連載)、監督・後藤圭二、シリーズ構成・きむらひでふみ、キャラクターデザイン/総作画監督・門之園恵美、音楽・上松範康、アニメーション制作・サテライト、製作委員会・角川書店/角川映画/ランティス/クロックワークス/サテライト
出演者・合田彩/内田彩/日野聡/高橋夢波/水橋かおり/瀧澤樹/他
<コメント>『キディ・グレイド』の続篇。2人の少女による凸凹コンビが困難に立ち向かう姿を描きます。人情味に溢れた登場人物達の姿も視聴者の胸を打ちます。
『テガミバチ』
原作・浅田弘幸(集英社『ジャンプスクエア』連載)、監督・岩永彰、シリーズ構成・大石哲也、キャラクターデザイン/総作画監督・芝美奈子、音楽・梁邦彦、アニメーション制作・studioぴえろ、製作委員会・テレビ東京/studioぴえろ
出演者・沢城みゆき/藤村歩/永澤菜教/小西克幸/小清水亜美/福山潤/水樹奈々/他
<コメント> 郵便配達員の少年・ラグ・シーイング(声・沢城みゆき)を描いたファンタジー。本作の見せ場は、登場人物の過去の記憶が明らかになる場面ではないでしょうか。人の現在の姿を見てああだこうだと言うのはたやすい。しかし、どの人も様々な経験を通じて感じた喜びや悲しみがあり、それらが蓄積されて現在の姿を形作っている。本作は、そういった1人1人の人間の生い立ちを描いているのです。
『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』
原作・荒川弘(スクウェア・エニックス『月刊少年ガンガン』連載)、監督・入江泰浩、シリーズ構成・大野木寛、キャラクターデザイン・菅野宏紀、音楽・千住明、アニメーション制作・ボンズ、製作委員会・アニプレックス/スクウェア・エニックス/ボンズ/毎日放送
出演者・朴璐美/釘宮理恵/石塚運昇/柴田秀勝/家弓家正/他
<コメント>大勢の登場人物が入れ替わり立ち替わり登場し、放送期間も5クールを費やすという、いわば大河アニメ。物語はいよいよクライマックスに突入し、大規模な戦いが発生しています。最後のクールとなる2010年第2クールから目が離せません。
それでは皆さん、4月からもテレビアニメに注目しましょう!
■ライター紹介
【コートク】
戦前の映画から現在のアニメまで喰いつく、映像雑食性の一般市民です。本連載の目的は、現在放送中の深夜アニメを中心に、当該番組の優れた点を見つけ出して顕彰しようというものです。読者の皆さんと一緒に、アニメ界を盛り上げる一助となっていきたいと考えています。宜しくお願いします。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
「夜桜さんちの大作戦」第2期、2026年放送決定!夜桜一家のスーパーティザービジュアルも公開
アニメ!アニメ! / 2024年12月22日 17時30分
-
“不器用な年上上司×新入社員”のラブコメディ「不器用な先輩。」ヒロイン役・Lynnで25年TVアニメ化! 「えらいこっちゃですね」
アニメ!アニメ! / 2024年12月16日 18時0分
-
「フードコートで、また明日。」TVアニメ化! 女子高生がフードコートで駄弁るだけ「どう?面白そうでしょ?」
アニメ!アニメ! / 2024年12月16日 16時15分
-
三池崇史監督がTVアニメ「ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット」総監督に!「肉球でプニプニされて、幸せになりなさい」
アニメ!アニメ! / 2024年12月6日 12時0分
-
「クラ婚」1月3日スタート!=LOVEのOPテーマ聞けるPV公開 公式ラジオ番組も制作決定
アニメ!アニメ! / 2024年11月28日 18時30分
ランキング
-
1神木隆之介「海に眠るダイヤモンド」鉄平の行方に言及 一人二役で差をつけていた“細かすぎる”ポイント【最終回直前インタビュー】
モデルプレス / 2024年12月22日 13時30分
-
2後藤真希の写真集バカ売れ「ここまで攻めるとは」不倫報道でも離れないファン心理
週刊女性PRIME / 2024年12月22日 10時0分
-
3明石家さんま 若い女性へ送るLINE文面の悩みを告白「何で突然びっくりマークが良くなった?」
スポニチアネックス / 2024年12月22日 16時23分
-
4《ダウンタウン松本人志の現在》“幼なじみ”と模索する地上波復帰…浮上した意外な「番組」
NEWSポストセブン / 2024年12月22日 11時15分
-
590年代年末の風物詩だったK-1「あいつが生きていたら続いていた」…すべての夢を実現した角田信朗の人生で唯一の後悔
集英社オンライン / 2024年12月22日 13時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください