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名古屋のディープなパワースポット「チャンバリン」を徹底取材!浄化されてきた

おたくま経済新聞 / 2018年3月31日 8時0分

名古屋のディープなパワースポット「チャンバリン」を徹底取材!浄化されてきた

チベット寺院「チャンバリン(強巴林)」

 霊験あらたかなパワースポットは全国各地に点在していますが、チベット仏教そのままの建築様式の寺院は全国探してもここくらいしか見つからない、というくらいの珍しいお寺が名古屋に存在しています。

 市内でも秘境扱いされる事の多い名古屋市守山区。隣接する春日井市を一望できる見晴らしの良い場所にある、日本離れしたきらびやかな装飾などが施されている不思議な雰囲気の建物。……ここは「名古屋のチベット」と言われる、名古屋市民なら誰でも知っているという有名なスポット。普通のお寺ではなく、チベットの仏教をそのまま伝えているところなのです。


 このチベット寺院「チャンバリン(強巴林)」は、守山区のとある山を切り開いて造られた広い境内に4年の歳月をかけて建立され、その装飾やお祀りされているご本尊のお釈迦さま、十二体の菩薩様は、チベットの寺院と寸分違わないものをチベットで作り上げ、名古屋へ運んでお祀りしているとの事。寺院の門両側には、内部に経文が収められた黄金に輝くマニ車があり、ご真言を唱えながら回すと功徳を積むことができるといいます。もちろん筆者、両方とも回してきました。


 寺院の入り口でお線香代200円を納め、靴を脱いで中へ。堂内は撮影禁止なのでご紹介できないのですが、今回筆者は13時から行われる法要「強巴林祭」に参列しました。法要の前に経典が配られ、それを読経する住職の後に読み上げていきます。法要後はご本尊「釈迦牟尼仏十二歳像」と、その周りに安置されている十二菩薩、そして成人した姿を模したお釈迦様の像を拝観。こちらは、法要の時にしか拝む事ができないという貴重なお姿です。

 今回取材を兼ねた参拝のご縁を頂いた事の感謝と個人的な願い事をお釈迦様にお伝えして、寺院2階へ。こちらには、この寺院を建立した大住職である森下永敏大住職が厳しい修行を行った際に使われた法具や写真などが展示されており、なかでも左手の部屋の天井に描かれた大宇宙マンダラは、絵ではなくチベットの言葉で書かれた不思議なもの。この下で瞑想をすると不思議な体験をされる方が多いそうです。

 寺院2階の応接間の様なお部屋「日光殿」に吸い込まれるように足が向いた筆者。案内をして下さった方によると、「このお部屋は悩みがある人が居心地がいいと感じる事が多いようです」。……確かに悩みだらけの筆者、ここがとても居心地よく感じるし、同行した筆者娘は「ここでならいくらでもくつろげる」と……。

 また、チャンバリンは人の縁を結ぶお力がとても強いので良縁祈願に来る人も多く、恋愛や結婚のみならず、友人や学校の先生とのご縁、また仕事での良縁を求めての参拝者が多くいらっしゃるとの事です。

 このチャンバリンは、世界的な有名歌手やスポーツ界、政治家などからの信頼も篤く、日本はもとより世界各国からも参拝に訪れる人がいるといい、そのご利益は知る人ぞ知るところとなっています。

 元々は普通の主婦だったという森下永敏大住職、幾多の人生の苦難を乗り越えていくうちに修行に目覚め「八日間石室断食行」や「八千枚大護摩供」など、生きるか死ぬかのぎりぎりのところでの修行を重ね、最後の修業の場として訪れたチベット、そこでのボミ高僧との運命的な出会いによりチャンバリンを建立する事となったそうです。

 チャンバリンの大きな法要としての「春大祭」は今年は4月8日に開催。この春大祭では手持ちの財布を浄化して頂けるご祈祷「財布供養」が行われるそうで、供養をしてもらったお財布を使っていると余計な出費が不思議と減るのだそう。境内の桜も見ごろになる時期、財布供養以外にも楽しいイベントを行うという事もあり早速申し込んできました。

