アメリカ空軍、新型無人機オリオン開発に4800万ドルを追加出資
おたくま経済新聞 / 2018年1月9日 15時5分
無人機オリオン (c) 2017 Aurora Flight Sciences
2018年1月3日(現地時間)、アメリカ空軍は現在オーロラ・フライト・サイエンシズ社によって開発中の無人機「オリオン(Orion)」に、新たに4800万ドルの追加出資を決定しました。オリオンは、現行の無人機MQ-9リーパーの次の世代となるMALE(Medium-Altitude, Long-Endurance=中高度長時間滞空)無人機システムです。
ボーイングの関連会社、オーロラ・フライト・サイエンシズ社が2006年に開発をスタートさせ、2013年8月に初飛行した無人機オリオンは、現行の無人偵察機よりもはるかに長時間のミッションを行うことを目標にしています。この種の無人機としては非常に珍しく、ターボプロップエンジンを2基搭載した双発機。3000マイル(約4800km)以上離れた場所から遠隔操作し、高度1万5000〜3万フィート(約4500〜9000m)を飛行して偵察等の任務を行います。降着装置は前の首脚のみが引き込み式で、主脚は固定式。
格納庫内のオリオン (c) 2017 Aurora Flight Sciences任務では最大2800ポンド(約1.27トン)の装備を搭載し、120時間以上の飛行時間を目指して開発が続けられています。2014年12月には、80時間2分52秒という無人機のFAI(世界航空連盟)公認・連続飛行時間世界記録をマークしました。これまでの記録は2001年にRQ-4グローバルホークが樹立した30時間だったので、およそ2.6倍の滞空時間ということになります。
今回の追加予算4800万ドルは、オリオンが世界の様々な場所で運用できるよう、汎用性を高めたバージョンの開発に使われる予定です。
・PHOTO:(c) 2017 Aurora Flight Sciences
(咲村珠樹)
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