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アメリカ海軍ブルーエンジェルス、今年最初のエアショウへ

おたくま経済新聞 / 2018年3月8日 14時24分

アメリカ海軍ブルーエンジェルス、今年最初のエアショウへ

ダイヤモンド編隊(Image:U.S.Navy)

 アメリカ海軍のフライトデモンストレーションチーム、ブルーエンジェルスが今年最初のエアショウに向け、ウインタートレーニングを打ち上げました。いよいよ今週末、ファンの前でショウを披露します。

 フロリダ州ペンサコラ海軍航空基地に拠点を置くブルーエンジェルスは、毎年冬の期間、気候の安定しているカリフォルニア州のエルセントロ海軍航空施設にて、集中してウインタートレーニングを行なっています。いわばプロ野球のキャンプのようなもの。2018年は1月4日にエルセントロ入りし、翌5日から早速トレーニングフライトが始まりました。

 ウインタートレーニングは、機材の定期整備や新規加入したパイロットの習熟訓練と並行して行われるので、必ずしも全機揃った形で行われる訳ではありません。今回は新しい複座機のF/A-18Bがチームに加わりました。D型の間違いじゃないの? と思われるでしょうが、ブルーエンジェルス側が公式に「ビューローナンバー162419のB型が加わった」とアナウンスしている(D型のビューローナンバーは163434から)ので、D型ではなくB型のようです。ブルーエンジェルスにやってくる機体は新造機ではなく、必ず実戦部隊で使った後にやってくるので、このように古い機体が加わる、という訳です。


 始まった当初は、ダイヤモンドを構成する1〜4番機と、オポジングソロを務める5・6番機に分かれて訓練を集中して行います。アクロバット飛行は肉体と精神に負担がかかるので、基本は午前中と午後に1回ずつのフライト。これとは別に、野球のキャンプで言うところの「特打」「特守」に当たるイレギュラーなフライトが行われることもあります。

 機体が揃わない時は、そのポジションがすっぽり空いた形になるので、見ている側は不思議な感じですが、パイロットたちは編隊を組む際の目印を独自に設定しているので、編隊の形が崩れることはありません。最初からタイトな編隊を組むのはさすがです。


 2月下旬になると、ショウの段取りを含めた訓練に移行します。ナレーターやBGMもつけて、実際にエアショウを行うのと同じ手順で訓練を行い、グランドクルーの動きなどもチェックしていきます。一糸乱れぬキビキビした動きでウォークダウンやフライト前の手順を行うことで、海軍の規律正しさ、動きの美しさから精強さを醸し出すような演出がなされます。

 およそ2か月余りのウィンタートレーニングを経て、いよいよブルーエンジェルスの2018年最初のエアショウである、エルセントロ・エアショウが3月10日に開催されます。これは毎年恒例で、今までウィンタートレーニングに協力してくれたお礼とも言えるエアショウです。このエアショウを終えたブルーエンジェルスは、3月17日・18日にアリゾナ州ルーク空軍基地のエアショウ「ルーク・デイズ2018」に参加してホームのフロリダ州ペンサコラに戻り、11月2日・3日にフロリダ州ペンサコラで行われる「ブルーエンジェルス・ホームカミング・エアショウ」まで、34のエアショウでフライトを行います。このほか、各種イベントでもフライオーバー(航過飛行)を行う予定です。

Image:U.S.Navy

(咲村珠樹)

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