 このチャンバリンには観光目的で来る人も多いようですが、ふもとにある倶利伽羅不動寺へも足を運ぶ人は多く、心迷える人にとっての目印の様でもあると感じました。こちらの倶利伽羅不動寺のご本尊「倶利伽羅不動明王」は、大住職が夢のお告げにより福井県からお迎えになったそうで、福井で元々お不動様をお祀りしていた所にも「名古屋から我を迎えに来るものがある」というお不動様のお告げがやはりあった……という不思議な話。こちらの本堂では護摩木を焚いて供養・祈願を行います。境内には滝行ができる場所があり、多くの人が滝行を行われているとの事。この滝行は雑誌などでも紹介され、1回6000円で体験できます(要予約)。年間を通して滝行は行われており、取材した当日も夕方からの冷え込みが強くなる時間も関わらず予約が入っているとの事。この滝行により仕事や学業への結果に繋がる事も多くリピーターも多いそうです。


 さて、チャンバリンと日本のお不動様を祀るお寺がある境内には、琵琶湖の主と言われる伏見稲荷、淡海龍神、そして八万大菩薩を祀る神社もあるのですが、それぞれに由緒があり、とりわけすごいのが山の頂の方にある鎮守八幡宮の根元のさざれ石。目に見えるものとしては日本一と言われているそうです。


 この八幡様へ登りきった頂上で、あるお二人の方と出会いました。2匹のボーダーコリーを連れたご婦人と男性。実はこのご婦人こそが大住職であり、隣にいらしたのが住職。まさかお会いできると思っておらず、ただただびっくり!二匹のワンコはゴンくん(9歳)と娘のはちこちゃん(7歳)というそうです。お寺のアイドルとして可愛がってもらっているとともに、夜はお寺の番犬としてとても頼りになると言っていらっしゃいました。

 森下瑞堂住職は民放テレビ局のカメラマンから28歳で独立し、テレビ番組制作会社を興し、森下永敏大住職と出会いインタビューがきっかけで出家して僧侶となったというメディア出身の異色住職、チベット僧として得度を受け法名もあるそうです。現在もラジオ番組のメインパーソナリティーをこなしながら住職のお仕事もされており、「時代に合わせて宗教を分かりやすく伝えたい」とお話しされていました。

 お二人と二匹のワンコが八幡様のところまで来られるのはあまりないそうで、大住職から「あなた徳があるのよ」と声をかけて頂き恐縮至極。この八幡様へはアスリートも訪れるそうで、住職によると地元の少年野球団が体力作りに200段もある八幡様への階段を10往復するようになってから、弱小球団から一気に強豪へとランクアップしたという逸話も。ここまで上がってくるのに3回くらい途中で休憩挟んで、ゼーゼー言いながら登ってきたので10往復にビックリ以外できなかった筆者なのでした……。

 ちなみに、このチャンバリンと倶利伽羅不動寺の境内には、チベットカフェ「パルコル」があり、チベットのカレーやトゥクパといったここでしか食べられないであろうメニューも。チベットでは日常的に飲まれているバター茶も頂けます。






 実は法要が始まる前にこちらでランチしてきたのですが、チベットカレーはマイルドな味わいにピリリとした辛さ。これは体の芯から温まる不思議な美味しさ。そして娘が注文したラマカレーはラマ僧が食べていたという、肉類を一切使っていないカレー。ジャガイモと豆乳をベースに辛みのない香辛料で煮込まれたカレーは、小さな子供でも安心の辛みのないまろやかな味わい。セットメニューやデザートも豊富なので、次に来た時もきっと入り浸るかも……。



不思議な魅力いっぱいのチベット寺院「チャンバリン」。法要や滝行に参じたら人生、変わるかもしれませんよ。

<取材協力>
チベット寺院「チャンバリン(強巴林)」

 (梓川みいな)

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