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思い出してはクヨクヨ悩んでしまう時の対処方『悩みの緩め方と理由』

おたくま経済新聞 / 2017年10月31日 12時25分

思い出してはクヨクヨ悩んでしまう時の対処方『悩みの緩め方と理由』

さわぐち けいすけさん(@tricolorebicol1)より。

 人生楽ありゃ苦もあるさ、という歌がありますが、とかく人生悩みは尽きないもの。全く悩まない人など多分そうそういないと思いますが、ツイッターに投稿された漫画を見た人の多くが「なるほど!」となっています。

 11月22日にエッセイ漫画『妻は他人 だから夫婦は面白い』(KADOKAWA)の発売を控えた漫画家でありイラストレーターのさわぐちけいすけさん(@tricolorebicol1)の漫画が話題です。『悩みの緩め方と理由』と題したこの漫画では、4ページにわたって「思い出してはクヨクヨと悩んでしまう時」の対処法を紹介しています。

 最初のページで、『記憶くん』と『思考くん』を紹介。『記憶くん』は過去の記憶に対してイライラクヨクヨしてしまう、いわゆるマイナスの感情に住んでいるモノ。『思考くん』は、常に現状把握して対策を考えるドライ派。

 2ページ目では辛くて悩んでいる時の頭の中を描いています。
 色々と考えているようでも実は、頭の中に『記憶くん』が大量発生してしまい、『思考くん』が頭の片隅に追いやられて潰されそうになっています。これ、どういう事かというと「マイナス感情を引き起こした記憶」がここで言う『記憶くん』となっている状態。 ある一つの事象に悩まされて色々と考えているけど、過去のマイナス感情を連想させるものである事が多く、さらにはこれから先に起こりえるマイナス事象にまで結びつけて考えてしまい頭の中が一杯になってる状態なのです。

 生きているとどうしても感情にとらわれがち。生きる事自体、感情に支配されていると言っても過言ではありません。それ故どうしても過去のいやな思いや失敗などがあるとその感情を『記憶くん』という形で引きずってしまうのです。

 そこで、これをどうにかする為の方法として漫画では「紙に書く。まとめなくていい」または「人に話す。無理にまとめなくていい」と紹介。悩みの根本なんて考えなくていいので、とにかく思い付いた悩みやマイナス感情、欲求などを書き連ねたり人に話したりするのです。

 3ページ目では、こうして頭の中にある雑多な『記憶くん』を外へ言葉として放出することで「脳を占拠していた記憶くんたちが帰るのだ。すると脳のお部屋に余裕ができる」と説明しています。「記憶が帰っていく」というと不思議な発想のように思えますが、これは表面化している感情を外に出す事で記憶が整頓され、表から脳のどこか隅っこの方に引っ込んでいく様子を描いています。洗いざらいぶちまけると楽になる、と良く言われていますがこうして感情が整頓され、その時にとらわれているマイナス感情から一歩引いてみる事ができるからなのです。

 で、一歩引いてみる事=記憶くんたちが帰って行ったあとに、圧迫されていた思考くんが活動できるようになる、という訳。4ページ目では、余裕ができた事で『思考くん』は増援部隊も呼べるようになります。しかし敵もさるもの、『記憶くん』はぼそりと「……でも、過去は消せないよ……。」。それに対し『思考くん』はあくまでもドライで善処。嫌な過去を参考にしつつ、もっと良い過去を作ることを『記憶くん』に請け合います。『記憶くん』も、そういう事ならと了承。話せる悩みは誰かに話し、秘密の悩みは紙に書いて、気が済んだら捨ててしまいましょうと結んでいます。

 これ、心理学的でもお勧めされている方法。臨床心理士のカウンセリングでも過去を引きずってしまう時の対処法としてよく紹介しています。ひとしきり書いたら、びりびりに破いたり丸めたりして、捨てる。こうする事で嫌な記憶や感情も一緒に捨てられ、落ち着いて考える事ができるようになるのです。
「~たら、~れば」は過去の遺物。同じ事を繰り返さないための参考として記憶にとどめておき、「さてどうするか」を最優先すると、悩みごとができてもよりベストに近い答えが見つかるかもしれません。

悩みの緩め方と理由 pic.twitter.com/eIlGrqJM6R

— さわぐち けいすけ (@tricolorebicol1) 2017年10月29日

<記事化協力>
さわぐち けいすけさん(@tricolorebicol1)

(看護師ライター・梓川みいな)

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