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ツイッターで話題となった「手回しオルガン」。奏者さんに話を聞いてみた

おたくま経済新聞 / 2017年12月5日 13時39分

ツイッターで話題となった「手回しオルガン」。奏者さんに話を聞いてみた

こじこじもへじさん

 先日、「手回しオルガン」という珍しい楽器を演奏している人の動画が大拡散され、一躍話題となりました。この動画は「関西蚤の市」というイベントでの一幕。

 その珍しい楽器を演奏していたのは、プロのスペインバグパイプ奏者であり、ジャグリングと手回しオルガンも自在に操る「こじこじもへじ」‏さん。名古屋在住で東海地方を中心にパフォーマンスを披露していますが、今回話題になった楽器のこと含め気になるあれこれを聞くことができました。

 こじこじもへじさんと本格的音楽との出会いは小学生の頃習い始めたピアノから。後にドラムへと転向し、さらにある時バグパイプと衝撃的な出会いを果たします。そこからバグパイプへの道をひたすら突き進んでいく事になるのですが、バグパイプと言えばスコットランドが有名。最初のうちはスコットランドバグパイプを勉強していたそうですが、初めて出会ったバグパイプがスペインのバグパイプであることを知り、以来スペインバグパイプに転向して現在ではプロのスペインバグパイプ奏者として活動。今年の7月にはスペインで開催されたケルト音楽祭「Festival de Ortigueira」にて、準優勝をはたしています。

 そして今回動画で話題となった「手回しオルガン」は元々興味を持っていた楽器。ある時、パフォーマンスで行うジャグリングと相性が良いことに気づき、ジャグリングのパフォーマンスに取り入れるようになったそうです。

 パフォーマンスでは、観覧しているお客さんの中から指名し、手回しオルガンを演奏してもらって、その生演奏の音楽に合わせてジャグリングをするショーも行っています。手で回すだけで素敵な曲を演奏する事ができる手回しオルガンは楽器未体験の人にもとても喜ばれるそう。

 この手回しオルガンに使われている演奏用のカードは専門店で売られている物もあるそうですが、こじこじもへじさんは自作のカードを作成して演奏しています。カードに開いている穴から空気をリードに通す仕組みなので、ハンドルを回せば誰でも音が出せる反面音に強弱をつける事ができないそうです。そこで、自作のカードではハンドルを止めた時やスピードを遅くした時に空気の通る量を変化させて音の強弱が付けられるように工夫しているとのこと。

自作の手回しオルガン用のカード

 手回しオルガン自体、なかなか日本ではお目に掛かる事ができない楽器ですが、こじこじもへじさんの手にしている物はフランスの工房から直接手に入れたというレアもの。オルガン特有の温かみのある音がとても心地よく響きます。

 現在は各種イベント出演やバグパイプ教室、バグパイプのCDも来年リリース予定という事でレコ発ライブも計画しているそうです。さらにハイスペックな手回しオルガンでより素敵な演奏をという思いからクラウドファンディングも挑戦予定とのこと。この音楽に魅了され、興味をもった人はぜひツイッターや公式サイトをチェックしてみてくださいね。

<記事化協力>
こじこじもへじ‏さん(@KojiKojiMoheji)

(梓川みいな)

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